稽古は今日から同じ中野ながら、4階から地下1階に場所を変えて実寸稽古に突入。劇団メンバーは11時から舞台監督Oの指示のもと、稽古場仕込みに精を出す。
舞台奥に行くほど床が高くなっている今回の舞台は、稽古場での台組も手間が掛かる。しかし、ペンより重い物は持てない演出家は我関せずと社長出勤、台組が終わる頃に稽古場に入る。ところが午後2時半には置き道具を山と積んだトラックが到着。仕方ないので、ぐうたら演出家もせっせと荷下ろしを邪魔にならないように手伝う。
セミダブルベッド、テーブル、小机、ソファ、フロアスタンド、ハンガースタンド、椅子×5脚、電話機も5台、ソファ、電話台、ライティング・デスク、ハンガースタンド、ハンガーボックス……。いやはや、並べてみれば、すごい量。
かくして台組の床の上に所狭しと家具類が置かれ、稽古場には『又聞きの思い出』の本番さながらの空間が出現。
……いいねいいね、なんとも摩訶不思議な空間。それだけでゾクゾクしてくる。おまけにこれで演出家はようやく乏しいイマジネーションを駆使する苦労から解放されて、さぁさぁさぁ、満を持して劇的空間の創造に一層の磨きをかけますぞ。

これ、商売根性が卑しすぎません?