2010年11月13日

老い日記[240]――生誕18,808日/禁煙193日目

 リーディング公演本番。客席は満席。テネシー・ウィリアムズの名はこんなに集客力があるのか、それとも新国立劇場ファンがこれだけ多いということなのか。いずれにせよ心配症の演出家は、満席の客席に若き俳優たちが舞い上がらないことを願うばかりだったのだが、昨日のゲネプロのおかげか、間際までのしつこい稽古の賜物か、さほどの緊張は見られず、温かい拍手をもらって終演。
 まぁ、今日は午後2時からリハーサル室で一度通して、4時半からは劇場で動線チェックと万全の態勢で臨んだので、これでドでかい失敗をしようものなら目もあてられないが。
 
 終演後、簡単にダメだし。今日、本番を観た芸術監督からもリーディングに取り組む際の心構えが語られる。さすがに皆、神妙な顔。それを見ながら責任感のない演出家は、みんな真面目だね、若いね、と他人事のように思う。そう言えば、演出助手のKは「風邪はもう治りました」とケロリとしていて、オッサン演出家は未だに鼻がグズグズなのに、これがほんとに若いってことだと思い知らされる。きっと神妙顔の面々も、この恐るべき自然治癒力のように劇場を出たらすぐさまケロリと次のことへ突き進むんだろう。
 「んじゃ、お疲れさま」と解散後、公演を観に来て居酒屋に先に行っていた我が劇団メンバー3人に合流。既にほろ酔い気味の俳優Oは、「リーディングというものの意味がわからん」と平然と言い放つ。「そんなにつまんなかった?」と水を向けると、「結構、寝てた」だと。おいおい、見てから文句言いなさい。しかし、同席していた若手のYやMも反応は芳しくなく、ま、つまんなかったんだろうなと思い知って話題を変える。
プログラム.jpg 
リーディング公演のプログラム。
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2010年11月12日

老い日記[239]――生誕18,807日/禁煙192日目

 せっかく風邪が治りかけている状態なのに、予想通りの完全徹夜。おまけに、ありがたいことに午前中から会議。ああ、もう準備せねば間に合わぬ、ああ、でもまだ仕事がもうひと息……。夜が明けても時計を睨み、時間と格闘しつつ、四苦八苦で修羅場の時間を過ごしていると、リーディング公演演出助手のKからメールが入る。何だ何だ、この忙しいときに、と思いつつメールを開くと、「やってしまいました。朝方熱が出てしまい……」。知るかぁー!
 
  バタバタと準備して西新宿に向かう。なんとか会議の開始時間に滑り込む。ああ、完徹で頭が鈍い……。そんな日に限って議題は目白押し。時間もたっぷりかかって、1時からゲネプロだというのに12時半すぎに終了。こりゃギリギリだと思っていたら、会議に同席していた演出家Mさんも新国立劇場へ行くというので、文学座のNさんともどもマイカーに便乗させてもらい、3人そろって初台へ。車だと早いね、余裕で間に合う。
 Mさんは新国立劇場の次回作『わが町』のワークショップ、Nさんは4期研修生の試演会『かもめ』の稽古。皆さん、相変わらず忙しい。しかも二人とも我が身より年上なのに、バイタリティはあふれんばかり。どうやって「老い」に抗っているのか?尋ねたところで「知るかぁー!」と一蹴されそうではあるが。

 
1時からゲネプロ。かわいそうに演出助手Kはマスク姿で、熱もあるらしく火照り顔。もしや我が身の風邪がうつったのでは?と思いつつ、そんなことは素知らぬ振りで自分のことは棚上げし、「自己管理が甘い!」とボディブローを軽く入れておく。
 ゲネプロは滞りなく終了。それからリハーサル室に移動して明日の本番に向けて、さらに稽古をみっちり10時まで。演技にこだわり始めたら途端に終わりが見えなくなるが、こうなったら乗りかかった舟、間際までとことんやるしかないなと、眠くて重い頭と体を引きずって、よれよれと劇場を後にする。
  Docs12月公演表.pdf 
 
こちらは12月に上演する広島DOCSリーディング公演『はなむぐり』のチラシ。
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2010年11月11日

老い日記[238]――生誕18,806日/禁煙191日目

 風邪、快復の兆し。朝起きたら鼻はグズグズだが、熱はなし。我が身にはまだまだ、しぶとく治癒力が残っている模様。若いぞ俺。
 本番を明後日に控え、稽古は午後1時から。夕方までリハーサル室で通し稽古で本番を直前に控えて気合満々の研修生に小出しに毒を吐き、6時からは小劇場に移動してテクリハ。音響、照明を中心に頭から進めるが、さすがにプロの仕事は早い。「この流れはアリ、この流れはナシ」という共通理解がベースにあるので、説明時間がほとんど不要。「3時間半で終わるかしら」という制作担当の不安を吹っ飛ばして3時間の9時には終了。お見事だぞ俺。
 
 みっちり稽古の後、帰宅するとへろへろ状態ながら、今夜は徹夜覚悟で大量の書類とにらめっこ。どうしても明日までに終わらせなければならない仕事が……。どうしてこう、毎度毎度間際まで追い込まれることになるのか。人生、半世紀も生きて何も学習してないなぁと思ったりするが、今は反省してる時間もなし。さぁ、お仕事お仕事。働けよ俺。
飢える.jpg 
近所の看板、「飢る囓む」。……なんと読ませるんだ?
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2010年11月10日

老い日記[237]――生誕18,805日/禁煙190日目

 熱は下がらず。微熱ではあるが、頭はボーッとしたまま。鼻水は次第に「黄色っぱな」になってるし、この状態がずるずる続いたら蓄膿症にまで悪化するんじゃないかと戦々恐々。今、寝込むわけにはいかない。どうにかならんか、我が老体。
 
 午後、リーディング公演のスタッフ打ち合わせ。『やけたトタン屋根の上の猫』のスタッフに、全体の流れ・俳優の動線・音響・照明を頭から順に説明。ボーッとした頭で約1時間、喋りっぱなし。通常の芝居なら稽古場で少しずつ積み重ねていく作業を一気にやってしまわないといけないので、研修生スタッフ陣も必死に頑張ってくれてはいるが、このリーディング公演、予想以上に大変な仕事になっている。(泣)
 その後、稽古は4時から10時まで。通し稽古は6分短縮。ようやく全貌がまとまった形になってくる兆しあり。とはいえ、まだまだ安心はできない。このまま初日まで突っ走るのみ、なのだが頭は熱く、体はきしむ。
 ともかく風邪をどうしようもなく悪化する前に食い止めるべし。そうだ、夏に広島で風邪をひいたときに飲んで劇的に効いた「リココデ」を飲もう。そう思い立って薬局に走るが、店員は「置いてません、聞いたことないです」。2軒目でも同様の返答。思わず広島のOさんにメールで尋ねるが、「ゼネル薬品工業」の「リココデ」はやはり東京ではお目にかかれない。西日本だけで売ってるのか?

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ご老体には薬もさほど力にならず……

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2010年11月09日

老い日記[236]――生誕18,804日/禁煙189日目

 熱っぽい。と言うか熱がある。今夜は寝てしまおう、長めに睡眠をとって疲労回復し、風邪も完治させよう。昨夜、そう思って7時間も寝たのに、起きたら回復どころか発熱。意味わからん。もう、ご老体には自然治癒力はまるでなし。一旦とことん悪化しないと、回復に向かうスイッチが入らないのだろうか。「もしもし、おじいさん、具合悪くなってますよ」、そう言われて、「あ、そうでしたか、こりゃ気づきませんで」。……こんなことになっているんではないのか?昨日も書いたが人間としての機能がどんどん低下している。
 
 リーディングの稽古は4時から。初めて2作品、続けて通す。結果、……長い。……のろい。若き俳優たちは何を血迷ったか、自主練習ではっきり喋ろうと思ったらしく、いつもより輪を掛けてテンポが遅くなっている。じっと待つことを知らない気の短い演出家はすぐさま「遅い」とダメ出しをし、小返ししながらリーディング仕様に動きもさらに整理する。ただ、動きを整理しても、半立ち稽古のように練習していた甲斐あって、以前より言葉は立ってきた。これは収穫。

 稽古は10時に終了。その後、演出助手&舞台監督助手と打ち合わせ。制作担当・Iさんから、カップラーメン&おにぎりを差し入れてもらい、動きの確認をした後、その整理は若き助手2人に任せて、オッサンは食うだけ食ったらひと足先に11時頃には劇場を出る。

 帰宅すると、劇団の俳優Oが蟹と泡盛を届けにくる。蟹は米子のMさん(感謝!)、泡盛はY先生(感謝!)からのもの。「蟹はもう茹でてあるからすぐに食べられるよ」と俳優Oは言うが、熱のあるオッサンは悲しいかな少しも食欲が湧かず、とりあえず冷蔵庫へ。匂いだけ嗅いでみると、海の匂いが強烈。ゴホゴホとむせ返りそうになる。  蟹.jpg
結構でっかい蟹。形といい、色といい、妙な生き物。
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2010年11月08日

老い日記[235]――生誕18,803日/禁煙188日目

 睡眠3時間でAM5:30起床。どんより頭でパッキング。
 先週月曜同様、総合高校の授業に行く予定で朝イチの便にしたのだが、新国立劇場の予定が前倒しになったためダブルブッキング状態になり、結局、授業は劇団の俳優Oに代行してもらうことに。なので、もはや朝イチの飛行機で帰京する必要はなくなっていたのだが、航空券の変更が利かないため、泣く泣く連日の睡眠不足に拍車をかける羽目に。
 あくびを連発しながら6時20分にはタクシーに乗り、米子鬼太郎空港へ。もちろんホテルの朝食券は使えず無駄になる(朝食バイキングは7時から)。
 機内では睡眠をむさぼるも、体の重さがいかんともしがたく、羽田からマッサージのK治療院に直行。ようやく体も目が覚め、ちょっとだけ楽になる。
 今週は書き物仕事が山積み。考えただけで「無理!!」と投げ出したくなるが、こんなに疲労感を抱えて乗り切れるのか。
 
 午後、新国立劇場へ。5時すぎまでリハーサル室で、『話してくれ、雨のように……』の稽古。その後、小劇場に移動し、5時半から『やけたトタン屋根の上の猫』のゲネプロを観る。ゲネプロなのに、ほぼ満席。本番のチケットも完売とのこと。集まるところには集まるんだなぁ、としみじみ。
 観劇は休憩入れておよそ3時間。その後、リハーサル室に戻る途中で、ロンドンから日本に拠点を移したKさんと廊下でばったり会って、しばし立ち話。ロンドンで会うことが多かったKさんと新国立劇場で会うのはなんだか不思議な気分。
 それからリーディング公演のスタッフワーク打ち合わせに時間を費やし、なんだかいっこうに取れない疲れを引きずったまま、10時前に劇場を後にする。風邪は鼻のぐずぐずがだいぶ落ち着いてきたものの、未だ完治には至らず。人間としての機能が衰えていくのをひしひしと感じる。  

妖怪饅頭.jpg
今や鳥取のあちこちに便乗商品が。

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2010年11月07日

老い日記[234]――生誕18,802日/禁煙187日目

 睡眠4時間で起床、しっかり朝食を摂る。10時前に財団の車で迎えに来てもらって会場へ。芸術の季節ということか、米子市民文化ホールも市内の各公民館も空き室が全然ないとのことで、今日は「ゲゲゲの女房」効果で今なお観光客がわんさか押し掛けているという隣の境港市の市民会館で戯曲講座。10時半から昼食休憩を挟んで午後7時半まで。
 参加者は回を重ねただけあって、人の作品にも積極的に意見し合うようになっていて頼もしいのだが、足かけ2年続けてきたこの講座も残すところあと1回なのに取りあえずという形であれ、60分を超える長さで最後まで書けている人は未だゼロ。戯曲を書く大変さは我が身も痛いほどわかっているとはいえ、果たしてみんな書けるのか?間に合うのか?
 夜は「演劇project bee」のメンバーと夕食を摂りつつ、来年度の企画打ち合わせ。聞けば聞くほど、地方で芝居をつくることの難しさを痛感。演劇に地方の時代がようやく訪れるのか、その道はまだまだ険しい。
 風邪は完治に向かうとかと期待したが、今日の午後から鼻がぐずぐずになり、今現在、くしゃみが立て続けに出る。ずるずると長い闘いを強いられることになるのやも。
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会場の市民会館に着くと、「金魚の品評会」が始まっていた。1匹1匹、どれも頭が異様にデカい
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2010年11月06日

老い日記[233]――生誕18,801日/禁煙186日目

 風邪ひいた……。昨夜、帰宅して寒い寒いと思いながら薄着でいたのがマズかった。ヤバいヤバい風邪をひく、体を温めねばと熱い風呂に浸かったのが、たぶん逆効果。今朝、起きだした早々にくしゃみを連発。鼻水もだらだら、締まりの悪い蛇口のように止まらない。
 午前中に昨夜解いたばかりの荷物を再び詰め直し、総合かぜ薬「パブロンS錠」を3錠飲み込んで、まるで昨日の続きのようにキャリーケースを引きずって新国立劇場へ。
 リーディング公演でお世話になる照明家Sさん、音響家Tさんに挨拶し、1時すぎから『やけたトタン屋根の上の猫』3幕の場当たりを見学。1時間ほどで切り上げ、その後、リハーサル室に移動して稽古。まず音響絡みの場面を通り、次いでまだ詰めていなかった『風変わりなロマンス』の4場を通ると、早くもタイムリミットの午後6時。この後、羽田に向かわねばならないので演技のダメは来週に回して、6時20分には劇場を出る。
 
 ところが、そこからひと騒動。初台駅の改札を通ったら人身事故が起こったばかりで電車がSTOP状態。はっきりした復旧予定がわからないまま、じっと電車を待つか、地上に出てタクシーに乗るか。判断に迷うが、「ええい、じっとしてたって何も動かぬ」と地上に出るも、タクシーがちっとも通らない。おいおい、なんでこんなときにいてくれないんだよ。時間がどんどん過ぎてくぞ。飛行機に乗り遅れるぞ。ダメダメ、やっぱり電車を待つしかないと判断し、駅へと戻り始めたらタクシーが来て、自分より後からタクシー待ちをしていた人に見事にかっさらわれる。なんてこった……と我が身のこらえ性の無さに呆れながら、「やっぱりタクシーを待とう」と思い直して路上にじっと佇むが、嫌がらせのように、その後タクシーはさっぱりやって来ない。なんだ、これは、何の試練だ?いかん、マジでヤバイ。このままじゃ間に合わないと再び動揺しながら駅に戻ろうとすると、「渋谷駅行き」のバスが来て、咄嗟の判断で乗り込む。いざ乗ってみると、結構遠回りのルートで、おまけに夕方なので道路は渋滞。我が動揺がパニックに変わりそうになるのを必死に我慢、耐えに耐えて、ようやく渋谷駅到着。慌ててJR山手線の乗り、品川駅に着いて羽田空港行きの時刻を確認。ああ、なんとかギリギリ間に合うかも……と、ようやくここで心が落ち着く。
 しかし、やはりギリギリの空港到着で、何か軽く食べたいという願いはもちろん叶わず、搭乗口に向かうとすでにファイナルコール。空腹のまま、20:05発の最終便に乗る。 21:35米子鬼太郎空港着。迎えに来てもらった事業担当のMさんにホテルまで届けてもらい、その後、二人で打ち合わせを兼ねて食事に出る。アルコールは口にせず、欠食児童のようにひたすらがつがつ食べる。(太る典型的パターン)
 ホテルに戻ったのは、結局今日も午前様。報われない疲労がやたらと溜まる一日。  
ボンジョヴィ.jpg
線路の向こうに
「ボン・ジョヴィ」の看板が! 近づいてアップで撮りたかったが時間はなく……。ジョ〜ン!!
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2010年11月05日

老い日記[232]――生誕18,800日/禁煙185日目

 大会2日目。4本観劇。4時半すぎに終わって、急いで審査。もう一人の審査員・Yさんとは意見はほぼ一致していたので、ものの2〜3分で県大会に出場する上位2校が決定。続く3位4位の入賞校もすんなり決まり、すぐさま表彰式&閉会式へと雪崩れ込む。
 その後、5時半から上位2校へのアドバイスタイム。1校目に時間をとられてしまい、2校目への時間が足りなくなって、結局、7時台の特急で帰る予定を1時間遅らせ、それでもギリギリまであーだこーだ言いまくって夕食も取れないまま8:20発の「スーパーひたち」に乗る。上野駅着10:36。帰路の途中で軽く食事して、自宅に帰り着いたのは結局、今日も午前0時すぎ。長い一日、お疲れさん。
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この大層な広告塔も税金で作られてます。
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2010年11月04日

老い日記[231]――生誕18,799日/禁煙184日目

 高校演劇福島県いわき地区大会初日。前日入りしたというのに、結局、睡眠4時間で会場入り。
 「制作作業を今度の日曜にやりたいから」とF女史に急かされてへいこらと原稿を書いたのだが、F女史から午前中に一斉メールが届く。「古城さんの努力で原稿はできあがったものの、封筒印刷が間に合いません。作業日を13日以降で設定してください」。おいおい、そりゃないよ。
 10時半開会式。11時に1本目がスタート。今日は計3本を観劇して、4時半に終了。1本終わるごとに幕間講評といって、観た直後に生徒たちにダメ出しをするのだが、これがどうも決まりが悪い。以前は事細かに戯曲・演出・演技・スタッフワークとそれぞれにダメ出しをし、同時にさまざまなアイデアも言っていたのだが、このところ「要するに何をやりたいか、何を伝えたいか、その思いに勝るものはないんだよ」と、審査員としては失格なことばかりが頭に浮かんでしまう。よって、細かいことをいちいち言うのが、どうにもやるせない(生徒だって終わった直後じゃ冷静に聞けないだろ、とも思うし)。まぁ、それでもちゃんと具体的に、あーだこーだと助言しましたけどね。
 
 夕方、いったんホテルに戻って、6時半から交流会。要するに演劇部顧問の先生方との飲み会だが、書き物仕事が気になる劇作家は殊勝にもノンアルコールで通す。
 9時すぎに散会となるが、交流会に参加していたいわきS高校の講師Yは日大芸術学部演劇学科の教え子。殊勝にもノンアルコールで通したはずなのに、根性なしの物書きはYと2次会に迷わず繰り出す。気の置けない話をわいわいしながら、Yを教えたのは10年前だと改めて確認してびっくり。Yも来年には30歳。オッサンになるはずだ……。
 午前様になってホテルに戻ると、そら見たことか、すっかり仕事をする気をなくしている我が身を嘲笑いつつ、ダラダラと時間を過ごした挙げ句、疲れ果ててベッドに入る。
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カモメ便?
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2010年11月03日

老い日記[230]――生誕18,798日/禁煙183日目

 昼から劇団の制作打ち合わせ。F女史&俳優Oとで劇団の今後のあれやこれやを話し合う。と言っても、話がワープしまくるF女史と、「あれ、そんなこと話したっけ?」と既に認知症の疑い濃厚な発言を繰り返す俳優Oが相手なので、話は理路整然とは歯程遠い進み方であっちにふらふら、こっちにふらふら、話すほどにイライラが増す。
 2時すぎて解散し、そこから慌ててパッキング。あたふたとキャリーケースを引きずって上野駅に向かい、久しぶりに「スーパーひたち」に乗りこむ。約2時間の特急列車の旅。到着したのは、福島県いわき市。明日から高校演劇コンクールの審査で、その前乗りという次第。
 駅からタクシーでホテルへ行き、チェックイン。既にロビーには担当の先生方や、もう一人の審査員もいて、急いで荷物だけ部屋にあげ、それから打ち合わせを兼ねた食事会に出る。
 
 10時前にホテルに戻り、F女史に急かされている原稿をうんうん唸りながらせっせと書く。なんとか書き終えて、雑誌の編集の仕事も勢いに乗ってわっせわっせと進めていたら、気がつけば3時を回っている。いかんいかん寝なければ。明日はたとえどんなに芝居がつまらなくても(つまらないのもあるだろうが)観劇中に舟を漕ぐわけにはいきません。
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「スーパーひたち」。2年ぶりに乗ったら、ついに全車両禁煙になっていた。
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2010年11月02日

老い日記[229]――生誕18,797日/禁煙182日目

 連日の睡眠不足で重い体を引きずるようにもそもそと起き出して、朝からG病院へ。ピロリ菌駆除後の「呼気テスト」をした10月1日以来、1カ月ぶりのG病院。
 病院の建物が目に入ると、ああ、ここに入院していたんだなぁと、どこか懐かしささえ込み上げてくる。今日は胃癌手術後の経過観察のための胃カメラ検査。
 院内に入ると、迷うことなく診察カードを挿入、すっかり慣れた手つきでPHSを受け取り、まずは採血。こちらも診察カードで受付をすませ、すぐに「176番の方」と呼ばれて血液採取。あっという間に終わって、今度は2階に上がって内視鏡の受付。何も迷わず、看護師とのやりとりもスムーズ。我ながらすべての動きに無駄がなく、まるで勝手知ったる常連客のよう。(いいのか、こんなことの常連になって)
 しばし待機し、PHSで呼ばれて内視鏡検査室へ。胃カメラ挿入は確か、通算5度目。患者着に着替えてベッドに横たわると、「血圧計を巻きますね」「痛みを和らげる薬を入れますよ、少しチクッとしますからね」「脈拍を計るクリップを挟みますよ」と、右腕・左腕・指先、わっと一斉にかかられると、「ああ、もうどうとでも好きなようにしてください」という気分になり、されるがまま。まさに、まな板の上の鯉。我が体なのに、「なるようにしかならんさ」と、どこか突き放したような感覚が湧き起こってくるのが不思議。もう少し歳を取って、いよいよ死を迎えるための病院生活となったら、たぶんこんなふうに100パーセント他力本願で生きながらえることになるんだろうなぁ、とこれまた他人事のように思う。
 胃カメラを入れる前にY先生、「その後どうですか、調子は?」「はい、特に何も。調子はいいです」「体重は増えました?」「いえ、その後は変わってないと思うんですけど」「そうですか、変わらないならいいですね。ピロリ菌を駆除すると増える場合がありますから」。すると、てきぱきと準備をしていた看護師が突然手を止め、「あ、そうなんですか?」と口を出す。「ピロリ菌がいなくなると体重は増えますから」。Y先生は誰に言ったのか、もう一度同じことを言い、「そうなんだ」と看護師も独り言のように繰り返す。それを聞いていた他人任せの患者は患者で、「へえ、消化器科のナースなのに知らないんだ」と本筋とは関係ないところに関心を寄せ、「ダイエットにいいですよ」と馬鹿なことを口走りそうになるが、ぐっと我慢する。
 肝心の検査は薬で意識が混濁していて全然記憶なし。
 検査が終わって、Y先生が「きれいになってました、大丈夫でしたよ」と言う声を半ば朦朧とした頭で聞く。
 その後、別室に案内されて40分ほど横になり、麻酔から覚めたところで本日終了。看護師から注意点を説明され、服を着替えて、1階に下り、自動精算機で治療費を払い、何事もなかったかのように外に出る。
 
 夕方から新国立劇場リーディングの稽古。研修生たちは先に自分たちでアップを済ませていて、まだ少し体のだるい演出家が到着するや、直ちに稽古に突入。明日から3日間、稽古が休みになるので、なんとしても今日中に『風変わりなロマンス』を最後まで詰めたかったのだが、あと1場面を残したところで時間切れ。こちらは癌の専門病院とは違い、スムーズに、システマティックに、とはいかぬ。 
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病院内の「癌情報コーナー」も今や、「我、完治せり」と他人事のようにスルー。
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2010年11月01日

老い日記[228]――生誕18,796日/禁煙181日目

 埼玉の芸術総合高校で演技の授業。アシスタントで同行する劇団の俳優Sに朝10時半には車で迎えに来てもらうが、睡眠1時間という悲惨な状況だったので、さすがに眠い。
 1240分から授業開始。生徒は女子30人に男子はなんと、たった1人。以前関わったことのある総合高校もそうだったが、高校時代から演劇を志す男子は恐ろしく少ない。まるでレアアース。貴重この上ない。
 何かをちょっとやらせると、わーわーきゃーきゃー笑い声&奇声をあげる女子高生たちに「若いなぁ……」とやや閉口しつつ、それでもオッサンは負けじと声を張り上げ、動き回って、授業は4時半に終了。その後、高校の担当Y先生としばし雑談し、5時すぎに高校を後にする。
 その後、リーディング公演の稽古のため西新宿へ。これも俳優Sに送ってもらったのだが、着いたのは予定よりかなり遅れて7時前。高校での授業は4時間ちょっとだったのだが埼玉は思いのほか遠く、結局は一日仕事になってしまい、なんだかやるせない。
 リーディングの稽古はちょぼちょぼと前進。わーわーきゃーきゃーの女子高生の後だと、芝居に真剣に取り組む研修生たちが今日はいつもより頼もしく思える。  
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自宅近くのサイクル・ショップ。ウインドーにはかっこいい1台が展示。値段を見ると「945,000円」。思わず脱力……。
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2010年10月31日

老い日記[227]――生誕18,795日/禁煙180日目

 稽古の時間がだんだん早くなってきて、今日は午後2時には新国立劇場の稽古場へ。音響打ち合わせの後、せっせとウォーミングアップして稽古に突入。アップでは先日購入したアンダーウェアを履いているので、膝がしっかり固定されていて痛みは覚えず。下半身がぎゅっと程良く締めつけられている感じで動きやすいのだが、メタボ化している腹周りは締めつけられると逆に行き場をなくして目立ってしまうのが、どうにもいまいましい。まず腹巻きで締め付けて、アンダーウェアを履けばいいのだろうか?(たぶん、無駄です)
 
 今回の演出助手はまだ22歳という若者。「まだ、そんなに若いんだ」と言ったら、「古城さんは何歳なんですか?」ときた。ストレートに「51」と答えると、「ああ」といささか鼻で笑われる。「え、なんで?」と詰め寄ると、「ぴったりですね。うん、ゴジュウッッ!!って感じですね」と言う。う〜ん、今さら若く見られたいとも思わないが(次第次第にそれは諦めている)、きっぱり年相応だと言われるのも気持ちのよいもんじゃないなと少し苛つく。
 
 夜11時半頃に帰宅してからは机に向かってせっせとお仕事。この態勢で居続けるから首が痛くなるんだなぁと思うが、打つ手なし。血の巡りを渋滞させつつ雑務に励む。
街の吹奏楽.jpg 
台風去ってよかったね。商店街では吹奏楽のイベントに人だかり。みんな、外に出たかったんだね。
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2010年10月30日

老い日記[226]――生誕18,794日/禁煙179日目

 首の痛みがどんどんひどくなる。日々、新国立劇場の研修生と一緒にストレッチをやっているが、やるほどに、「ああ、血の巡りが悪いなぁ」と自分で思う。ごりごりに固まっている。
 
 今日は稽古がOFF。久々にちょっとだけ解放気分を味わって、前から観たくてしょうがなかった映画『ダウト』をやっとDVDで観る。文学座がアトリエ公演でやった舞台版を観ていて面白い本だなぁと感心したのだが、この映画は作者ジョン・パトリック・シャンリィが自らシナリオ化し、監督も務めている。
 やっぱり、本が素晴らしい。事実はどうだったのかというサスペンス的な展開から哲学的なテーマへと大きく梶を切る視点が凄い、鋭い。深い。そもそも、この『ダウト』、何度か一緒に仕事をしている鈴木小百合さんが翻訳に携わっていて、最初に鈴木さんから本をいただいたのが作品との出会いだったのだが、脚本→舞台→映画と、出会うたびに「面白い」と唸れる作品も珍しい。お見事。  

マグロ解体ショー.jpg
「人間の解体ショー」なら行きます。

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2010年10月29日

老い日記[225]――生誕18,793日/禁煙178日目

 午前中から初台で会議。月1回のこの会議、企画のタイトル一つ決めるにも何人もの大人がよってたかって意見し合う。なんとも贅沢と思う気持ち半分、この時間は有意義なのかと恐縮する気持ち半分。トータルな企画をゼロから立案するわけではないもどかしさも手伝って、立ち位置が未だに難しい。
 
 会議を終えて、ランニングの専門ショップに行ってアンダーウェアとラップ時計を購入。今さらながら次第に「形から入る」ことに熱中し始める。本屋に行って「お、これこれ」と何冊も買ってきて、もうそれだけで満足して読みゃしない。あれと同じですね。……って、それじゃダメダメ。ひたすら走ればいいんです、ひたすら走れば。ハングリー精神とはそういうことです。と、なかなか落ちない贅肉をじっと見る。(見なくていいです)
 
 明日が稽古休みなので、なんとか流れをつくろうと思うのだが、今日も進みはのろのろ。それでも『話してくれ、雨のように……』はなんとか全貌が見えてきた。しかし、まだまだ先は長い。とはいえ、こればかりにかかずりあっているわけにもいかない状況。今年も残すところ、あと2カ月。先手先手でいかないと、あっという間に今年が終わって泣きを見る。(見たくないです) 
チラシに大ポカ.jpg
印刷所に入稿した後で発見。曜日が全然違う。来年の1月7日は金曜、12日は水曜なのに……。なんてこった……。
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2010年10月28日

老い日記[224]――生誕18,792日/禁煙177日目

 8割方書いていたのに詰め切れないままほったらかしにしていた原稿をようやく書く。「一気に詰めないと、物事は腐る」。これまで嫌というほど経験しているのに、わかっていながら二の舞、三の舞を幾度と泣く繰り返す。「まったく人間、学習しないもんだね」と人ごとのように思う。(おいおい、周りの迷惑を考えなさい)
 このほか日中は頑張って書き物仕事に精を出すが、なにぶん移り気な性格が災いして、あっちを少し書いちゃこっちに移り、こっちに飽きたらまた別の……と、学習しないもんだねと思ったそばから同じようなことをしている自分に我ながら驚く。もしや認知症が始まっているのか?
 
 膝の痛みは徐々に回復。夕方からの稽古で若者たちと一緒にストレッチをガンガンやっても特に痛みは出ず。よっしゃ、快調快調と張り切って、演出家は本来の演出にも張り切ろうとするが、こちらはじっと我慢の時間が続く。なかなか手強いウィリアムズ。いや、なかなか手強い若手俳優。
 このリーディングの稽古と重なっているので先週から劇団の稽古のほうはベテラン俳優陣に任せているのだが、劇団の稽古でもじっと我慢の時間が続いているのではないかと気が気ではない。もう30年以上芝居やってるのに、演技上達の特効薬は未だ見つからず。とほほ。
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苦しくとも一歩一歩昇っていけば、きっと光が……。いえいえ、地上は台風接近で大荒れ模様。
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2010年10月27日

老い日記[223]――生誕18,791日/禁煙176日目

 共同通信の担当Nさんから、目下、連載させてもらっているエッセイ「今夜も不機嫌」の掲載紙が届く。神戸新聞、日本海新聞、四國新聞、愛媛新聞、徳島新聞、高知新聞、京都新聞、中部経済新聞、静岡新聞、埼玉新聞、岩手日報……。さすが共同、結構な数の地方紙に載っていて、改めて「ヘタなことは書けないな」と気を引き締める。と気持ちを新たにしたところで文章がうまくなるわけじゃないけど。
 
 キャスティングを確定させてからの稽古3日目。稽古はいよいよ授業のような色合いが強く、いかんいかん間に合わん、と稽古終わりも10時まで延ばしてはみたが、あまり報われず。稽古が終わって担当のNさんらと、なぜああも戯曲の読解力がないのかという話になり、Nさんはしれっと、「やることやってるだろうに」と身も蓋もないことを言う。その通りではありますが。  

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赤提灯の誘惑を振り切って帰る毎日。

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2010年10月26日

老い日記[222]――生誕18,790日/禁煙175日目

 秋をすっ飛ばし、いきなりの冬到来。唐突すぎる季節の移ろいに老人はなす術もなく、ただ「寒い寒い」を連発しながら午前中から会議のため西新宿へ。
 人材養成委員会。委員のメンバーが全員演出家なので、この委員会、みんな実によく喋る。「いかに喋れるか。いかに言語化できるか」。演出家の資質はそれに尽きる。この会議に出るたびにそう思わされる。
 
 夕方、稽古のため再び西新宿へ。同じ場所に一日に2回も出かけるのは意外と心理的にしんどいもんだと思い知る。
 今回のリーディングは短期決戦。なので稽古では、できるだけ早く流れをつくる。先を急ぐ。そう決意して稽古に臨むものの、そうは問屋が卸さない。やり始めると細かいセリフの流れにいちいち引っかかり、人の弱点を容赦なく突くことに長けた演出家は「ちょっと待って」を連発。リーディングの公演稽古のはずが、「人のセリフ、聞いてる?」「どんなふうに聞いてる?」と、次第に演技の授業のような様相に。……いいのか?
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ワンツーワークス次回公演『蠅の王』。フライヤーはこんな感じ。古川タクさんの絵は相変わらずブラボー。
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2010年10月25日

老い日記[221]――生誕18,789日/禁煙174日目

 リーディング公演の稽古が本格的にスタート。新国立劇場マンスリー・プロジェクト第3弾。演目はテネシー・ウィリアムズの2作品、『風変わりなロマンス』『話してくれ、雨のように……』。新国立劇場ラインアップで同じウィリアムズの『やけたトタン屋根の上の猫』の上演期間中に同じ舞台セットで上演するので、昼前にはそのセットの下見で初台へ。
 本番さながらに組んであるセットを見て、かなり唖然。うわ。舞台、斜め向いてる。しかも傾いてる。舞台監督に聞くと、傾きは4度。まぁ、一跡二跳で30度を体験している我が身にとっては(『平面になる』)、4度くらい大したことないと高をくくるが、斜めを向いてることもあって意外や意外、リーディング用に椅子を横一列に並べても、どうも収まりが悪い。
 さぁ、どうしたものやらと頭を悩ませながら、まぁ悩んだところでどうしようもないしなと現実逃避しながら、西新宿に移動。初日からいきなり2時から9時まで、びっちり稽古にのめり込む。出演者は演劇研修所の5期生。まだまだ発展途上の若者ばかりなので、そうそう簡単にはいかないぞと腹を据える。でもまぁ、腹を据えたところでどうしようもないし……ってわけにはいきませぬ。本気でウィリアムズと格闘しなければ。
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月ももうすぐ終わるというのに……。こんなに寒いのに……、しぶとい奴。
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