2011年04月10日

無理なものは無理。――[388]生誕18,956日

 今回は本気で白票を投じようかと思った都知事選。
 いったいどれほどの差で勝つのか、それだけが焦点だったが、予想以上に現職の圧勝。それほどに今の都民は変化を求めていない。それは民主党に見た夢に破れたからか?
 それとも大震災で保守の気持ちが強まったからか?
 いずれにしても石原知事はこれで4選。長期政権が続く。
 
 美術家Iさんが急いで上げてくれた修正美術プランの平面図に基づいて今日は稽古を進める。やってみると、割とスムーズに進む。そうそう、そうだよ、何事もやってやれないことはない。ずいぶんと明るい兆しが見えてくる。
 ウエスタン俳優Nさんはやる気満々でウォーミングアップから参加、昔取った杵柄で腹筋・背筋・腕立て伏せといった肉体訓練も難なくこなすが、たちどころに顔が真っ白になり、貧血にもなる。Nさん、ほどほどにお願いします。汗がすごいです。
 と言いつつ、老体演出家も肉体訓練隊長を務める若手Sの「はい、次の腕立て伏せは顎を床につけてください」といった指示に、きっぱり「断る」と口にしてマイペースで我が身の体と向き合う。隊長、やっぱりできないものはできません。(泣)
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選挙会場が暗いのは節電か、それとも東京の先行きを暗示してるのか。
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2011年04月09日

やり直しは利く。――[387]生誕18,955日

 少しずつではあるが、我が体が軽くなってる。動きやすい。軟らかい。曲がる。これは気のせい?いいともいいとも、気のせいでも構わん構わん。溌剌と動けている実感があるなら、たとえそれが妄想でもよしとしよう。(いいのか?)
 「筋肉は何歳になっても応えてくれる」、誰かが言ってた。その通り。何歳からでもやり直しは利く。やる気の持続性が大きな問題ではあるが。
 
 美術家Iさんに急遽、稽古場に来てもらい、第1幕の俳優の動きを見ながら美術の検証。実際にベッドだの椅子だのテーブルだの、物を置いて検証できれば話は早いのだが、ほとんど想像力だけで高低差や距離感を検証しなければならず、果たしてプランは改善されたのかそうでもないのか、ただただ「いつの時点からでもやり直しは利く」、その思いだけを胸に抱えて、必死に乏しいイマジネーションを羽ばたかせる。
 
 連日、稽古場を出るのは11時前なので、帰宅するのは午前0時前後。体は多少軽くなっても、老人は疲れやすい。ああ、あの仕事が。そういえば、あの仕事も。「やらなきゃならないリスト」はすぐさま頭に浮かぶものの、自宅にいながら自宅のパソコンが遠い遠い。
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赤に、白に、オレンジがかったものまで。いろんな色が集う木。優柔不断?
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2011年04月08日

規則正しいピッチで。――[386]生誕18,954日

 ランニングはピッチが大事だ。「走り慣れてない人はスピードが速くなったり遅くなったりする。だからすぐにバテるんです。一定のスピードで走れば、疲れません」
 専門家がテレビで言っていた言葉に、「そうだよ、その通り!」と今さらながら膝を打ち、「ピッピッピッピッピッピッ……」と一定のピッチを音で示してくれるウオッチなんぞ腕に巻き、規則正しいスピードで走ることを今さらながらオッサンランナーは心掛ける。
 だが、すぐに満開の桜に見とれ、手を繋ぐ若いカップルにじりじりし、すぐにピッチも心も乱れる。……修業が足りません。というか、そもそも不規則極まりない生活を送っているこの男に、規則正しいピッチで走るなんてことができるのか?
 
 規則正しいことが不得意な上に、堪え性のない演出家はテーブル稽古(読み合わせ)でじっとしているのがどうにももどかしく、稽古2日目にして早くも立つ。
 立ってはみたが、1幕の動きがどうもよろしくない。スムーズでない。美しくない。これはどうも、美術に難があるのではないか。立ち稽古を見ながら、美術だ美術が悪いと、自ら提示したプランであることは棚に上げ、美術を見直さなければという思いがシミのように頭にこびりつき、帰宅早々、美術家IさんにSOSのメールを入れる。
 そうとも、アカンと思ったら即やり直し。何度でも立ち上がればよろしい。と、オノレの読みの甘さには目をつぶる。
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再開したと思った近所の日曜雑貨店(4月3日参照)、結局は改修工事に突入。しかも店主のおじいちゃん自らトンテンやっていた。再生を祈念す。(俺はこの店のストーカーか?)
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2011年04月07日

『又聞きの思い出』始動。――[385]生誕18,953日

 正午から顔合わせ。キャスト&スタッフがほぼ全員揃う中、主役のNさん(ミスター・ウエスタン)の姿が見えない。マネージャーさんから「30分ほど遅れます、すみません」と言われ、正午になってみんなに「時間になりましたが、Nさんが渋滞で遅れているので30分ほど待ちます」と説明したのにNさん、やって来て稽古場に入るなり、「すみませーん、寝坊しましたぁ、すいませーん」と底抜けに明るくのたまう。もしもし、Nさん、そこは渋滞でしょ? たとえ寝坊でも渋滞でしょ?と無駄に終わった気遣いを演出家は一人悔しがる。
 
 読み合わせは1幕・2幕を通して1回。さらに1幕だけをもう1回。読みが終わるたびに、翻訳家のSさんとも相談しつつ、さらに細かいテキレジを入れる。しかし実際に俳優がセリフを言うと、一人で頭を捻りながらうんうん考えていたところが、霧が晴れたように答えが見えてくる瞬間がある。役者の力はそれほどに素晴らしい。(もちろん、同時に問題もいくつも見えてきて演出家は一人、どんよりするばかりではあるが)
 
 読み合わせの後は美術プランの説明と衣裳のための俳優の採寸をして、今日は6時すぎには解散。
 その後、飲みに出ていったスタッフ陣(舞台監督O、舞台美術家Iさん、音響家Kさん、若き衣裳家N)に劇団メンバー数人と遅れて合流。とはいえ、まだまだ仕事の残る演出家は、酒は控えてジンジャーエールで座に加わる。その後、照明家のIさんんもやって来て、現場の主要スタッフは一堂勢揃い。そこで熱く芝居の話をすればいいものを、オッサン演劇人が盛り上がるのは、老眼、AKB48、としょーもない話題ばかりで、その合間合間に場つなぎのように、ちょろちょろと芝居のことを話す。まぁ、そんなもんです。
 
 酒宴の帰り。丸の内線の電車に滑り込んだところでベルの音がホームに鳴り響く。何事かとおもえば、「只今、東京地方に強い地震が発生しました」とアナウンス。よくよく見れば、電車は水上の舟のごとく、横にゆ〜らゆら揺れていて、再びアナウンスが「只今、東京地方に地震が発生しました」と、わざわざ「強い」を付け足して流れる。それでも乗客は誰一人騒ぐこともなく、中には熟睡を続ける強者もいる。大したことにはならない。じきに収まる。我が身に限って。そんな心のスキが逃げ遅れることに繋がるのやもしれぬ。
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笹塚の桜。横を歩く中年オッサンの背中が侘びしい。
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2011年04月06日

英語力を今さら嘆く。――[384]生誕18,952日

 英語の原文とにらめっこしながら、ひたすら『又聞きの思い出』のテキレジに明け暮れる。なんでもっと英語を勉強しなかったんだオメェは、という恨みつらみをオノレに浴びせつつ、じんわり出てくる涙をそっと拭く。(嘘です)
 6時から劇団ミーティングの予定が、集まりが悪くて7時開始に変更。これ幸いとギリギリまでテキレジのラストスパートに命を賭けるが、10ページ弱を残して無念の時間切れ。こりゃ台本づくりは明日の午前中だなと腹を決めたのたが、「今夜終わるようなら待ってます」と、有り難いんだかプレッシャーなんだか、建設的この上ない言葉をミーティング終了後の10時すぎに劇団メンバーにいただき、速攻自宅に舞い戻ってパソコンに向かう。もちろん気合いが入れば英語力が一気に上昇するわけもなく、辞書をひきひき、ちんたらちんたら。一心不乱に英語と格闘するも、努力すれば何でも成果が出るというわけもなく、12時近くに、「終電がなくなるので帰ります」と無情の通告電話が入る。ただの待ちぼうけに終わったメンバー諸君、許せ。それほどに君らのボスは無能だ。ははははは。(泣)
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英語原文と翻訳台本第一稿。第二稿に向け試練は続く。
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2011年04月05日

夜桜も自粛の春。――[383]生誕18,951日

 夕方から今日も快調に、颯爽と桜並木を駆け抜ける。とはいえ、そう思っているのは本人だけで、実際は重い体をのっそのっそと少しずつ前へ前へと運んでるにすぎず、他人から見ればほとんど「行き倒れ」と変わらない。(ほっとけ。)
 走っていて、ふと気づいた。去年までと何かが違う。風景が違っている。え、風景が?何だ? 何が違うんだ? 一瞬ののち、すぐに合点がいった。そうか、節電だ。日が暮れても、今年は桜がライトアップしてされてない……。つまり夜になれば真っ暗、夜桜が拝めない。昼間の桜もいいが、夜桜は一層、心がざわざわと掻き乱されるのに……。節電で致し方なしとはいえ、なんとも残念無念……。
 知り合いの記者・Kさんからも「自粛は萎縮」というメールが届く。東北に花見に行って、東北の酒を飲むほうが復興に役立つ。と、そのK記者はメールに書いていた。納得。とはいえ、花見は昼間にやればいいので、ライトアップはまた別の問題、大震災に対する自粛とは関係ないですな。
 
 事務所で雑用をすませ、昨日の翻訳テキレジを踏まえて、第1幕を一人でちまちまと見直す。凡才は何度も何度も読むしか手はなく、時間はべらぼうにかかるが致し方ない。せめて「行き倒れ」にならないように気をつけながら、少しずつ前へ前へと進むのみ。がんばりましょう。
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善福寺川の桜、咲き誇る。なんか幸せ。
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2011年04月04日

新燃岳は昨日も爆発。――[382]生誕18,950日

 思い返せば、日本に甚大な被害を及ぼした東日本大震災の予兆は新燃岳の噴火にあったのではないか。宮崎のアナウンサーMさんから今日、「新燃岳は昨日も爆発、宮崎市でも降灰がありました」とメールが届く。しかし東京のニュースでは今やまったく触れられることはない。喉元過ぎれば熱さ忘れる。とは言うものの、世の移ろいはあまりにも早い。そして、反省とか警鐘とか、大事なことをいとも簡単に忘れてゆく。
 
 午後1時から事務所で翻訳家のSさんと『又聞きの思い出』の第二稿に向けてのテキレジ作業。今日は第2幕をあーだこーだ言い合いながらセリフを1行1行、吟味していく。それにしても英語では実に簡単なフレーズが日本語になると、どうにも長ったらしくなる。なので原文の持つテンポが出ない。そこが腕の見せどころなのだろうが、凡才にはその力はないので語学力ではなく、ひたすら推理力だけで勝負を挑んでいる。
 お気に入りの言い回し。「あいつはもう過去の人だよ」→「She is a history.」。言ってみたいっす。
 
 木曜からは稽古が始まるので、今のうちにほかの書き物仕事もわっせわっせと片づけなければならないのだが、締切とか他人の迷惑とか、そういうことも老人は簡単に忘れゆく。ははははははははは。と笑いごとではありませぬ。ガンバロウ、俺。
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高千穂牧場(宮崎と鹿児島の県境)の満開の桜と白煙をたなびかせる新燃岳。う、美しい。
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2011年04月03日

ぎっくり腰か。――[381]生誕18,949日

 入浴中、浴槽からなにげなく出ようとしたとき、うぐ、と痛みが走る。右の腰のあたり。もしやこれがぎっくり腰というヤツか。いやいや、ぎっくり腰なら動けないと聞くが、我が身は動けてはいる。動くたびに、うぐ、うぐ、と痛みはあるが。単に腰をひねっただけではないかと勝手に決め込んでいるが、浴槽から出る、そんなほぼ無意識の動作にも危険が潜むことになる。恐ろしや。歳を取るとは、そういうことらしい。やったー!これからは毎日がアドベンチャーだ!(泣)
 
 涙もろくなるのは「脳の老化」が関連しているらしい。体と同様にしっかり老化してます、我が脳。ただ、老化で涙もろくなるだけなら文句はないが、仕事をこなすスピードも衰えるし(やる気の問題です)、一つのことが長続きしない(やる気の問題です)。おかげで溜まって山積みになっていく仕事をおじいちゃんはただ呆然と眺めている(やる気の問題だってば)。

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「KEEP OUT」が貼られていた近所の日用雑貨店(3月12日参照)が無事に営業再開。店主のおじいちゃんも健在。よかった、よかった。

 
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2011年04月02日

安請け合いなのか?――[380]生誕18,948日

 一分咲き、と思えた善福寺川公園の桜はたった二日で五分咲きほどになり、一気に春の装いを見せている。今日は土曜日ともあって既に午後には花見客でかなりの賑わい。我が身と同様にジョギングやウォーキングに汗を流している人も多いのだが、ブルーシートの上で真っ昼間から飲んだくれている人々の前を淡々と走り抜けるのは、なんだかこっ恥ずかしい。
 既に屋台もいくつか出ていて、この人たちは何を基準に屋台を出そうと決めているのか不思議に思う。
 ともかくも、来週はいよいよ満開桜を堪能できそうだ。
 
 午後、S芸術総合高校のY先生と今年度の授業打ち合わせ。今月からS芸術総合高校の授業を受け持ち、秋からはT芸術総合高校の授業も引き受けている。そんなに先生ばかりやって大丈夫なのか、俺。なんだか自ら我が身の首を絞めていないか?とホイホイ安請け合いのオノレが今更ながら恨めしい。(仕事が嫌なわけではないですからね、Y先生)
 
 震災の応援番組を見ると、オッサンは泣けてくる。オッサンならぬ、すっかりおじいちゃんである。でも、おじいちゃんもメタボな体でガンバルからね。立ち直れるぞ。きっと。きっと。
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熊本は「スデニサクラサク」です、と若き劇作家Iさんから写メが届く。やっぱ、桜は血が騒ぎますのう。
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2011年04月01日

激震から3週間。――[379]生誕18,947日

 早くも2011年、4分の1が終了。早い。速い。光陰、F1の如し。この歳になると、振り返れば「ああ、もう何カ月過ぎた」、前を向いても「ああ、もう人生残り僅か」。過去に対しても未来に対しても、「もう……した」「もう……しかない」と、出てくるのは「もう」「もう」ばかり。……牛か?
 メタボに決着をつけるため、炭水化物ダイエットに突入。いつまで続くかわかりませんが、ささやかな自己鍛錬。
 
 東日本大震災から3週間。死者・行方不明者の合計は2万7000人超。国の全力を挙げて被災地復興にあたらなければならないのに、福島の原発事故でそちらに相当の労力を割かなければならない事態が続いている。とにかく原発の不安が解消してくれと祈るしかない毎日だが、高濃度の放射線物質が直接海に流れ込んでいることが判明。状況は日々、悪化している。ここに来て原発推進国が次々に援助の手を差し伸べているが、それで果たして事態は終息に向かうのか。気が気ではない毎日が続く。
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トトロが花を届けます。
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