2011年03月23日

倍速稽古。――[370]生誕18,938日

 この電車、やたらと見晴らしいいなぁと思って、はたと気がついた。車内に中吊り広告が3枚しかない。おかげで車両の端から端まで視界を遮るものがなく、スコーンと奥まで見渡せる。人がいっぱい、広告もいっぱい。そういう世界に慣れてきた目にはなんとも奇妙に映る光景。これは長引く不況の現れなのか、大震災を考慮しての自粛なのか。どちらにしても打破したい状況には変わりない。
 午前中、翻訳家のSさんと事務所で『又聞きの思い出』のテキレジ作業。仕事の遅い無能演出家が1幕しか原文チェックをしていなかったので、今日は1幕を丹念にやって、2幕は宿題にさせてもらう。(泣)
 Sさんは通訳業でも引く手あまただが、今回の大震災で来日予定だった俳優やアーティストの来日キャンセルが相次ぎ、一気に仕事が減ったという。当たり前の話だが、いろんなことに影響が出る。それだけ世界は繋がっている。
 打ち合わせに少々時間がかかり、遅刻確定の状況で急いで初台へ。本番を明後日に控えて、『オールド・セイブルック』では倍速稽古を敢行。倍速とはセリフを喋るスピードを倍にするのはもちろんのこと、感情も倍、リアクションも倍。ただの倍速早回しとは違う。ひっきりなしに感情を大きく動かし、アクションも大きく速くなるので、俳優にとってはもの凄い運動量を強いられる。しかもそれを、止め遠しながら2回連続で敢行。ドS演出家は一人のんびり椅子に座って、「遅い!遅い! もっと速く! もっとフットワーク速く!」とS気分を満喫。(笑)
 しかし、さすがは全員20代。この寒い時期に汗をダラダラ流しながらも、必死に速さに食いついてくる。若いってええのう。今日は締め出しもなく、びっちり9時すぎまで稽古を満喫。(満喫したのは俺だけ?)

 
福島の第一原発は一進一退の様相。まだまだ予断を許さぬ。野菜の出荷制限・摂取制限など、じわじわと汚染が拡大する中、どうかこれで収まってくれ頼む頼むと祈りつつ、今は自分にできることに打ち込む。原発の事故収束も、被災地の復興もどうか倍速で進んでいきますように。
クリスマスローズ.jpg  
街で見かけた花屋の店先。今年のクリスマスには笑顔がたくさん戻っているだろうか。
posted by 老い日記 at 00:00 | Comment(0) | 日記