2011年07月19日

クソ生意気なことを。――[488]生誕19,056日

 台風接近で雨風不穏な天候の中、中野へ。日本劇団協議会制作『ソープオペラ』の千秋楽公演を観る。
 その後、『ソープオペラ』を担当した劇団HのプロデューサーNさん、企画担当Nさんとともに、劇作家のSさんと劇団Hの次回公演の脚本打ち合わせ。Sさんの脚本を不肖の我が身が演出するのだが、ようやくあがった第1稿は即決定稿とはいかず、さぁ、どう直す?どう進める?という話し合い。
 とはいえ公演は928日初日ゆえ悠長なことも言ってられず、自己チュー演出家は劇作家でもある我が身のことは棚に上げて、クソ生意気なことを並べ立てる。ああ、どの口からそんなことが言えるんだ?と自己矛盾が頭を掠めつつ、「この第1稿には、Sさんが原作をどう読み解いたかが見えないんだよね」などと上から目線で言い放つ。ああ、この口は我が人格とは今、別のものです、と心を痛めつつ、「表面をさらっと撫でただけで、深みはまったくないと思うよ」とさらに言葉は過激になる。だ、誰か、この口を止めてください。
 
 Nさんからの「打ち上げに来てくれるんですか?」というありがたい誘いを断り、そそくさと家に帰って、自己チュー演出家はSさんと同じ劇作家となって現在抱えている脚本執筆に向かうが、さっぱり筆は進まない。そこで自らSさんに並べ立てた言葉を思い出し、オノレを奮い立たせればいいものを、「ま、書けないときは書けないさ」とこの男、自分にはどこまでも優しい。
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平和への道。その道のりは長い、世界も我が人生も。
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2011年07月18日

空港にはないです。――[487]生誕19,055日

 11時にチェックアウト。リムジンバスに約1時間揺られて広島空港へ。広島の名物土産と言えば、すぐに「もみじ饅頭」が思い浮かぶが、そう言えば先月、唐辛子を使った「赤もみじ」、炭を使った「黒もみじ」という変わり種があったなと思い出し、売店をくまなく見て回るが、見当たらず。いろんな種類のもみじ饅頭を置いている店のオバチャン店員に尋ねてみると、「聞いたことないですね」「赤もみじは確か唐辛子を使ってて……」「さぁ、知りませんねぇ」「黒もみじは炭を使っていて……」「ああ、それなら聞いたことありますけど、空港にはないです」。
 あれ、記憶違いか? 俺はどこで見かけたんだ? と思いつつ時間が迫っていたので、適当に見繕って土産を買い、保安検査を通過。搭乗口に向かうと、待合の近くの小さな売店に平積みになった「赤もみじ」「黒もみじ」が……。おいおいオバチャン、空港にあるじゃねぇか、なんで知らないんだよ、とよくよく見てみると、「赤・黒もみじ」は尋ねたオバチャンのいたメーカーとは別会社。オバチャン、ライバルの土産なんか知りませんとシラを切ったのか、それともホントに知らなかったのか。疑惑は膨らむが、既に我が身は土産は購入済み。結局、今回も「赤・黒もみじ」とは縁はなし。たかが土産でどっと疲れる。
 
 ANA→京急線→JR→東京メトロと乗り継いで自宅に帰り着き、ひと息ついたら疲れた体を引きずって西新宿の稽古場へ。『誰も見たことのない場所』に今日から客演も参加。いよいよ本格的に稽古スタート。と、いきたいところなのだが、若手の場面では結局、何度も何度も小返し稽古。飽くことなき不毛な闘いはいつ果てるとも知れず。またまたどっと疲れる。
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わかりにくいが、廃れゆく様をさらし続ける旧広島市民球場。バスセンターから見えるその姿はかなり無常観漂う。
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2011年07月17日

ドS魂に火がつく。――[486]生誕19,054日

 広島で常宿にしているホテルの朝食会場は眺めのいい15階にあり、大きな窓からはいつも「原爆ドーム」が見える。このドームが今年は見るたびに福島第一原発とオーバーラップして、いつになく目が釘付けになる。今までそんな連想したこともなかったのに。日本は今、二度目の被爆に見舞われているわけだが、やはり「原発にはNOを!」。物言わぬ原爆ドームはそう語りかけてくる。
 「んじゃあ、電力不足はどうする」「産業界は大打撃だぞ」。原発推進・容認派の意見も理解はできるが、万が一の際の犠牲はあまりにも大きい。そして万が一が起きてからでは産業界どころではない、国全体が取り返しのつかないことになる。その想像力だけは麻痺させたくない。
 
 今日も10時から戯曲講座、2時から演技講座。ようやく決めた「DOCS」8月公演の脚本を発表すると、途端に実力で勝る女子組面々の顔が凍りつく。そりゃそうだ。実力が全然劣るのに、決めた脚本は男子中心の男子の物語だから。メインキャストの数も圧倒的に男子が多い。そりゃあ、女子はむくれるわ。
 だが昨年までずっと女子中心の脚本を上演してきたわけだし、今年は男子に大いに成長してもらいたい。そんな願いを持って決めたのに、肝心の男子どもは「よっしゃあ!!」と雄叫びの一つもあげもせず、「いいんでしょうか、僕らで……」と不安顔で戸惑いだけを全面に押し出してくる。
 あまりの不甲斐なさに、めらめらとドS魂に火がついた演出家は、その後はオーディションだったにもかかわらず、男子一人一人に檄を飛ばす。「誰に言ってる?なんでそんなにボソボソ喋るんだ?」「おまえは自分が気持ちいいだけだよ、セリフってのはすべて他人のためにあるんだよ」「ごっこはやめてくれ」「頑張れオレはやめてくれ」「ハイもう一回!!」……。
 オーディションという名の罵詈雑言稽古を8時に終えて、それからキャスティングのために再び大人チームは居酒屋へ。今日もまた長引くかと思いきや、配役は割とあっさり決定。
 ところが、ひと段落してみんな安堵したのか、そこから下ネタ満載の馬鹿話でいつまでも盛り上がり、結局ホテルに戻ったのは午前様。ふう。お疲れ様。
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広島市南区民文化センターの写真展になぜかイチローの勇姿が。
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2011年07月16日

痩せましたよね?(2)――[485]生誕19,053日

 午前10時から「DOCS」戯曲講座。今年の劇作家の卵は4人。今日はそれぞれが書いてきた簡単なプロットや戯曲の導入部分を読んで意見を出し合う。といっても、オッサン劇作家がダメを出したり、アイディアを出したり、ほとんど独演会。
 まぁ、無理もない。受講者4人の年齢は3人が19歳、残る1人が27歳。物語も演劇的アイディアもはっきり言って底が浅い。ただ、底は浅いが、まだまだこれからいくらでも伸びる。彼らが今後、さまざまなことを獲得し、蓄積し、確実に世界を広げていくであろうことを思うと、その余りある時間を持っているそのことがひたすら羨ましい。
 
 午後2時からは「DOCS」演技講座。今日からインストラクターとして参加の女優Tさん、よせばいいのに我が身に会ってすぐに「痩せましたよね?」と演出家の前にニンジンをぶら下げる。どこまでも木に登る演出家はよせばいいのに、またしても「そうなんですよ」とドヤ顔で武勇伝の如く減量作戦を語り出す。ところが、その後すぐに始まったウォーミングアップで「体が重い…固い……」と、我が身にリバウンドの危機を感じたドヤ顔男は一気に口数が少なくなる。
 本来なら今日と明日でキャスティング・オーディションをするはずだったが、肝心の戯曲が未だ決まらず。仕方がないので予定を変更し、今日また新たに3本の戯曲を読む。読むごとにDOCSメンバーに感想を聞くのだが、初見ということもあり、まだまだ全体像が掴めない若い彼らは演出家やサポーターがしたり顔で述べる感想を聞くたびに意見が二転三転して、なかなか方向性が定まらない。
 結局、演出家預かりにしたものの、それでも終わったのは予定の8時を大幅に押して9時半近く。それから事業担当・サポーターの面々と居酒屋に流れて打ち合わせ。
 うーん、困った困ったと、ここでも決定打に乏しく二転三転した挙げ句、一番大変な稽古になるであろう戯曲に決めて、ホテルに帰ってくると既に12時半。広島DOCSのスケジュールは相変わらず過酷。この猛暑のなか体力もつのか俺、と我が身の先行きも不安になる。
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ホテルのロビーにはご丁寧に、近場のウォーキングコースが紹介されている。
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2011年07月15日

脳が凝っている?――[484]生誕19,052日

 減量は意外にも肩凝りにも効果があるのか、以前より少しは楽になっている兆しがある。すっかり慢性化して痛みも感じないほど感覚がバカになっている可能性もないではないが、どっちにしても自覚症状が緩和されるのはいいことであろう。
 それに比べて相変わらず辛いのは首凝りだ。今や後頭部全体が重く、指でぐりぐり、どこを押してもピリピリ痛む。加えて肩甲骨も改善しない。そう言えば昨日、マッサージに行った際、担当してくれたニーチャンに、「左腕が後ろに回らないんですよ。右は割とまっすぐ後ろに回るんですが、左は途中から肩甲骨がグギッとなって腕が大きく横に反れちゃうんです」と訴えると、「ちょっとやってみてください」。
 で、やってみた。するとニーチャン、びっくり眼で唖然としている。ね、ひどいでしょう?と言いかけたが、それより先に意外な言葉が返ってくる。「一緒ですよ、右も左も」
 なぬ? 「え、ホントですか?」「もういっぺんやってもらってみていいですか?」。で、やってみた。「変わらないです、ほとんど一緒です」。隣で別のお客さんをぐりぐりやっていたニーチャンも見ていたようで、「全然差はなかったですよ」。
 納得いかないまま、「あ、同じですか……」と言うと、びっくり眼のニーチャン、憑き物が取れたように、「ああ、びっくりした。何言ってるんだろうと思っちゃいましたよ」とまでのたまった。「この人、変」という目をして。
 いやいやしかし、じゃあこの違和感は何なんだ? 我が身には明らかに、左腕は後ろに回っていかない感覚があるのに、これは脳が何か錯覚を起こしているのか? ……謎だ。
 
 今日は昼過ぎには羽田に向かう。3時の便で広島入り。いつものようにプロデューサーのOさんに空港まで迎えに来てもらい、ホテルへ直行。その後、夜の8時前に再び車で拾ってもらって広島市南区民センターへ。
 担当のNさん、サポーターのTさんともども、未だに決まっていない今年の「DOCS」の戯曲について話し合う。新たに候補を2本出して、明日読んでみることにしたものの、果たして本当に決まるのか。なぜか今年はスムーズにいかない。単に思い切りが悪いだけなのか。首凝りと同じように我が脳も凝り固まっているってことなのか?
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すいません、ジャイアンツのファンなので。
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2011年07月14日

その差に愕然。――[483]生誕19,051日

 ワンツーワークスの次回公演『死に顔ピース』のイラスト打ち合わせのため南青山へ。いつも思うが、イラストレーター&アニメーターのFさんは、いつ会っても若々しい。かなり年長なのだが、少しもそれを感じさせない。Fさんより若輩だというのに、我が身は既に癌になったり、メタボを食い止めようと減量に必死になったり、なんなんだ、この違いは。その差に愕然となりながら、「死に顔がどーのこーの」と老いの果てにやってくる次回公演のテーマについてあれこれと話を弾ませる。
 その後、同行したF女史と渋谷の喫茶店に流れて今後の打ち合わせ。このところ、エセ健康オタクの演出家は「アイスゆずティー」なんぞ飲む。これが美味。美味だがこれ、シロップを結構使ってるなぁとメタボを気にするオッサンはすかさず頭の中でカロリー計算。ああ、Fさんの若さが羨ましい。
 
 『誰も見たことのない場所』の稽古に今日から客演のFさんが参加。いきなり四つの役をやってもらうが、我が劇団の若手に四苦八苦していたセリフが、途端に命を吹き込まれたかのようにストレートに届いてくる。その差に愕然。やはり努力より才能なのか。これまでの長期にわたる若手との不毛な闘いに明け暮れていた我が身が途端に虚しくなる。
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Fさんの事務所に入ると、所狭しと並べられたゼンマイ仕掛けのミニ玩具がお出迎え。童心をくすぐられて楽しい。
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2011年07月13日

痩せましたよね?――[482]生誕19,050日

 午前中から会議で初台へ。新国立劇場企画サポート会議。会議室に入るなり、プロデューサーのMさんに「痩せました?痩せましたよね?」と言われ、「そうなんですよ、10キロ痩せたんですよ」と演出家は、ここぞとばかりにドヤ顔で答える。
 「どうやって痩せたんですか?」となおも驚きを隠さないMさんに「ランニングですね、あと炭水化物をほとんど食べない」などと図に乗って得意満面で答えていると、そこへ入ってきた芸術監督Mさん、我が身が痩せたという話だと知るや、「そお?しょっちゅう会ってるから全然わかんない」とバッサリ切って捨てる。「ホントに痩せた?」って、か、監督……。
 
 体が軽くなったせいか、走ることに体が一段と慣れてきたからか、今日のランニングはすこぶる快調。走り出して20分過ぎても40分過ぎても、いつもほど疲れを感じず。予定の1時間を走破してゴールしても、「俺まだ、あと1時間くらい軽くイケるんじゃね?」と余力まで感じる。(たぶん気のせいなのだが)
 それでもすぐに舞い上がる性格のオッサン演出家は、おお、いよいよ我が減量&若返り作戦は現実のものになってきたのではないかと独りほくそ笑み、家に帰るやアイスクリームをむさぼり食う。
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走った後の必需品。夏場は特に重宝。ブルース・リーも愛用してました。(嘘です)
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2011年07月12日

独り相撲?――[481]生誕19,049日

 来春上演されるミュージカルの脚本打ち合わせで代々木上原へ。訪ねたSプロデューサーの事務所に入ると、いきなりそのミュージカルで主役を務める女優Kちゃんの姿が目に飛び込んでくる。ヤ、ヤバイ……。今日、主演女優に脚本のプレゼンをするなんて聞いてないっすよぉ……。
 久々に会ったというのに、脚本が思うように進んでいない劇作家は、Kちゃんと会う懐かしさよりも我が身の危機感、焦りのほうが先に立つ。おいおい、ケツの穴の小せぇ野郎だなぁ、と思うものの、思ったものはしょうがない。人間そんなもんさと、すかさず我が身を慰めていると、ちょっと立ち寄っただけというKちゃんはあっさり帰っていく。……虚しい独り相撲なり。
 
 夜は今日も稽古。若手の特訓。力のある俳優が相手なら2,3分ですむところが30分も40分もかかる。それでもじっと耐え、なんとか改善の道を切り開こうとする。頑張れ、俺。めげるな、俺。俺が頑張ってることは俺がちゃんとわかってるぞ。
 ……あれ? もしかして俺、ここでも独り相撲?
 スーパーマーケット.JPG
 
我が家から目と鼻の先にオープン予定。「まいばすけっと」?大丈夫なのか、AEONの経営戦略。
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2011年07月11日

自分がけなげ。――[480]生誕19,048日

 先週月曜に引き続き、S高校で演技実習の授業。今日は授業公開日で保護者が10人ほど参観。たぶん我が身より年下のお母さん・お父さんが興味津々、はっきり言えば訝しげな目で見守る中、年老いてもこの老体演出家、まだまだ動けまっせイメージを与えようと、独りだけ汗をぼたぼた滴らせながら動き回る自分がけなげ。(哀)
 それでも今ひとつ盛り上がっていないと空気を読んだ老体演出家、あろうことか、「保護者の皆さんもちょっと参加してくれませんか?」と意表を突く作戦に出る。我が子の様子をせっせとビデオカメラに収めていた保護者にも「お母さん、ビデオなんて撮らなくていいから。やりますよ一緒に」と強引に生徒たちの中に引きずり込む。「じゃあ二人組になってください。保護者の皆さん、ご自分のお子さんと組んじゃダメですよ。いいですかぁ?」。……これはいったい何の授業だ?公開授業ってこういうことじゃないだろ? やりながら激しく疑問が脳裏を駆け巡るものの、始めたシアターゲームは息抜きになったのか、お父さんもお母さんもミスするたびにキャハハハと楽しそうなので、これはこれでヨシとする。
 
 授業を終えるとそのまま西新宿へ。気持ちを切り替え、『誰も見たことのない場所』の稽古に臨むが、我が劇団の若手特訓稽古は手取り足取り機嫌取りで、たちまち心いっぱいにストレスを抱え込む。いや待て、たとえ3歩進んで3歩下がるという実態ではあっても、それでもきっとやらないよりはマシと我が身に言い聞かせて稽古に励む我が身がけなげ。(哀)
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ここまでは左側通行でもOKってことなのか?
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2011年07月10日

スッピン髪の実態は?――[479]生誕19,047日

 白髪になる人は禿げない。これは本当なのか。ほぼ禿げあがった頭に白髪チョボチョボ、という老人もいるから、たぶん白髪と禿げにさほどの因果関係はないように思われる。
 10代の頃から髪が細く、「おまえは絶対禿げるよな」と言われ続けた人生を送ってきた我が身からすれば、「我が髪の毛よ、よく頑張ってるぞ、耐えてるぞ」と褒め称えたいところであるが、もはや刀折れ矢尽きるのは時間の問題のよう。
 世の中、いろんなことが目覚ましく進歩して、今では髪の毛も染めたり植えたりできるので、世の50代の何も施さない頭髪の実態はいったいどうなっているのか知る由もないが(誰か研究発表してくれてもよさそうなものだが)、我が頭髪状況は果たして年相応なのか、平均以下なのか。いったい世の50歳そこそこのスッピン髪の毛はどの程度白髪?どこまで薄毛? 
 知ったところで何も変わりはしないのだが。というか、抗いようがないわけで。いやいや、植えれば抗えるのかもしれないが、あれは1本いくら?1本単位じゃなくて1株いくらで買うのか? (1株が何本を指すのかも知らない)
 
 夕方から9月に演出をやらせてもらう劇団H公演の主要キャスト・オーディション。劇団Hの若手俳優のほかにほかの劇団や事務所からも何人か来ていて、総勢20名余り。狭い稽古場でわっせわっせとウォーミングアップを始めれば、途端に全身汗まみれ、薄い髪もぺったりしおれて見るも無惨な状況になる。どうやら暑さは髪の毛にとっても大敵である。
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暑さで影さえ溶けてしまいそう。
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2011年07月09日

季節がキャッチできない。――[478]生誕19,046日

 本日、梅雨明け、だそうな。この数年、梅雨という実感がさほどないまま「梅雨明け宣言」に至る。実感が伴わないのに勝手に宣言されても、どこか異国のことのよう。
 年々、季節感が失われていく気がするのは地球温暖化の影響なのか。それとも老いた我が身が季節をキャッチできなくなっているだけなのか。(この可能性は否定できない)
 いずれにしても、もうとっくに猛暑の日々は始まっていて、熱中症で病院に搬送された人が昨年の3倍とか5倍とかニュースで言われている中、今日もメタボなオッサンはランニングに精を出す。
 昨日、真新しいウェアを買って浮かれていたが、ウェアが新しくなったところで、走りが楽になるわけでも、タイムが劇的に縮むわけでもない。格好だけは一人前でも、相変わらずヨレヨレと行き倒れ寸前のようにして予定の距離をこなす。
 同じランニングをしていても、ピッチも速く、ストライドも大きく、まさに爽快に駆け抜けていくランナーもいて、ああ、あの人たちはきっと風を感じて走っているのだろうなと思うが、よちよちランナーの我が身は猛烈な暑さしか感じない。
 でもまぁ苦労の甲斐あって、今なお10kg減はキープ。まだ大きなリバウンドには至っていない。そのことだけを心の糧に、明日も熱中症と闘うぞと心に誓う。(闘わなくていいです)
 
 それにしても歳を取ると、我が体にかける時間もお金も年々増えていく。歳を取るとはそういうことなのだよと、20歳の頃の我が身に教えてあげたい。(たぶん聞く耳なんぞ持ち合わせてないだろうが)
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スペースシャトルが30年の歴史に幕。高い空のそのまた上の高みに、人類はどこまで行けるのか?
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2011年07月08日

老いてゆくのは大変。――[477]生誕19,045日

 執筆モード全開、快調快調、神がかり的に名文が、名台詞が後から後から湧いて出る。カチャカチャカチャカチャ、パソコンのキーを打つ手が止まらない。やはり、我が身は天才だ。才能あふれる天才だ。……という夢を見た。(泣)

 目覚めればソファの上。ああ、そうだ、ちっとも筆が進まず、仮眠のつもりでソファに逃げ込んだんだった。現実を思い知り、一瞬にして気持ちが萎える。こんな夢を見るようじゃ、もうおしまいだと思いつつ、現実逃避にもいろんなパターンがあるんだなぁと我ながら感心したりする。(泣)

 さて、問題。老いていくと、瞬発力・持久力・集中力、最も失われるのはどれでしょう。正解は、ハイその通り、全部です。全部、きれいさっぱりなくなります。しかし、メンツとか執着心とか楽して儲けよう精神とかは少しもなくならないので、老いてゆくのは大変です。最高に楽しいです。あはははは。

  決して現実逃避ではないと我が身に言い聞かせ、買ってきたばかりのウェアで走りに出る。右膝はヒアルロン酸が徐々に効果が出てきたようで、特に支障なし。痛みを感じることなく予定の距離を完走。
  おお、なんだ、まだまだ俺って若いじゃんと、両肩・全身でぜぇーぜぇー息をしながら、そう思う。
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ランニングウェア真夏日バージョン。若い!実力より形が大事!

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2011年07月07日

監視カメラなのか?――[476]生誕19,044日

 午前中から会議で西新宿へ。劇団協議会理事会。役員就任承諾書を忘れた演出家に、事務局長のKさんは我がブログをぬかりなくチェックしているようで、「最近、ケータイ忘れたり、いろいろあるようだから」と遠慮なく笑顔で刺してくる。この言葉が「最近、モーロクぶりが一段と進んだようだから」に聞こえるのは気のせいか。Kさんの笑顔に深い哀れみが滲んでいると見えたのは被害妄想か。(そうか、日記のブログは自ら監視カメラを付けてるようなものなんだと改めて思い知る)

 
 夜は再び西新宿へ出向き、ドキュメンタリー・シアター『誰も見たことのない場所』の稽古。若手男優との不毛な闘いに真っ向勝負を挑み続けるのは、老いの身には心痛が計り知れない。我が身を守るためにも、これは国語の授業と割り切ることにして、台詞の解釈について意見することにする。「だからそんな意味じゃないよ」「ね、ね、意味わかって言ってる?俺にはさっぱりわからないんだけど」。
 
あれ? 毒を吐いているのは一緒か……。
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熱帯夜の夜明け前。大気も、もんわりしている。ん? もんわりしてるのは徹夜明けの我が頭の中か?
 
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2011年07月06日

通風か外反母趾か。――[475]生誕19,043日

 どういうことなのか。左膝はヒアルロン酸2.5CC注射1本で効果てきめんだったが、右膝は未だに違和感が消えず。やはり毎日やるべきなのか、筋力アップのヒンズースクワット100回。やったら1日で寝たきりになると断言できるが。
 おまけに悪化しないよう祈っていた右足の親指の付け根あたりの骨が頻繁にズキズキ痛む。やはり祈るだけでは無理なのか(無理です)。痛みの正体は果たして、痛風か外反母趾か。確かめるとまた大変なことになりそうなので今のところの最善策は、無視と決める。
 
 あまりに体が固まってるので、これ幸いに現実逃避のマッサージに行く。すると、体をぐりぐりやられた後で、「神経痛のところが異常に過敏になってますね」と言われる。この神経痛前提の言葉に、「え?我が身は神経痛なの?」とやや愕然となるが、肩、首筋、ふくらはぎは確かにピンポイントで押されると跳ね上がるほどに痛い。「イタギモ(痛気持ちいい)」ではなく、ひたすら激痛。なので、ぐりぐりやられながらオッサンは押し黙ったまま、自然とマッサージの手の動きから逃れよう逃れようと体を少しずつズラし始める。これじゃ何のために金を払ってんだか。しかし逃げなかったら逃げなかったで、金払って拷問を受けてるようなもの。なんたる矛盾。このままだと結論は、どこかの歌舞伎役者が言った「(マッサージに)出かけるのをやめなさい」いう結論にならないか。
 
 夜は劇団の全体会議。報告事項だけで時間が過ぎて、討議事項になると皆、貝のように押し黙る。日本人は会議が下手だとよく言われるが、会議には準備がいるということを皆、知らなすぎではないのか?会議は押し黙る場ではない。喋る意見のない者は来るべきではない。押し黙っていいのは、体をぐりぐりやられて痛みに耐えてる時だけだ。 

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目に眩しいオレンジ。色といい花の形といい、どこか造花っぽい。花の名前は……知りません。

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2011年07月05日

左膝にもヒアルロン酸。――[474]生誕19,042日

 痛みが治まっていく気配がまるでないので、機先を制すべく整形外科へ。「どうしました?」という医師に、迷わず「左膝にヒアルロン酸を打ってください」とダメ出しのように演出家は言う。いつもの美人女医とは違って、今日はオッサン医師。カルテを眺め、「ああ、もう何度か打ってるんですね」と、すぐさま看護師に用意するよう指示。ズボンの裾をまくり上げさせると、すぐさま注射。こちらも迷いがない。ヒアルロン酸注入後、「筋トレやってます?」とオッサン医師はオッサン演出家の太ももをぐいぐい押しながら、「ここ(の筋肉)」と言う。「はい、やってます」と負けず嫌い演出家は臆面もなく適当なことを即座に答える。するとオッサン医師は「そお?」となぜか不適な笑みを浮かべやがる。どうなる、オッサンVSオッサンの闘い。と思ったら、「はい、じゃまた何かあったら来てください」とあっけなく診察室を追い出される。入室してから退出するまで、わずか5分足らず。なんと効率のいいことよ、と思う半面、もっとちゃんと診ろよ、といささか物足りなさも残る。ぱっと見、高飛車発言連発ですぐに辞任に追い込まれた大臣にも似ているオッサン医師。次の闘いが楽しみだぜ。(病院はそういう場所ではありません)
 
 夜は今日も稽古。いっこうに到達点が見えぬまま若手の特訓は果てしなく続く。少しも褒められず、毒だけを浴びせられながら、それでもじっと先だけを見ようとしている若手も根性があると言えばあるのだろうが、ある程度は結果を出さないと、プロスポーツの世界なら戦力外通告、契約解除だよと思いながら、不毛な闘いに陥るのが嫌なので口には出さず。オッサンも大人なのだよと思いつつ、あれ?もしや、こうして溜め込むほうが我が体にはよくないのではないか?
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どうせなら見た目も若々しくしてもらいたい。
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2011年07月04日

汗だくになる。――[473]生誕19,041日

 久々にS高校にて女子高生40人(男子は1人)を相手に演劇の授業、4時間。演技実習室はクーラーが効いてるわけもなく(節電だしね)、老体演出家はすぐにじっとり、ぼたぼたと汗をかく。よくよく周りを見れば、きゃははははと笑い転げる女子高生軍団はあまり汗をかいていない。奴らはもしや、手を抜いているのか?それともエネルギーあり余る華の10代には、別にどうってことねぇし程度の運動なのか? 疑問は解決せぬまま、オッサンだけが一人、拷問を受けてるかのように汗だくになる。
 
 授業終了後はそのまま電車・地下鉄を乗り継いで西新宿へ。『誰も見たことのない場所』の稽古。相変わらず問題は山積状態ながら、というか日ごとに新たな問題が勃発しているが、あまり深く思い悩むと癌になりそうなので目先のことだけを考える。どうにもならんことは、どうにもならん。そう我が身に言い聞かせつつ。(心中は穏やかならず、冷や汗ものだが)
 
 さて。我がワンツーワークスのイラストを手掛けてくれている古川タクさんの展覧会が今月9日(土)から、武蔵野市立吉祥寺美術館で始まる。題して、『古川タク展「あそびココロ」"1本の線から"』。パラパラ漫画のワークショップやトークショー、屋外上映会まで企画されていて楽しそう。タクさんのユーモアあふれる世界、お楽しみあれ。8月14日まで。
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古川タクさんのフライヤーには我が劇団の公演『蠅の王』のイラストも。OH!!
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2011年07月03日

なぜ知っている?――[472]生誕19,040日

 7月に入って気温はますます高い。暑い。こんなうだるような日々で節電はうまくいくのか。日本国民15%節電と言うが、15%という数字はどうやってチェックするのか? 毎月届く使用量を月ごとに確認すればいいのか? それとも毎日、こまめに電気メーターをチェックしている強者もいるのか?
 
 クーラーをつけたり消したりしながら執筆モード全開でパソコンに向かっていると、ファンファーン、とインターフォンの音がする。ここはすまぬが無視と決め込み、気持ちを執筆に向かわせようとするが、「すみませーん、古城さぁん、すみませーん」と男の声が響く。なんだよ、もう、と仕方なく諦めて玄関に行きドアを開けると、「新商品のサンプルを今、お配りしてるんです」と人の良さそうな30代半ばくらいの男がビニール袋に入れた牛乳を掲げて見せる。「……結構です」。やや呆気にとられながら答えると、「お嫌いですか、牛乳」とにこやかに聞いてくる。「はい」とにべもなく答えるオッサン。「……そうですか」と人の良さそうな男は寂しそうな顔になるが、仕事で忙しいんだよ俺は的な劇作家は冷たくドアを閉める。
 パソコンの前に戻ってきて、ふと疑問が浮かぶ。今の人、古城さんと名前を呼んだよな。なぜだ?ドアに表札は出してないし、郵便受けも無記名にしている。なぜ、人の良さそうなあの男は我が名前を知っているのだ? ……途端に不気味さが募り、体にもいくらか冷たいものが走る。
 
 左膝の痛みを覚えつつ今日も走りに出る。日曜日とあってランナーが多い。犬の散歩も多い。へとへとになって帰宅し、体重計に乗ると、ついに体重は10kg減。ま、一時的な数字ですがね。こんなに暑いんじゃ、アイスクリームをドカ食いするのは目に見えてるから。(しっかり食べました)
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ビルに映る、空、雲、ビル。環境映像の流れる巨大モニターのよう。
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2011年07月02日

爽快感がない。――[471]生誕19,039日

 左膝がヒアルロン酸注射で生きながらえたと思いきや、今度は右膝がおかしい。昨日から膝を曲げた状態で力がかかるとアタタタと痛む。ほぼかつての左と同じ状態。左は2年前に、既にヒアルロン酸を注入しているのだが、効果は2年しか保たないということか。それともこの2年で我が身の「老い」が一層進んだということなのか。
 
 それでも我が身にもドSのオッサンは、さほど踏ん張らなければ大丈夫さ、と今日も走りに出る。駆けだしてみると、いけるいける、膝は少しも痛くない。体はほんとに不思議だ。走りながら怖いのは膝よりも熱中症だ。やたらに湿度が高いので、汗の出方がいつもより少ないんじゃないか、少ないと体の熱が下がらず熱中症になって倒れるんじゃないか。そんなことばかり考えながら走っているので、ちっとも爽快感がない。
 
 このところ日々衰えを認識することで「ああ、生きてるんだな」と素直に感じる。膝が悪くなるのも、ケータイ忘れるのも、頭髪がいよいよ寂しいのも、この季節すぐに顔が脂ぎるのも、そう、すべては生きているから。生の証。と開き直って我が身に言い聞かせるが、どこか果てしなく空しいのはなぜ?
 全英オープンテニス女子決勝。7年ぶりの女王カムバックを悲願に闘ってきたマリア・シャラポアは格下・年下に少しもいいところなくストレートで敗れる。老いゆく身は若者にあっさり抜かれゆく。それが世の常なのだよ、オッサン。(とはいえ、シャラポアはまだ24歳だが。泣)
ツァイ・ミンリャン.JPG
日本での人気は今ひとつながら、このツァイ・ミンリャン監督の映画、好きです。やるせないです。
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2011年07月01日

緊急宣言、解除。――[470]生誕19,038日

 朝から会議で西新宿へ。「演劇と社会委員会」。この委員会ではこのところ「コミュニケーション授業」が議題の中心だったが、今日は「今、福島に何かしなくていいのか、ずっと口を閉ざしていていいのか」で意見が飛び交う。岩手や宮城は復興への道を歩み始めているが、今なお被害拡大中の福島は復興に舵を切ることもできない。このまったく先が見えないまま長引く異常事態は、やはりただ事ではない。目を逸らさずに何をすべきかを考え、迅速に行動に移さなければ。
 
 午後から「auショップ」に行き、昨日見つかったケータイの電話帳データを新しいスマートフォンに入れる。相当に古いケータイだったのでデータ転送にやや苦労したが、無事にデータは復活。ついでにスマートフォンの液晶保護フィルムを買う。「これ、気泡が入らないように貼るの難しいんですよね」と下心丸出しで言ってみたところ、応対していたネーチャンは「すみませんが、こちらでお貼りすることはできないんですよ」と下心をすかさず見抜いて、ぴしゃりと断る。お見それしました。
 というわけで友人・知人の皆様、一昨日このブログで「メールください」とSOSを出しましたが、もう大丈夫。緊急宣言は解除です。お騒がせしました。(メールをくださった皆様には心から感謝)
 
 夜は青山円形劇場に『クラウド』を観に行く。前情報は一切なしで出かけたのだが、始まってみれば、ライフログにハマり、データだけで永遠に生きることを夢見る男の話。何やら我が身が20年以上も前に書いた『赤のソリスト』と似ていて居心地が悪い。なので物語はどうってことはなかったのだが、役者は達者。ひたすら羨望の眼差しで舞台に見入った。
 そして昨日から続く掴み所のない無常観は未だ拭えず。
生命。.JPG
生命。
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2011年06月30日

もう、この世にいない。――[469]生誕19,037日

 今朝、宮崎の劇団の代表Oさんが亡くなった。昨日から体調が悪くなり、会社を早退して自宅で休んでいたら夜中、尋常とは思えぬいびきをかき始め、驚いた奥さんが起こそうとしたところ、既に意識不明。慌てて救急車を呼んだが、そのまま今朝の6時に息を引き取った。
 なんとも理不尽な突然死。死因は心不全ということで片付けられたが、原因不明。一昨日の夜もみんなで元気よく稽古をしていたという。我が身も宮崎に出向いて一緒にホットシーティングの稽古をしたのは、ほんの10日前(今月19日)。
 未だに現実が受け止められない。『29万の雫』という口蹄疫をテーマにしたドキュメンタリー・シアターを上演するのだと、穏やかな性格の彼は心静かに闘志を燃やしていた。稽古後の居酒屋でも酒を酌み交わし、どうしたらいい芝居になるか語り合った。その彼がもう、この世にいない。
 人はホントに突然、死ぬんだね。ホントに突然、存在しなくなるんだね。まだ38歳という若さ。幼い4歳の子どももいる。今はただただ残念で、無念でしょうがない。訳がわからないまま旅立たされた理不尽さに、奥さんの心中はいかばかりか。
 このぶつけようのない無常と腹立たしさを今はじっと受け止めるしかない。Oさんの情熱はしっかりと胸に刻みつけて。
 岡田心平君、心残りは山とあるだろうが、どうぞ安らかに。
 
 昨日紛失した我がケータイ、見つかった。ダメ元で午前中、京王線と都営線の駅に再度問い合わせたところ、届けられてた。届けられたのは昨夜の11時、終点近くの一之江駅。我が身から新宿駅でするすると滑り落ちたケータイは、1時間半もの旅をして遙か先の駅で発見されたことになる。ただ、「一之江駅のコンコースに落ちていた」と言って届けがあったらしいので、誰かが電車内で拾い、それを一之江駅の構内で捨て、それをまた誰かが拾って届けてくれたことになる。最後に届けてくれた親切なあなた、どうもありがとう。助かりました。
 早速、午後の打ち合わせの後、夕方になってはるばる春日駅すぐ近くの「忘れ物センター」まで取りに行く。手続きは簡単で、無事に手元に戻った。駅員の皆さん、お手数かけました。
 ケータイを受け取った後、突然、「あの、岡田心平君もここに忘れられていないでしょうか?」と言いたくなる馬鹿な衝動が突き上げてきて、やるせなくなる。
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振り返れば我が人生、なくしたものは数知れず。
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