2011年08月09日

慌ただしい一日。――[509]生誕19,0684

 昨夜の願いも空しく、風邪はいよいよ本格的に悪化。とはいえ年寄りゆえに悪化の道もゆっくりゆっくり忍び寄る。鼻水だらだらに喉の痛みが加わり、徐々に体が熱っぽくなる。このクソ忙しいときになんなんだと思いながらも毒づく矛先が見つからないので、黙って市販の風邪薬を胃に流し込んで昼過ぎに西荻窪へ。
 ウォーミングアップをパスして遅れて稽古場に入った演出家に、すかさず「顔が白いですよ」と声が飛ぶ。はい、その通り。どんより重い頭の中も真っ白です。
 『幽霊人命救助隊』は本日、テキレジ完了及びキャスティング確定……のはずが脚本の決定稿が未だにまとまらず、作品についての意見を出し合ってもらうものの、とりつく島もない空気は嫌が応にも重く重く垂れ込める。
 
 稽古の予定を1時間早く切り上げ、4時半頃に「ドラマ・イン・エデュケーション」ワークショップに顔を出す。その講師を務めるため一昨日、日本にやって来たドラマ教育のエキスパート、ケンと2年ぶりの再会。「ハーイ、ケン」とこちらが気恥ずかしさを捨ててハグしようと近づくと、ケンは日本人顔負けのお辞儀をして握手を求めてくる。
 ケンは今ロンドンで巻き起こっている暴動について「若者が怒ってるんだ」と珍しく熱を込めて厳しい顔で語る。それにまったく知らなかったのだが、イギリスでは劇場への助成金が去年からすべて打ち切られたらしい。「俳優のトレーニングもストップしてる」らしい。母国の現状を嘆くケンの話を聞きながら、おいおいすぐに欧米を真似たがる日本がそれに追随したらどうなるんだ?自己チュー演出家もまた我が国の文化政策の行く末が不安になる。
 ケンと一緒に食事に出て積もる話に花を咲かせたかったが、「See you next year」と言って別れ(我が身は明日から広島入りなので今年はもう会えない)、風邪引き演出家は暑さによれよれになりながら、今度は西新宿の稽古場へ。
 
『誰も見たことのない場所』、今日は後半部分を返しつつ通る……はずが、若手の演技に手こずり、同じ場面を何度も繰り返したため最後まで行けずに時間切れ。これまた芝居は大丈夫なのか?という不穏な空気が垂れ込める。
 10時に稽古を終えると、その後は本日稽古見学に来ていた共同通信記者の取材で近くのファミレスへ。今年4年目というその女性記者は取材意欲旺盛であれやこれやと質問が尽きず、12時になってようやく西新宿を後にする。
 体調はいっこうに回復しそうにない。
威風ある門構え.JPG
威風ある門構え。ほぼ45度に伸びる樹木も「我が道を行く」を窺わせる。
posted by 老い日記 at 00:00 | Comment(0) | 日記