2011年04月10日

無理なものは無理。――[388]生誕18,956日

 今回は本気で白票を投じようかと思った都知事選。
 いったいどれほどの差で勝つのか、それだけが焦点だったが、予想以上に現職の圧勝。それほどに今の都民は変化を求めていない。それは民主党に見た夢に破れたからか?
 それとも大震災で保守の気持ちが強まったからか?
 いずれにしても石原知事はこれで4選。長期政権が続く。
 
 美術家Iさんが急いで上げてくれた修正美術プランの平面図に基づいて今日は稽古を進める。やってみると、割とスムーズに進む。そうそう、そうだよ、何事もやってやれないことはない。ずいぶんと明るい兆しが見えてくる。
 ウエスタン俳優Nさんはやる気満々でウォーミングアップから参加、昔取った杵柄で腹筋・背筋・腕立て伏せといった肉体訓練も難なくこなすが、たちどころに顔が真っ白になり、貧血にもなる。Nさん、ほどほどにお願いします。汗がすごいです。
 と言いつつ、老体演出家も肉体訓練隊長を務める若手Sの「はい、次の腕立て伏せは顎を床につけてください」といった指示に、きっぱり「断る」と口にしてマイペースで我が身の体と向き合う。隊長、やっぱりできないものはできません。(泣)
都知事選.jpg 
選挙会場が暗いのは節電か、それとも東京の先行きを暗示してるのか。
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2011年04月09日

やり直しは利く。――[387]生誕18,955日

 少しずつではあるが、我が体が軽くなってる。動きやすい。軟らかい。曲がる。これは気のせい?いいともいいとも、気のせいでも構わん構わん。溌剌と動けている実感があるなら、たとえそれが妄想でもよしとしよう。(いいのか?)
 「筋肉は何歳になっても応えてくれる」、誰かが言ってた。その通り。何歳からでもやり直しは利く。やる気の持続性が大きな問題ではあるが。
 
 美術家Iさんに急遽、稽古場に来てもらい、第1幕の俳優の動きを見ながら美術の検証。実際にベッドだの椅子だのテーブルだの、物を置いて検証できれば話は早いのだが、ほとんど想像力だけで高低差や距離感を検証しなければならず、果たしてプランは改善されたのかそうでもないのか、ただただ「いつの時点からでもやり直しは利く」、その思いだけを胸に抱えて、必死に乏しいイマジネーションを羽ばたかせる。
 
 連日、稽古場を出るのは11時前なので、帰宅するのは午前0時前後。体は多少軽くなっても、老人は疲れやすい。ああ、あの仕事が。そういえば、あの仕事も。「やらなきゃならないリスト」はすぐさま頭に浮かぶものの、自宅にいながら自宅のパソコンが遠い遠い。
いろんな花が混在.jpg 
赤に、白に、オレンジがかったものまで。いろんな色が集う木。優柔不断?
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2011年04月08日

規則正しいピッチで。――[386]生誕18,954日

 ランニングはピッチが大事だ。「走り慣れてない人はスピードが速くなったり遅くなったりする。だからすぐにバテるんです。一定のスピードで走れば、疲れません」
 専門家がテレビで言っていた言葉に、「そうだよ、その通り!」と今さらながら膝を打ち、「ピッピッピッピッピッピッ……」と一定のピッチを音で示してくれるウオッチなんぞ腕に巻き、規則正しいスピードで走ることを今さらながらオッサンランナーは心掛ける。
 だが、すぐに満開の桜に見とれ、手を繋ぐ若いカップルにじりじりし、すぐにピッチも心も乱れる。……修業が足りません。というか、そもそも不規則極まりない生活を送っているこの男に、規則正しいピッチで走るなんてことができるのか?
 
 規則正しいことが不得意な上に、堪え性のない演出家はテーブル稽古(読み合わせ)でじっとしているのがどうにももどかしく、稽古2日目にして早くも立つ。
 立ってはみたが、1幕の動きがどうもよろしくない。スムーズでない。美しくない。これはどうも、美術に難があるのではないか。立ち稽古を見ながら、美術だ美術が悪いと、自ら提示したプランであることは棚に上げ、美術を見直さなければという思いがシミのように頭にこびりつき、帰宅早々、美術家IさんにSOSのメールを入れる。
 そうとも、アカンと思ったら即やり直し。何度でも立ち上がればよろしい。と、オノレの読みの甘さには目をつぶる。
結局改修工事.jpg 
再開したと思った近所の日曜雑貨店(4月3日参照)、結局は改修工事に突入。しかも店主のおじいちゃん自らトンテンやっていた。再生を祈念す。(俺はこの店のストーカーか?)
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2011年04月07日

『又聞きの思い出』始動。――[385]生誕18,953日

 正午から顔合わせ。キャスト&スタッフがほぼ全員揃う中、主役のNさん(ミスター・ウエスタン)の姿が見えない。マネージャーさんから「30分ほど遅れます、すみません」と言われ、正午になってみんなに「時間になりましたが、Nさんが渋滞で遅れているので30分ほど待ちます」と説明したのにNさん、やって来て稽古場に入るなり、「すみませーん、寝坊しましたぁ、すいませーん」と底抜けに明るくのたまう。もしもし、Nさん、そこは渋滞でしょ? たとえ寝坊でも渋滞でしょ?と無駄に終わった気遣いを演出家は一人悔しがる。
 
 読み合わせは1幕・2幕を通して1回。さらに1幕だけをもう1回。読みが終わるたびに、翻訳家のSさんとも相談しつつ、さらに細かいテキレジを入れる。しかし実際に俳優がセリフを言うと、一人で頭を捻りながらうんうん考えていたところが、霧が晴れたように答えが見えてくる瞬間がある。役者の力はそれほどに素晴らしい。(もちろん、同時に問題もいくつも見えてきて演出家は一人、どんよりするばかりではあるが)
 
 読み合わせの後は美術プランの説明と衣裳のための俳優の採寸をして、今日は6時すぎには解散。
 その後、飲みに出ていったスタッフ陣(舞台監督O、舞台美術家Iさん、音響家Kさん、若き衣裳家N)に劇団メンバー数人と遅れて合流。とはいえ、まだまだ仕事の残る演出家は、酒は控えてジンジャーエールで座に加わる。その後、照明家のIさんんもやって来て、現場の主要スタッフは一堂勢揃い。そこで熱く芝居の話をすればいいものを、オッサン演劇人が盛り上がるのは、老眼、AKB48、としょーもない話題ばかりで、その合間合間に場つなぎのように、ちょろちょろと芝居のことを話す。まぁ、そんなもんです。
 
 酒宴の帰り。丸の内線の電車に滑り込んだところでベルの音がホームに鳴り響く。何事かとおもえば、「只今、東京地方に強い地震が発生しました」とアナウンス。よくよく見れば、電車は水上の舟のごとく、横にゆ〜らゆら揺れていて、再びアナウンスが「只今、東京地方に地震が発生しました」と、わざわざ「強い」を付け足して流れる。それでも乗客は誰一人騒ぐこともなく、中には熟睡を続ける強者もいる。大したことにはならない。じきに収まる。我が身に限って。そんな心のスキが逃げ遅れることに繋がるのやもしれぬ。
笹塚の桜.jpg 
笹塚の桜。横を歩く中年オッサンの背中が侘びしい。
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2011年04月06日

英語力を今さら嘆く。――[384]生誕18,952日

 英語の原文とにらめっこしながら、ひたすら『又聞きの思い出』のテキレジに明け暮れる。なんでもっと英語を勉強しなかったんだオメェは、という恨みつらみをオノレに浴びせつつ、じんわり出てくる涙をそっと拭く。(嘘です)
 6時から劇団ミーティングの予定が、集まりが悪くて7時開始に変更。これ幸いとギリギリまでテキレジのラストスパートに命を賭けるが、10ページ弱を残して無念の時間切れ。こりゃ台本づくりは明日の午前中だなと腹を決めたのたが、「今夜終わるようなら待ってます」と、有り難いんだかプレッシャーなんだか、建設的この上ない言葉をミーティング終了後の10時すぎに劇団メンバーにいただき、速攻自宅に舞い戻ってパソコンに向かう。もちろん気合いが入れば英語力が一気に上昇するわけもなく、辞書をひきひき、ちんたらちんたら。一心不乱に英語と格闘するも、努力すれば何でも成果が出るというわけもなく、12時近くに、「終電がなくなるので帰ります」と無情の通告電話が入る。ただの待ちぼうけに終わったメンバー諸君、許せ。それほどに君らのボスは無能だ。ははははは。(泣)
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英語原文と翻訳台本第一稿。第二稿に向け試練は続く。
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2011年04月05日

夜桜も自粛の春。――[383]生誕18,951日

 夕方から今日も快調に、颯爽と桜並木を駆け抜ける。とはいえ、そう思っているのは本人だけで、実際は重い体をのっそのっそと少しずつ前へ前へと運んでるにすぎず、他人から見ればほとんど「行き倒れ」と変わらない。(ほっとけ。)
 走っていて、ふと気づいた。去年までと何かが違う。風景が違っている。え、風景が?何だ? 何が違うんだ? 一瞬ののち、すぐに合点がいった。そうか、節電だ。日が暮れても、今年は桜がライトアップしてされてない……。つまり夜になれば真っ暗、夜桜が拝めない。昼間の桜もいいが、夜桜は一層、心がざわざわと掻き乱されるのに……。節電で致し方なしとはいえ、なんとも残念無念……。
 知り合いの記者・Kさんからも「自粛は萎縮」というメールが届く。東北に花見に行って、東北の酒を飲むほうが復興に役立つ。と、そのK記者はメールに書いていた。納得。とはいえ、花見は昼間にやればいいので、ライトアップはまた別の問題、大震災に対する自粛とは関係ないですな。
 
 事務所で雑用をすませ、昨日の翻訳テキレジを踏まえて、第1幕を一人でちまちまと見直す。凡才は何度も何度も読むしか手はなく、時間はべらぼうにかかるが致し方ない。せめて「行き倒れ」にならないように気をつけながら、少しずつ前へ前へと進むのみ。がんばりましょう。
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善福寺川の桜、咲き誇る。なんか幸せ。
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2011年04月04日

新燃岳は昨日も爆発。――[382]生誕18,950日

 思い返せば、日本に甚大な被害を及ぼした東日本大震災の予兆は新燃岳の噴火にあったのではないか。宮崎のアナウンサーMさんから今日、「新燃岳は昨日も爆発、宮崎市でも降灰がありました」とメールが届く。しかし東京のニュースでは今やまったく触れられることはない。喉元過ぎれば熱さ忘れる。とは言うものの、世の移ろいはあまりにも早い。そして、反省とか警鐘とか、大事なことをいとも簡単に忘れてゆく。
 
 午後1時から事務所で翻訳家のSさんと『又聞きの思い出』の第二稿に向けてのテキレジ作業。今日は第2幕をあーだこーだ言い合いながらセリフを1行1行、吟味していく。それにしても英語では実に簡単なフレーズが日本語になると、どうにも長ったらしくなる。なので原文の持つテンポが出ない。そこが腕の見せどころなのだろうが、凡才にはその力はないので語学力ではなく、ひたすら推理力だけで勝負を挑んでいる。
 お気に入りの言い回し。「あいつはもう過去の人だよ」→「She is a history.」。言ってみたいっす。
 
 木曜からは稽古が始まるので、今のうちにほかの書き物仕事もわっせわっせと片づけなければならないのだが、締切とか他人の迷惑とか、そういうことも老人は簡単に忘れゆく。ははははははははは。と笑いごとではありませぬ。ガンバロウ、俺。
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高千穂牧場(宮崎と鹿児島の県境)の満開の桜と白煙をたなびかせる新燃岳。う、美しい。
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2011年04月03日

ぎっくり腰か。――[381]生誕18,949日

 入浴中、浴槽からなにげなく出ようとしたとき、うぐ、と痛みが走る。右の腰のあたり。もしやこれがぎっくり腰というヤツか。いやいや、ぎっくり腰なら動けないと聞くが、我が身は動けてはいる。動くたびに、うぐ、うぐ、と痛みはあるが。単に腰をひねっただけではないかと勝手に決め込んでいるが、浴槽から出る、そんなほぼ無意識の動作にも危険が潜むことになる。恐ろしや。歳を取るとは、そういうことらしい。やったー!これからは毎日がアドベンチャーだ!(泣)
 
 涙もろくなるのは「脳の老化」が関連しているらしい。体と同様にしっかり老化してます、我が脳。ただ、老化で涙もろくなるだけなら文句はないが、仕事をこなすスピードも衰えるし(やる気の問題です)、一つのことが長続きしない(やる気の問題です)。おかげで溜まって山積みになっていく仕事をおじいちゃんはただ呆然と眺めている(やる気の問題だってば)。

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「KEEP OUT」が貼られていた近所の日用雑貨店(3月12日参照)が無事に営業再開。店主のおじいちゃんも健在。よかった、よかった。

 
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2011年04月02日

安請け合いなのか?――[380]生誕18,948日

 一分咲き、と思えた善福寺川公園の桜はたった二日で五分咲きほどになり、一気に春の装いを見せている。今日は土曜日ともあって既に午後には花見客でかなりの賑わい。我が身と同様にジョギングやウォーキングに汗を流している人も多いのだが、ブルーシートの上で真っ昼間から飲んだくれている人々の前を淡々と走り抜けるのは、なんだかこっ恥ずかしい。
 既に屋台もいくつか出ていて、この人たちは何を基準に屋台を出そうと決めているのか不思議に思う。
 ともかくも、来週はいよいよ満開桜を堪能できそうだ。
 
 午後、S芸術総合高校のY先生と今年度の授業打ち合わせ。今月からS芸術総合高校の授業を受け持ち、秋からはT芸術総合高校の授業も引き受けている。そんなに先生ばかりやって大丈夫なのか、俺。なんだか自ら我が身の首を絞めていないか?とホイホイ安請け合いのオノレが今更ながら恨めしい。(仕事が嫌なわけではないですからね、Y先生)
 
 震災の応援番組を見ると、オッサンは泣けてくる。オッサンならぬ、すっかりおじいちゃんである。でも、おじいちゃんもメタボな体でガンバルからね。立ち直れるぞ。きっと。きっと。
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熊本は「スデニサクラサク」です、と若き劇作家Iさんから写メが届く。やっぱ、桜は血が騒ぎますのう。
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2011年04月01日

激震から3週間。――[379]生誕18,947日

 早くも2011年、4分の1が終了。早い。速い。光陰、F1の如し。この歳になると、振り返れば「ああ、もう何カ月過ぎた」、前を向いても「ああ、もう人生残り僅か」。過去に対しても未来に対しても、「もう……した」「もう……しかない」と、出てくるのは「もう」「もう」ばかり。……牛か?
 メタボに決着をつけるため、炭水化物ダイエットに突入。いつまで続くかわかりませんが、ささやかな自己鍛錬。
 
 東日本大震災から3週間。死者・行方不明者の合計は2万7000人超。国の全力を挙げて被災地復興にあたらなければならないのに、福島の原発事故でそちらに相当の労力を割かなければならない事態が続いている。とにかく原発の不安が解消してくれと祈るしかない毎日だが、高濃度の放射線物質が直接海に流れ込んでいることが判明。状況は日々、悪化している。ここに来て原発推進国が次々に援助の手を差し伸べているが、それで果たして事態は終息に向かうのか。気が気ではない毎日が続く。
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トトロが花を届けます。
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2011年03月31日

美術の方針、固まる。――[378]生誕18,946日

 久しぶりにファミレスなんぞに食事に行くと、ヨーグルトのメニューがすべて販売休止になっていて驚く。いろんなところに大震災の影響が濃く影を落としている。切ない。切ないが一歩一歩。今は歩みを止めないことが大切だ。
 
 午後から舞台美術家Iさんと打ち合わせ。ウディ・アレンの『又聞きの思い出』は、「これは映画のシナリオか?」と思わせるほどに場面が複雑に交錯するので、「これが新人の脚本ならぼろくそ言われてますよ。おまえ、ちゃんと書けよって」(by美術家)、と確かに思う。手強い作品を前にして、うんうん頭を悩ますことを覚悟していたのだが、あっさり美術の方針が決まる。しかも演劇ならではの空間を自在に行き交う美術が構築できそうで早くも心が躍り出す。
 
 夜は劇団の基礎稽古。成長期の頃、急激に身長が伸びる男子がよく、「今、骨が伸びてるのがわかる」と言ったりしたもんだが、我が身はこの頃ストレッチをするごとに、「今、体が固まっていっているのがよくわかる」。曲がっていたものが曲がらない。開いていたものが開かない。回せていたものが回せない……。さみしい。さみしいです。(泣)
 天敵の若手Oのあまりの覇気のない稽古ぶりに怒り心頭になり、「やりたくないなら帰りなさい」と言うと、ほんとに帰りやがる。唯我独尊。それも若いということなのか。
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善福寺川公園には簡易トイレがちらほらとお目見え。震災を教訓に迅速に設置されたと感心してすぐ、いやいやこれはもうすぐ始まる花見客のためだと気づきました。
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2011年03月30日

ジキニサクラサク。――[377]生誕18,945日

 今年もサクラ咲く季節がやって来た。毎年毎年、満開の桜を見ながら、来年は目にできるだろうか、これが最後の桜になるやもしれぬ。いつもそう思う。そう思いながら、50を過ぎるということはそういうことだと我が身に言い聞かせる。だがどうやら、今年も桜を満喫できそうだ。
 
 ランニングに出る善福寺川公園の桜は枝に蕾をいっぱいにつけ、おお、春はもうそこまで、と心が軽やかになる。だが「老い」の我が身は心は軽やかなれど、実際に走っている体のほうはスネの骨に今ヒビが入ったんじゃないかと思うほどに時折、骨に痛みが走る。これはメタボに歯止め掛からぬ我が体にスネの骨までが悲鳴を上げているのではないか。走るたびに、これは体にいいのか?体を悪化させてないか? と侘びしい気持ちになる今日この頃。
 
 大震災以降、どうにもまだ心があっちに行ったりこっちに行ったりして、書き物仕事も集中力を欠いて捗らない。と、オノレの不甲斐なさを何かのせいにしてはいけません。自分の感受性くらい、自分で守れ、ばかものよ。
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間もなく咲き乱れます。間もなく。咲く日は来ます。
ガンバロウ日本。
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2011年03月29日

「細野の天然水」――[376]生誕18,944日

 左足の小指の付け根の少し下、魚の目ができている。今まで魚の目ができたことは一度もないのだが、たぶんこれは魚の目だ。左足は膝の調子もまだまだ覚束ないのに、加えて今度は魚の目だ。左足に体重をかけると膝がイテテ、続いて足の裏がイテテ。悲鳴を上げる魚の目だ。歳を取ると思わぬところに人生初めての異変が起こる。癌に続いての初体験が魚の目だ。癌や脳梗塞や肝硬変よりはマシだろうが、やっぱり厄介、魚の目だ。イテテ、イテテの魚の目、イテテテ。
 
 打ち合わせで午後になって表参道に出る。心なしか通りを行く人も少なく、以前ほどの活気がない。だがプロデューサーのSさんは以前と少しも変わらず、有無を言わせぬ調子で構想を語りに語る。強引ですらある。でも今のご時世、こうした気質がないとプロデューサーは務まらんのだろうなぁ。結局、押し切られて仕事を引き受ける。
 6時からは浜田山でワンツーワークスの基礎稽古。目先の目標がないから仕方ないとは思えど、あまりのテンションの低さにめらめらとS心が燃え立つ。取りに行け。勝ちに行け。高いモチベーションでアクションを起こさなければ何事も始まりはせぬ。そう戒める。(オッサン、おまえもな)
 
 水の送り主が無事に判明。届けばわかるだろうと踏んでいたのに、なんと「吾空」は「株式会社悟空」という会社名。しかも宅配便にはその会社名しか記されてなくて、誰が送ってくれたのやらさっぱりわからず、取りあえず中を見ればわかるだろうと段ボールを明けてみたら、中には送り主を特定するものは何もなく、出てきた銘柄が「細野の天然水」。
 おお、「細野」って我が生まれ故郷じゃん。我が身の本籍も「宮崎県小林市細野××」だ。我が故郷にこんな商品が誕生していたとは露知らず。とすれば、送り主は同級生のあいつか?と目星を付けてメールを送れど、「送ってないよ」とつれない返信が届いて、いよいよ真相は藪の中。誰だ?誰に感謝すればいいんだ?と、ほとほと困っていたら送り主、このブログを読んでくれたらしく、「私です」とメールで名乗り出てくれた。なんでもインターネットのサイトを通じて送ってくれたらしい。そうか、ネットで届け先を指定して注文すると送り主がわからない場合があるんだなと、お勉強しました。
 というわけでMさん、お心遣い、ありがとうございます。確かに目下の東京、「水道水から放射線」の報道以来、コンビニにはほとんど水がありません。助かります。しっかり、ふるさとを噛みしめながら味わいます。
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「細野の天然水」。滑らかな口当たり。懐かしい味がする。
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2011年03月28日

「トゥルー・グリット」――[375]生誕18,943日

 芝居の稽古に明け暮れているうちに、書き物仕事はたまる一方。今週はパソコンの前に張りつく時間がたぶん増え、それでまた鉄板のような肩・首をますます強固に凝り固まらせていくのだろう。くわばら、くわばら。
 
 余震が頻繁に続いているからか、あれ?今揺れてる? と揺れてもいないのに、はた、と動きを止めることが最近よくある。これは、ホントは揺れている震度1程度の小さな揺れを我が繊細で敏感な身体はキャッチしているということなのか、それとも小心者の我が心身が過敏になっているだけなのか、はたまた単なる「老い」、呆けの兆候なのか。
 
 映画『トゥルー・グリット』を観る。リメイクだからか、コーエン兄弟監督にしては驚くほど正統なつくりで、そのことに意表を突かれる。それにしてもマット・デイモンはいい役者になった。無駄がないとはこういうことだという演技に惚れ惚れする。 今の日本、誰もが強い意志を持った「トゥルー・グリット」であらねば。そんなことも思ったりしました。はい。
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コミックは今、これがマイブーム。一気に5巻までを読破。
今のニッポンを救うヒーローは現れてくれないものか。
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2011年03月27日

メンバー・オーディション。――[374]生誕18,942日

 劇団のメンバー・オーディション2日目。今日は午後2時から9時まで、たっぷりの長丁場。体と声のコントロール、会話の技術、独りエチュード、テキスト『中也が愛した女』を使ったシーンスタディなど、盛り沢山な内容を矢継ぎ早にこなす。それでも予定時間をオーバーして、最後に面接で一人一人に動機なんぞを聞くと、まさに十人十色。誰もが自分のドラマを抱えて生きているのだと改めて思う。出会いは大切だ。
 
 我が居住区は今のところ計画停電の対象外、交通の便もほぼ震災前に戻っていて、何不自由なく暮らせている。それがなんだか心苦しい、と思ってしまうほど、「3.11」を境に世の中は大きく変わってしまった。少しでも早く以前の日常を取り戻すのはいいことだと思っていたのだが、CMを流し始めた企業には非難の声が数多く寄せられているという。いわく、不謹慎。でも、そうなのか?企業がいつまでも謹慎していたら、この国はすっかりダメになってしまうのではないか。私ぁ、嬉しいですけどね。いろんなCMが再開されるごとに、「おお、君も戻ってきましたか」と頼もしい気になる。元気が出る。……俺だけ?
 福島の第一原発はどうも以前より深刻になっている模様だが、それをマスコミが突っ込んだ形で取りあげないのはなぜなのか。今はそれがすこぶる気に掛かる。
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木に群がる。実は剪定中です。新しい芽吹きのために。
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2011年03月26日

打ち上げる。――[373]生誕18,941日

 「ガンバロウ日本」の張り紙をちらほら見かけるようになった。被災地の数多くが今なお困窮状態にあり、一進一退の福島第一原発は今日にも取り返しのつかない大惨事になるやもという状況にあるにも関わらず、芝居だけに明け暮れる日々に身を置いていると、我が身のいる日常と未曾有の事態との距離感がだんだん取れなくなっていくようで空恐ろしい。
 
 今日は午前中から初台。新国立劇場演劇研修所5期生のシーンスタディ発表公演『オールド・セイブルック』は、1時&3時開演の今日も2ステージ。関係者オンリーながら観客はどちらの回も15人ほどは入る。1時開演には我が劇団の制作F女子と、同じウディ・アレンの『又聞きの思い出』を訳した翻訳家のSさんも姿を見せる。芝居は昨日から今日にかけて1ステージごとに緊張が解け、緩みもなくなって一番出来のいい舞台で締めくくれたのではないか。
 最後のダメ出しを終えて、初台から西新宿へ徒歩で向かう。6時からはワンツーワークスの新メンバーオーディション。本日2回目のウォーミングアップをヒーヒー呻きながらこなす。
 オーディションを9時半過ぎに終えると、またまた歩いて初台へ逆戻り。既に7時から始まっていた『オールド・セイブルック』の打ち上げに合流。「残ってやり遂げた8人の結束は強くなったよな」という一人の言葉に皆、うんうんと頷く。振り返れば、わずか3週間の稽古期間だったのだが、衝撃の大震災、数人の東京脱出、やり直しのキャスティング……と、いったいどうなるんだ?となかなか先が見えず、とんでもなく長い期間を過ごしていたような気がする。
 
 帰宅してみると、宅配便の不在連絡票が届いていて、なんだなんだ?と見てみると、お荷物「水」、差出人「悟空」。???悟空から水の届け物? 誰だ、悟空って。ドラゴンボールか?
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「ガンバロウ日本」。初台の三菱自動車販売店。

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『オールド・セイブルック』舞台美術。
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2011年03月25日

若き貪欲パワー。――[372]生誕18,940日

 『オールド・セイブルック』本番1日目。震災の影響で一般公開はNGになったので観客は内部係者のみ。それでも3時開演には20人以上が入り、それがやる気に転じるかと思いきや、若き俳優の卵たちは哀れなほどガチガチに緊張しまくり、昨日まで積み上げた面白さの半分も出ず。終わった途端にほぼ全員が口惜しさを露わにする。
 芝居の流れの起点となるポイントが弱くなっていると具体的にダメ出しをして、「さぁ、気持ちを新たに」と6時の回に臨む。かなり持ち直す。だが、まだまだ余裕がないので、終演後にさらに抜き稽古に1時間半ほど費やす。疲れているだろうに皆、「もう1回お願いします」と心底、一生懸命。その貪欲な若きパワーに負けじとオッサン演出家も老体に鞭打つ。
 
 大震災から2週間が経過。民放テレビは通常番組にほぼ移行したが、CMは戻りが弱い。AC・JAPAN(前・公共広告機構)のCMもそろそろうんざりされるんじゃないかと危惧していたら、サッカーの日本代表やSMAP、トータス松本を起用したニューバージョンが投入された。
 しかし今、気懸かりなのは、やはり原発。被爆者が出たこと、高濃度放射線の漏出が明らかになったこと、放射能の恐怖は収束どころか深刻な側に傾き始めている。果たして日本政府・東京電力に策はあるのか。テレビが通常番組に戻ってしまったことが、かえって何か重大な情報統制が敷かれているのではないか、だからマスコミも取りあげようがなくて通常番組を流しているのではないかと疑心暗鬼になる。まぁそれでも私ぁ、まだまだ東京脱出はしませんけどね。
 被災地の皆さん、もうすぐ寒さも和らぐようです。頑張ってください。春は来ます。貪欲パワーで、みんなで春にしなければ。
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近所の消防署では日の丸が掲げられ始めた。がんばろうニッポン。
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2011年03月24日

稽古最終日。――[371]生誕18,939日

 朝から地震。我が家のある地域は震度3であったが、それでもグラグラ揺れて肝を冷やしたのに、東日本大震災は震度7。まるで想像が及ばない。
 しかし地震に関してはどうして経験が学習にならないのだろう。我が身も朝から「来た!」と揺れを感じた瞬間から、どうする?避難する? デカいか? デカいのが来るか? 外に出るか? まだ続くのか? 外に出るか? などと思いながら、結局何もしないでじっとしていた。目の前に家具類が激しく倒壊したり天井が落ちたりしなければ危機意識の低いこの男、恐らくどこにも行かず何もしない。もちろんそうなってからでは遅いのだが。
 
 午後から本番を明日に控えて最後の稽古。ウディ・アレンに挑む5期の研修生8人は、皆それぞれに勘がよく自分へのダメ出しには試行錯誤しながら役を深めていくのだが、それが周りとどう絡むのかという視点が弱い。なので、アンサンブルとしてはまだまだ物足りない。でもまぁ、大震災の影響を受けながら実質10日足らずの稽古を思えば、よくぞここまで。
  調子の悪かった左膝が回復。階段なんてへっちゃらだい!と思い昇り始めると、今度は右膝にピリピリと痛みが……。これは「とにもかくにも痩せろ」という体からのメッセージなのか?
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新宿で見かけた喫茶店の貼り紙。がんばろう。
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2011年03月23日

倍速稽古。――[370]生誕18,938日

 この電車、やたらと見晴らしいいなぁと思って、はたと気がついた。車内に中吊り広告が3枚しかない。おかげで車両の端から端まで視界を遮るものがなく、スコーンと奥まで見渡せる。人がいっぱい、広告もいっぱい。そういう世界に慣れてきた目にはなんとも奇妙に映る光景。これは長引く不況の現れなのか、大震災を考慮しての自粛なのか。どちらにしても打破したい状況には変わりない。
 午前中、翻訳家のSさんと事務所で『又聞きの思い出』のテキレジ作業。仕事の遅い無能演出家が1幕しか原文チェックをしていなかったので、今日は1幕を丹念にやって、2幕は宿題にさせてもらう。(泣)
 Sさんは通訳業でも引く手あまただが、今回の大震災で来日予定だった俳優やアーティストの来日キャンセルが相次ぎ、一気に仕事が減ったという。当たり前の話だが、いろんなことに影響が出る。それだけ世界は繋がっている。
 打ち合わせに少々時間がかかり、遅刻確定の状況で急いで初台へ。本番を明後日に控えて、『オールド・セイブルック』では倍速稽古を敢行。倍速とはセリフを喋るスピードを倍にするのはもちろんのこと、感情も倍、リアクションも倍。ただの倍速早回しとは違う。ひっきりなしに感情を大きく動かし、アクションも大きく速くなるので、俳優にとってはもの凄い運動量を強いられる。しかもそれを、止め遠しながら2回連続で敢行。ドS演出家は一人のんびり椅子に座って、「遅い!遅い! もっと速く! もっとフットワーク速く!」とS気分を満喫。(笑)
 しかし、さすがは全員20代。この寒い時期に汗をダラダラ流しながらも、必死に速さに食いついてくる。若いってええのう。今日は締め出しもなく、びっちり9時すぎまで稽古を満喫。(満喫したのは俺だけ?)

 
福島の第一原発は一進一退の様相。まだまだ予断を許さぬ。野菜の出荷制限・摂取制限など、じわじわと汚染が拡大する中、どうかこれで収まってくれ頼む頼むと祈りつつ、今は自分にできることに打ち込む。原発の事故収束も、被災地の復興もどうか倍速で進んでいきますように。
クリスマスローズ.jpg  
街で見かけた花屋の店先。今年のクリスマスには笑顔がたくさん戻っているだろうか。
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2011年03月22日

節電ダブルヘッダー。――[369]生誕18,937日

 朝から会議で西新宿。連日の稽古の疲労なのか体が重い会議は嫌だと思いながら、会議が始まるや不遠慮に意見を言いまくる。つくづくこの男、始末が悪い。
 しかし、そうやすやすと精神力だけで何事も乗り切れるわけもなく、またしても軋み始めた左膝の痛みはぐっと我慢するしかない。節電でかなりの駅のエスカレーターが止まっているので、いつにも増して階段が辛い。階段が辛いなんて言い始めたら人間おしまいだよなと思いつつも痛いんだからしょうがない。杖こそついていないが、そろりそろりと階段を昇っている。
 
 午後、初台で本番まで残り2日となった『オールド・セイブルック』の稽古。遠し稽古を2回やって、部分稽古で突っ込みたいところがいくつも見えてきたのだが、節電のためなのか管理の問題からなのか、今日は7時には終了せよとの通達があり、後ろ髪を引かれる思いで明日に懸ける。
 7時過ぎに稽古場を出て、今度は西荻窪へ。ワンツーワークスの基礎稽古に行き、久々のダブルヘッダー。ベテランOや若手Sはバイトが長引き、骨折Oは戦線離脱と、少ない人数ながらモチベーション上げ上げで臨むが、こちらも節電のあおりで9時には退出せねばならず、今から佳境、というところで終了。
 ともに腹八分目ならぬ五分目くらいで追い出されて「すいません、追加オーダーを!」と言いたいところだったが、いやいやそれは贅沢というものであろうと我が身を戒める。

床の張り替え.jpg

別のリハーサル室では床の張り替え作業。「再生へ」  

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