2010年10月04日

老い日記[200]――生誕18,768日/禁煙153日目

 ちゃんと早起きして余裕も持って、9時前にはバスセンターに向かう。リムジンバスに50分揺られて広島空港に着くと、保安検査場にすごい行列。あちゃー。修学旅行の一団だよ。これ、絶対に出発遅れるなと思っていたら案の定、当たり前のように20分も遅れる。大人数の団体客がいることはわかってただろうに、検査ゲートが二つだけなんて、そりゃ時間かかるでしょうよ。「お客様全員が搭乗なさるまでは出発致しません」。そんなアホなアナウンスを流す前に、このあたり、なんとか対応できんのかANA。

 羽田からは西新宿へ直行。先週は熊本から、今週は広島から。そして今週末には米子に行く予定で、週末ごとの地方行脚が続く。それにしても、こんなに頻繁に飛行機に乗って体に悪くならないのか?

 新国立演劇研修所の授業は6時すぎに終了。移動疲れや運動疲れ、こんな生活していて体はいつまで保つんだろうという精神的疲労がごっちゃになって、8時過ぎにほうほうの体で3日ぶりの我が家に帰りつく。
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 すごい行列。機内では離陸時に歓声があがる。やかまし。
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2010年10月03日

老い日記[199]――生誕18,767日/禁煙152日目

 今日も昨日とまったく同じスケジュールで一日が終わる。DOCS戯曲講座→DOCS演技講座→スタッフ・講師陣と飲み会。といっても、すっかりアルコールに喜びを覚えなくなったオッサンはもっぱらソフトドリンク。それにしても広島では必ずと言っていいほど飲みに出るのは何故だろう。ノルマ?

 「DOCS」の12月のリーディング公演は何をやるべきかと既成脚本をあれこれ探して決めあぐねていたが、結局、戯曲講座受講生U(18歳女子)が新たに書いてきた『こがねむし』を採用することに。

 18歳Uの戯曲は前作『森の中で』にも増して才能の萌芽が随所にきらめく。まだまだ感覚だけを頼りに書いている部分は大きいが、それだけに伸びしろは無限。きっと今、書くことが楽しくてしょうがないだろうなぁと、既にノルマのようにしかものを書けなくなったオッサンはひたすらその発展途上が羨ましい。と、愚痴る暇があったら、ハイ仕事仕事。(泣)
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「DOCS」の隣の部屋では「ペルー国民投票」が。何の投票?めちゃくちゃ気になる。
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2010年10月02日

老い日記[198]――生誕18,766日/禁煙151日目

  ほぼ1カ月半ぶりの広島市南区民文化センター。
 既に8月に『河童』を上演している今年の「DOCS」はもはや劇団のような雰囲気さえ漂う。午前10時から戯曲講座を、午後2時から演技講座を、何年も前からそうしていたかのように淡々と進める。
 16歳〜20歳のメンバーたちも今ではすっかり頼もしく、自ら率先して動いてくれるので、老体演出家はちょっと楽。と思ったそばから、いかんいかん減量せねば、楽してる場合じゃないだろと自らにカツを入れ無駄に張り切ると膝が痛む。
 8時すぎに一日目終了。その後、会館のスタッフ陣と来年度の打ち合わせをしてから、9時すぎに地元講師、会館スタッフの面々と飲みに出る。
 1杯だけ焼酎の水割りを飲むが、疲れが溜まっているのか、「もう十分っす」と体が言っているようで烏龍茶に切り替え、あとは「痩せるのは明日から」と我が身に言い聞かせつつひたすら食べて、12時過ぎにホテルに戻る。
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後ろから撮るとちょっとシュールな銅像。
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2010年10月01日

老い日記[197]――生誕18,765日/禁煙150日目

 二日連続の病院通い。今日は朝から癌の手術をしたG病院へ。前々から予約してあった、ピロリ菌を駆除できているかどうかを確かめる「呼気テスト」の日。
 採血室でパックを渡され、たっぷり息を鼻から吸い込んで5秒間停止後、パックがパンパンになるまで思い切り息を吹き込む。すかさず渡された錠剤を服用。「コップの水も全部飲んでください」。それから20分後に(ストップウォッチできっちり測っていた)再び呼ばれて、新しいパックにもう一度同じように息を吹き込む。ふううううううー。テストはこれでおしまい。
 約1時間後に結果説明。例によってPHSで呼び出されて診察室に入ると、懐かしのY医師とご対面。
 結果は「2.4」→「0.4」とかなり減少。とはいえ、この数字の意味を聞きそびれてしまったので、「0.4」がどれほどの数字なのかわかっていないのだが、とりあえず改めて薬を服用する必要はなく、ピロリ菌退治はこれで終了とのこと。バンザイ。
 すっかり明るい気持ちで問診。「薬を飲んでいて副作用はなかったですか?」「いえ、特に何も」「胸焼けがするとか」「なんにもなかったですね」「体重が増えたとか」「……あ、増えました」「どれくらい増えました?」「退院してから3kgです」
 Y医師はパソコンに「3kg増加」と打ち込んでいく。思わぬ展開に驚きながら、「ピロリ菌がいなくなると体重が増えるんですか?」「消化がよくなりますからね、増える人はいますね」。
 ……そうか、そうだったのか。ピロリ菌を駆除したから体重が増えたのか。昨日の謎が一気に解ける。「だから食べ過ぎには注意したほうがいいです。体重が増えると、脳梗塞などを引き起こしやすくなりますから。腹八分目にしてくださいね」
 どうやら真剣に減量作戦を開始しなければならぬ模様。

 次回の内視鏡検査の予約を確定させてG病院を出ると、急いでいったん帰宅。すぐさま準備していたキャリーケースを引きずって西新宿へ。
 新国立演劇研修所の授業。減量だ減量だ、と単純男は張り切ってウォーミングアップに汗を流すが、途端に左膝が痛み出す。恐らく膝の痛みも体重増加が原因の一つだと思われるが、運動すれば痛むし、運動しなければ減量できず。これは断食でもするしかないのかと真剣に思い悩む。 
 授業を40分ほど早く切り上げて、今度はすぐさま羽田へ。長い熊本滞在から帰京してまだ5日目だというのに、今日から広島入り。機内では爆睡して、広島空港にはおなじみプロデューサーOさんに迎えに来てもらい、夜10時頃に原爆ドームが窓から見えるおなじみのホテルにチェックイン。
 ……ああ、今日も長い一日だった。
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久々に来ました、G病院。今や懐かしささえ込み上げるのはいいことなのか?
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2010年09月30日

老い日記[196]――生誕18,764日/禁煙149日目

 睡眠3時間足らずという不健康極まりない状態で、朝早くから健康診断&半日ドックへ。
 それでも検尿・採血・身体測定・問診・視力・眼圧・聴覚検査・レントゲン・直腸検診・超音波検診と順調に済ませ(いきなり、ぐいっと指を突っ込まれる直腸検診だけは何度やっても慣れないが)、次は胃のバリウムか……と待機していたら看護師がやってきて、「癌の手術をなさってますね」と言う。
 「はい、今年5月に」と答えると、「手術跡は表面が引きつれたようになっているので、バリウム検査だと、たぶんそれが引っかかっちゃうと思うんですけど、どうなさいますか?」と、なんだか煮え切らない言い回し。ん?それはやっても無駄だからやらなくていいってことなのか? と訝りながら、「でも一応、やってほしいんですが」と言うと、「胃カメラのほうがより詳しくわかりますから、胃カメラに変えませんか?」。おいおい、胃カメラに変更させて検診料を高く取ろうという魂胆か?と人間不信の男が返事に躊躇していると、看護師はすかさず、「バリウムを胃カメラに変更されても検査料は変わりませんから」。すると人間不信男、「じゃそれでお願いします」と即答。同じ値段なら胃カメラのほうが詳しくわかるんだからそっちがいいに決まってるじゃん。そう思っていると看護師、「胃カメラの場合、同時にC型肝炎の検査も受けてもらわないといけないので、それに2300円と消費税がかかるんですが、いいですか?」。なんだよ、結局金取るんじゃねーか。ハメられたと思うが、後の祭り。
 でもまったくの想定外ではあったが、胃カメラを入れてよかった。幸い、喉の麻酔だけだったので意識ははっきりしていて、我が身の胃の中を様子をしっかりと自分の目で観察できた。医者も解説してくれて、「たぶん、この部分を手術なさってますが、きれいに切除できてるようですね」。確かにモニターには一面、きれいなオレンジピンク色の胃壁が映るのみ。おお、治ってんじゃん。完璧じゃん。なぜだか嬉しくなる。

 ただ、問題も発覚。なんでも食道から胃に繋がる部分の筋肉が弱いらしい。筋肉が弱い……?なんでも胃カメラを入れると、食道から胃への入り口部分は隙間なくきゅっとコードを締め付けてくるらしいのだが、我が食道からの入り口はコードの横に隙間が……。「この部分の筋肉の締め付けが弱いので、隙間から胃酸が逆流しやすいようですね。それで今も症状は軽いですが逆流性食道炎になってますね」。ああ、確かに画面を見ると隙間が……。でも、この筋肉は鍛えようがないよなぁと思いつつ、「それはもうどうしようもないんですか?」と聞いてみると、「どうしようもないですね」と今どきの医者は半端な希望なんぞ一切抱かせてはくれない。そうか、逆流する胃酸とは今後も付き合っていかなくちゃいけないのかと覚悟を決める。

 胃カメラを終えしばらくすると、診察室に呼ばれ、血液検査の結果も含め、今日わかってる分の結果のお知らせ。
 ひと通り解説してもらった後で、医者から「気をつけてほしいのは、体重増加と尿酸値が高いことですね」と忠告される。確かに体重は増えてるだろうと思ってはいたが、退院時よりなんと3kg増。やはり相当のデブになっていた。
 「ただ、問診を見ると、体重が増える原因が見あたらないんですよね」と医者が不思議がる。そうなんですよ、先生。別に暮らしぶりが変わったわけではないし、運動だってそこそこやっているはずなのに。自分でもそう思い、「どうしてなんでしょう?」と謎は深まる。
 続いてもう一つの問題。「尿酸値が高いので下げたほうがいいでしょうね」と先生は事もなげに言うが、「どうやって下げるんですか?」「とりあえず薬で下がりますから。今回の結果が改めて送られてきたら内科に行ってみてください」
 そこでおずおずと、「あの、もう右足の親指(と付け根の左側を見せ)が時々急激に痛くなるんですが、これは……」と告白すると、「ああ、もう始まってるんですね」。先生、あっさり。というか、ばっさり。ああ、痛風、確定だぁ……。


 実りの多い人間ドックを終え(泣)、ひとまず体の中の様子はだいたいわかったので、外見もすっきりさせておこうと午後から散髪へ。ちらほらと鬢に目立つ白髪も染める。
 でもって立て続けに、夕方からは1カ月ぶりの歯科医院。今日はブリッジを架けている歯の治療を進めるものと思っていたら、下の右奥歯の歯と歯の間が虫歯になっているとのこと。
 「どうしますか? 今日治療しておきますか?」と鋭く迫る女先生にNOと言えるはずもなく、麻酔を打って、被せていた金属を外し、ウィーンウィーンと歯を削る。仮の詰め物をして、「来週には新しい金属ができますからね」ということで今日は終了。
 なんだか、ちっとも治療完了の日は訪れる気配がなく、もしやすっかり「葱を背負ったカモにされてるのか?」と人間不信男はさらに疑心暗鬼に陥っていく。

 歯科医院を出ると、そのまま新国立劇場へ。「マンスリープロジェクト」第一弾となるリーディング公演『スザンナ』を観る。
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便検査だけ間に合わず、後日提出することに。解説書がやたら丁寧。
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2010年09月29日

老い日記[195]――生誕18,763日/禁煙148日目

 朝早くから起きていたのに、結局バタバタで出かけて初台での10:30からの会議に7分遅刻。「すみません、遅くなりました」と会議室に入ると、座長の演出家Mさん、ちょうど我が携帯電話に留守録を吹き込み中。後で留守録を聞いたら、入室した瞬間のみんなの笑い声までしっかり録音されていた。いやいや、笑い事ではありませぬ。時間の読みが甘い甘い。
 12:30に会議終了、すぐさま西新宿に移動。一昨日ばったり会った女優Sに、俳優Sを加えた「コベント・トリオ」で13:00過ぎからランチ(3人はロンドンのコベントガーデンでばったり会って知り合った)3人で集まるのは4年ぶりだったが、どんな話でもほいほい話題にできる。あっという間に時間が過ぎて、14:00から授業の我が身は後ろ髪を引かれつつお先に中座。
 14:00から18:00まで授業。膝の調子が改善してきたので調子に乗って若者と一緒にガンガン、ストレッチに精を出したら帰る頃になって再び痛みが……。体は正直、いやいや、老いは正直ですなぁ。(泣)

 授業の休憩時間に演出家協会のSさんに呼び止められると、Sさんと一緒にいた女性に、「韓国で『奇妙旅行』を観ました。チケットは完売で、すごく評判もよかったです。私も唯一、2回だけ観た作品です」と嬉しいことを聞かされる。
 夜、熊本から送った宅急便が届いて、ようやく気持ち的にも熊本公演の仕事が終了。それにしてもあんなに長いこと熊本にいたのに、会いたいと思っていた人にもあまり会えず、改めて追われ続けた日々と、我が身の体力回復を優先するようになった行動力の低下を恨めしく振り返る。
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明後日から煙草が大幅値上げ。まぁ、ネオシーダーは上がらないので関係ないっす。
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2010年09月28日

老い日記[194]――生誕18,762日/禁煙147日目

 帰京を待ちかねたように会議がしばらく目白押し。午前中から西新宿へ。劇団協議会の人材養成委員会。珍しく、全委員が揃う。演出家のNさん(文学座)、Kさん(サードステージ)、Mさん(青年座)、Yさん(扉座)、Yさん(SET)。協議会の事業の見直しをあれこれと13:00近くまで話して散会。
 会議前、九州戯曲賞以来のYさんが「古城さんのところは、また劇団になったの?」と聞く。そうだと答えて、「ワンツーワークスは一跡二跳の一・二」と言うと、Kさんが「一跡二跳に戻せばいいじゃん」となんでもないことのように言う。確かに。言われてみれば、もはや名前にほとんどこだわっていない我が身に気づく。まぁ、弱小劇団だからどうでもいいことなのだろうが。

 夜、その我が弱小劇団の稽古。久々の基礎稽古の外郎売を見て、ああ、レベル低いなぁ、としみじみ思う。おまけに若手のNは場所を間違えて終了寸前に到着。「場所が変わったっていうメールがO君からいっただろう?」と呆れていると、そのメールを送った当の俳優Oも場所が変わったことを忘れて、こちらは結局お休みという体たらく。俳優Oの認知症はいよいよ重度の道を突き進んでいる。
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線路越しに見るショーウインドーは、そのまた先に店内の買い物客まで見えて、ちょっと不思議な気分になる。
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2010年09月27日

老い日記[193]――生誕18,761日/禁煙146日目

 朝、タクシーチケットはもらっていたのだが、昨日のドライブと打ち上げにも飛び入り参加していた中高時代の友人Bに空港まで送ってもらって道々、Bの離婚のいきさつ(泣)を詳しく聞く。聞くほどに途方もなく大変な日々が想像できて、人生の無常・結婚の無情・家族の無情を朝からひしひしと思う。

 機内では例によって爆睡し、3週間ぶりの東京。息つく暇もなく、羽田から西新宿へ直行。新国立劇場演劇研修所でのオーディションを兼ねた授業初日。睡眠不足がかえってハイ状態を招き、張り切って体を動かすが、すぐに息切れ。無理してはならぬとすぐに方針転換。(賢明賢明)

 授業を終えて。ふう、と一段落し、ネオシーダーなんぞ吸って事務所に入ると、あれ?見たことあるような女性が……。よくよく顔を見ると、ロンドンで出会って意気投合した女優S。お互いに顔を見て、「おお!」と叫び、思わずHUG。時間が急速に逆戻りしたような感覚で、そのまま新国立の制作担当Iさんも交えて1時間ほど話し、Sとはランチの約束をして再びHUGして別れる。つくづく不思議な縁。

 夜8時過ぎに重いキャリーケースを引きずってようやく帰宅。
 長い長い熊本生活がやっと終わったんだなと感傷に浸る暇もなく、いきなり今日から東京モードに突入。時差ボケのようになっている心と体を引き締めないと、こりゃ明日以降も大変だわい、と我が身を戒めるが、想像以上に疲れは溜まっているらしく、まったく何もする気が起こらない。おっさん、おっさん、そんな悠長なこと言ってられないんだよと、のらくら我が身に呟いてみるものの、もちろんそれでもおっさんは死んでいる。
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昨日の阿蘇中岳火口で見つけた「お願い地蔵さん」。
どうか、若返らせてください。
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2010年09月26日

老い日記[192]――生誕18,760日/禁煙145日目

 出かける寸前まで迷っていたが、睡眠不足を引きずったまま、「熊本公演お疲れさんドライブ」に結局、参加。マイクロバスを借りて、総勢18人で一路、阿蘇へ。
 ここでも10時集合のはずが遅刻者多数。制作担当のMさん、早くもぶち切れそうなムードを全身に漂わせる。そんなことにはまったく頓着しない我が劇団の運転好き好き俳優Oは、マイクロバスが運転できると大はしゃぎ。バカは偉大である。
 結局、1時間も遅れて11時過ぎに出発。おかげでいきなり昼食を予約している店へ向かうというおマヌケぶり。来るんじゃなかったという後悔が早くも頭をもたげてくる。
 ところが昼食後に阿蘇の中岳に着くや、そんなネガティブモードは吹き飛んで、一気にテンション上昇。おお、硫黄の匂いだ、おお、火口から煙が、おお、大自然はすげぇよ、と修学旅行生のように演出家ははしゃぐ。つくづくバカは偉大である。
 続いて向かって草千里では、調子に乗って馬にも乗るが、我が身の重さが耐え難いのか、乗った馬の「みなみちゃん」はぜえぜえぜえ、と足取り重く、途中ではこれでもかと水をがぶ飲みし、突然立ち止まっては馬糞をどぼどぼ垂れ落とす。次第に馬を拷問にかけているような罪の意識が芽生えてきて、3000円も払ったのに気まずい思いだけを手に入れる。
 
 夜は6時半からは、ライトアップされた熊本城が眼前に広がる眺望抜群のレストランで打ち上げ。総勢40人強が参加。
 みんな、ぶちまけたい思いが溜まっているのか、1次会はもちろん、2次会でもさほど人は減らず、あっちでもこっちでも、みんなわいわい語り合う。明日は早いし稽古もあるぞ、と我が身に言い聞かせながらも場に流されやすい演出家は中座できず、若手演劇人と1時頃まで延々話す。
 それから「大人の会」と称して別の店に流れていた制作陣+我が劇団の俳優Sに加わり、2時半頃まで憂さ晴らしのように飲み続け、3時前にホテルに戻る。

 そして今から手つかずの宅急便の荷づくり&キャリーケースのパッキング。もしや完徹なのか……?

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中岳火口。

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馬にも乗りました。前を行くは女優Kさん。

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2010年09月25日

老い日記[191]――生誕18,759日/禁煙144日目

 終わりました、『上通物語』。完了です、熊本芸術文化祭オープニングステージ。土壇場までハラハラ、イライラの連続ではあったが、やればなんとかなるもんだから困ってしまう。おまけに本番の出来も反応もまずまずだから始末が悪い。観客動員も900人に届こうかという勢い。アンケートには「これが1回だけで終わるのは勿体ない」という声が多数。おいおい、できちゃったからって、これを前例にしてもらっちゃ痛い目にいずれ遭いますぞ。陰では制作スタッフがどんなに泣いていたことか。ここ、しっかり肝に銘じておくように。
 まぁ、こうして芸術監督としてはようやく肩の荷が下りたわけだが、時間との闘いは今日も間際まで続いた。 12:30からの予定だったゲネプロは、段取りの多い屋台崩しからラストまでを先に一回通ろうと思って始めたら、舞台監督Gさん、徹夜仕込みで頭が回っていないのか、ワイヤーの降りるタイミングは間違うわ、パネルはきっかけを過ぎても飛ばないわで、結局2回もやり直し。肝心要のゲネプロは大幅に遅れて、結局14:00スタート。実質、これがすべての段取り・転換も合わせての初通し。(なんとも恐ろしい)
 ダメ出し・小返しも駆け足で済ませ、休む間もなく17:15にはバックステージの案内人になり、それが終わるとすぐに開場。あっという間に本番になだれ込んだ。

 終演後のアフタートーク。おバカな演出家は人前に出るのだからとジャケットとYシャツはホテルから持参しながらズボンを忘れ、結局上下ジャージで登場する羽目に。周りからあきれられながらも、「かえって現場の臨場感が出て、いいでしょ?」と平然と言い放つ。もはや、このバカ男に怖いものなし。
 すべてが終了し、舞台は一気にバラシにかかる。1回きりの公演だと、ホントに出たとこ勝負のイベントと変わらない。このあとステージ数を重ねれば、間違いなく、芝居の完成度はぐんぐん上がるのに勿体ないなぁとしみじみ思う。
 終演後のロビーには懐かしい人の顔がたくさん。「劇団ぼへみあん」のメンバーたち、熊大演劇部の先輩方&後輩たち。宮崎から観に来てくれた女優Hさん、などなど。
 あらかたバラシも目途がついたところで12時前にホテルに引き揚げ、今回初めて飲みに出る。舞台美術家Iさん、俳優O&Sに、担当プロデューサーのHさん、熊本から観に来てくれたOさんらが同席。その後、舞台監督Gさん、演出助手Kくん、『メランコリーの予感』の作者Iさんらも合流して、ミニ打ち上げの様相。そのままへべれけになりたい思いもありながら、蓄積した疲労は老いの身にはさすがに辛く、3時前には引き揚げる。
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上通で行われていたパネル展は劇場に移動。それも今日が最終日。お疲れさん。
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2010年09月24日

老い日記[190]――生誕18,758日/禁煙143日目

 午前中に劇場入り。午後1時から『上通物語』の場当たり。
 ……のはずが、はた迷惑な演出家が「これじゃ場当たりなんてできないよ」と言いだして、大道具の大幅直しをすることに。ほんとに迷惑な演出家であるとは思うが、2階への階段を上がっていくところが2階席から丸見えなんて許せる?役者の早替えが勝負でもあるのに、役者の抜け穴がまるで匍匐前進なんてあんまりじゃね?
  結局、場当たりが始まったのは3時近く。映像、照明、音響、屋台崩しといったテクニカルの算段に加えて役者の動きも含め、オープニングから一つずつ詰めながら進むので時間がかかる、かかる。
 プロが少ないのに無理だよ、1日仕込みのスケジュールなんて。実際のセットが組みあがらないとわからないことが多すぎるのに、美術もなんだかやっつけじゃないの?時間と闘いながら、でも妥協は許せず、イライラだけが高じてくるものの、すべては芸術監督の責任、と我が身を叱咤激励。どうしても今日中に終えないといけないと腹を据え、結局荒削りな部分があるとはいえ最後までやり終えたのは午前1時頃。ひえー。
 それでもまだ、屋台崩しと音楽には不安が……。いやいや。これも解決してみせましょう。見事に解決して明日はどーんとスケールがデカく、なおかつ流れるような芝居をぶちあげてみせましょう。(と自己暗示にかけておく)
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熊本城の櫓の一つ。小さな櫓も美しい。(あまりの忙しさに、本番の舞台美術を写メに撮るの忘れていたので、ちょっとお茶濁し)
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2010年09月23日

老い日記[189]――生誕18,757日/禁煙142日目

 『メランコリーの予感』の本番、無事終了。2時と7時の2回。どちらも満席、満員御礼。
 老いたる演出家は、7時の前には「バックステージ・ツアー」の案内人を、公演後には「アフタートーク」で進行役をこなす。まさに「何でも屋」状態。まぁ、芸術監督という名はそのためのものだろうと我が身に言い聞かせ、タイムスケジュールに追われながらも、きっちり仕事をこなす。偉い、偉いよ、俺。
 アフタートークも含め、『メランコリーの予感』のすべてが終了しても、ホッとする暇はなし。達成感を味わう時間もなし。直ちに大道具をバラシにかかり、そのまま徹夜態勢で『上通物語』への仕込み替えに突入。
 『メランコリーの予感』と違って全然余裕のない『上通物語』はまだまだ課題山積で、演出家は取りあえず今なお未定なままの音楽について音響家と相談しながら決定を出していく(まったくもって、今頃かよ、ではあるが)。その打ち合わせを終えると、大道具の設営はスタッフにお任せし、申し訳ないと思いつつ12時すぎにはホテルに退散。
 しかし、2作品がセットになって動いているので、ホントに本番まで乗り切った「やったぁ感」はまるでなく、出演していた役者は少々気の毒。

 そういえば今日、劇場に着くなり演出助手が意外なことを言う。「お兄さんがいらっしゃってますよ」。は?お兄さん? いったい誰のことだ?と思いつつ控え室に行ったら、ホントに4歳年上の実の兄だった。「近くでやってるようだったから顔を見に来た」だって。たぶん10年以上、会ってなかったはず。いやいや、びっくり。わざわざ福岡から、奥さんのSちゃんと次男も一緒。その次男、もう21歳だと。3歳くらいの頃に会ったっきりなので、いきなりガタイのいい若者が甥っ子だと言われても戸惑うばかり。しかも、3人で2時開演の芝居を観に来てくれたのかと思えば、ホントに顔を見に(見せに?)来ただけのようで、20分ほど話してお別れ。なんだ、なんだ、いったい何だったんだ?
 いやぁ、しかし兄貴よ、老けたなぁ。子どもの頃に「顔がしわしわだぁ」と思っていた親戚のオジサンみたいになってて、これまたびっくり。……ま、お互い様か。
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マチネとソアレの間に楽屋で「くまモン」とはしゃぐ『メランコリーの予感』の主役2人。
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2010年09月22日

老い日記[188]――生誕18,756日/禁煙141日目

 あー、どっぷり寝たい。眠りたい……。
 1作品目の本番が明日に迫り、もう1作品も詰めなければならない点はまだまだ多く、今やホテルに帰る時間は連日午前様が当たり前。ただただ劇場とホテルを往復するだけの日々に、次第に拷問を受けているような錯覚に囚われる。

 11時過ぎから『メランコリーの予感』テクニカル・リハーサル。ほぼ心配のない状態にできているのだが、念には念を入れて細かいところまで再度チェック。その後、ゲネプロを3時からと7時から、と2回も。その合間に『上通物語』の稽古場をできるだけ覗きに行ったので、今日もあっちとこっちを何度も往復。ホントにこの企画、老体演出家だけが鍛えられる。
 但し、7時からのゲネプロは『上通物語』チームの俳優にも観るように指示。「やっぱりホラ、2作品でオープニングステージだから」ともっともらしいことを言ったものの、おかげで『上通物語』の通し稽古は8時半からになり、自分で自分の首を絞める演出家は、『メランコリーの予感』のゲネプロ後にダメ出しを素早く済ませて、途中から『上通物語』の稽古に付き合う羽目に。眠い、ダルい、帰りたい、とボヤキながらも、自らイバラの道を突き進む。あれ? 「S」とばかり思っていたが、我が性格の本性はもしかして「M」?(どっちだろうと芝居には関係ありません)

 今日も疲労困憊でホテルに戻るが、明日の芝居を福岡から観に来た大学時代の先輩・Tさんから「飲みに行くぞ」と恐怖の指示が入る。哀れ、後輩の身は逆らうこともできず、1時(もちろんAM1:00)に俳優Oともども上通りで待ち合わせて、3人で居酒屋へ。諸先輩方の動向をあれこれ聞いて、なんとか早めに切り上げ3時前にはホテルに戻る。いよいよ半番。いよいよ修羅場の様相。
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中秋の名月。満月ぽっかり。ウソウソ、これは去年の写真。宮崎のKさんが送ってくれたもの。今年は月を見上げることさえ忘れておりました。(泣)
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2010年09月21日

老い日記[187]――生誕18,755日/禁煙140日目

 左の膝が調子が悪くなって、今日は一日、階段上り下りにひと苦労。いよいよ本番間近になって、疲労が溜まる一方の演出家は、心が折れる前に体のほうが「もう無理っす」と悲鳴をあげているのかもしれぬ。

 『メランコリーの予感』は本日、仕込み。美術家Iさんが東京から熊本入りし、久々の再会。ともに癌から現場復帰した戦友、元気そうで何より。
 演劇ホールの舞台上に客席も舞台もつくる「ステージ・オン・ステージ」はさすがに見やすいが、客席と舞台が近い割には上の横も(天井も袖も)スコーンと抜けているので、あくまで「小劇場風」。あのスコーンと抜けた空間を埋めるのは並大抵ではない。頑張れ、役者。しかしながら、ホントの小劇場が一つもないなんて、ホントに熊本の演劇環境は哀れ極まりない。

 膝が痛むというのに、今日はまさにステージ・オン・ステージとリハーサル室をあっちに行ったり、こっちに行ったりと、2作品を仕上げなければならぬ老体芸術監督はやたらと忙しい。それでも仕込みは美術スタッフに任せてチラチラ覗きにいく程度に抑え、日中の大半は、代役・代役のオンパレードに四苦八苦しながらも、『上通物語』の最後までの流れをつくり、なんとか形にする。
 夕方は実際に舞台美術が組みあがったステージ・オン・ステージを使って、『メランコリーの予感』の通し稽古。こちらはテクニカルもすんなり決まりそうで、あとは本番に向け、プロに徹して粛々と進めるのみ。ふう。
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『上通物語』の仮セット。リハーサル室は天井が低く2階屋が組めないので、サイズを縮小して台組みがしてある。
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2010年09月20日

老い日記[186]――生誕18,754日/禁煙139日目

 早朝からけたたましい音・声で目が覚める。藤崎宮秋の例大祭の随兵行列。そのお囃子の太鼓や鉦に合わせてわーわー言う大勢の声が、権力者のもとに押し寄せる民衆の騒然とした声に聞こえ、「民よ、何を騒いでおるのじゃ。パンがないならケーキを食べるがよい。もう少し我を寝かせておくれ」と妄想をたくましくしながら二度寝を試みるが、民の声は鎮まりそうにない。仕方ないと諦めて起き出し、カーテンを開け窓を開けると、この祭り特有の掛け声、「どうかい?どうかい?」という言葉がはっきりと聞こえてきて、心の中で「最悪、最悪」と軽快に応じる。

 追い込みもいよいよ大詰め。稽古終了はついに12時を回り、ホテルに戻ったのは1時。なおかつ今日も『上通物語』に3日連続で張りついたものの、最後を詰め切れず。課題を残したまま、いよいよ明日は『メランコリーの予感』の仕込み・場当たり。 『上通物語』は土壇場まで役者全員は揃わず、全員揃っての通しは本番のみ、という可能性も現実味を帯びてきている。これではもはや芝居ではなくイベントの様相だが、「民よ、めくるめくイベントに大挙して押し掛けるがよい。腹から笑い、心から涙すれば、怒りも収まるはずじゃ」と、妄想もあらぬ方向へと突っ走る。(気が触れたわけではありません)
 今日、「みやざき演劇祭」から演出家Kさん、女優のMさん、Jさん(故郷の後輩)が稽古見学にやってくる。いろいろと話せるのかと思っていたら、5時過ぎには帰らなければならないということで、あっさりお別れ。また、いずれ。

 祭りの夕随兵(夕方の練り歩き)は大抵みんな、疲れと汗と酒とで落ち武者のようになってしまうのだが、へろへろになってホテルに戻った我が身も「落ち武者度合い」は負けてはいない。(泣)
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朝から夕方まで市の中心部を練り歩く。この随兵行列は見世物としてはさほど面白くない。典型的な「踊らにゃ損損」祭り。
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2010年09月19日

老い日記[185]――生誕18,753日/禁煙138日目

 熊本滞在も残り1週間。本番を控えていよいよ秒読み態勢。『メランコリーの予感』本番まで、あと3日。『上通物語』本番まで、あと5日。今日も一日、『上通物語』につくが、転換の段取り、早替えの段取り、音響・映像の確定などに終始して、最終場面にまで到達できず。なかなかゴールラインが見えない。
 今日は合唱部が稽古に参加。いつもは広い演劇リハーサル室も、計70人ほどの人であふれるとさすがに狭苦しい。 『メランコリーの予感』のほうが本番が先だというのに、昨日も今日も自主練習。やはり同時進行で2本の演出は、この段階になると想像以上にしんどい。芝居の作風もまったく違うので頭の切り替えも大変。老化現象の顕著な演出家には荷の重い作業が連日続く。
 昨日も今日も退館時間なんぞまるでお構いなしで、稽古は当たり前のように11時過ぎまで。ホテルに帰るとボロ雑巾のようになっている。これ以上絞っても、もう何も出ません。

 劇団若手男優Oに頼んでいた郵便物が届く。その宛先の住所、「熊本市→態本市」「○○○ホテル気付→○○○ホテル受付」。たった十数文字の中に間違いが2個所も。こいつ、本物のバカだと、かなりげんなり。乾いた笑いも出ません。

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稽古場入り口のボード。「がんばろばい」
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2010年09月18日

老い日記[184]――生誕18,752日/禁煙137日目

 午前中から祭りのにぎやかな太鼓の音が鳴り響く。明後日が本番の「藤崎八旛宮秋季例大祭」、今日は飾り卸し。街中馬の姿も見かけて、おお、熊本の祭りだと懐かしい気分になる。

  芝居の稽古、今日は一日中、『上通物語』。場当たりのように細部を詰めながら頭から追っていくが、半分しか終わらず。『メランコリーの予感』のほうも、本番間近にもかかわらず、今日から準主役の女子大生Yが3日間休むという驚くべき事態に陥っており、まぁいつまで経ってもホントに気が抜けない。

  昨日、F女史から『誰も見たことのない場所』を取りあげたNHK「おはよう日本」のDVDが郵送で届いたのだが、どうしてもパソコンが再生してくれない。そもそも我がパソコン、このところうまくシャットダウンできなかったり、反応スピードが以前にも増して遅くなったりと、持ち主に負けず劣らずの「老化」を見せ始めている。そろそろバックアップをきちんと取り直しておかないとマズイよなと思いつつ、「明日できることを今日するな」の精神でいつまでたっても後回しにしている。大丈夫なのか、パソコン。大丈夫なのか、持ち主。
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芝居の稽古よりも、こっちに加わりたい。
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2010年09月17日

老い日記[183]――生誕18,751日/禁煙136日目

 ランニングから帰ってシャワー浴びてさっぱりしたと思ったら、あ、足の指の爪が剥がれる……、という感覚があり、慌ててドラッグストアにバンドエイドを買いに走る。
 足の第二指の爪は左右とも既に真っ黒になっているのだが、ぺろんと爪全部が剥がれてしまうと、とんでもなく痛いんじゃないかと恐れおののいて、たいして患部を見もせず、とりあえずバンドエイドを巻きつけておく。
 齢50を過ぎても爪は再生してくれるのだろうか。靴のせい靴のせいと思っていたのだが、やはりスロージョギングという走法が悪いのか?

 稽古開始時の集合が悪いので、今日は午後2時にアップ開始。それでも相変わらずの少人数で細々とこなす。効率が悪い上に役者が揃い出すのが夜になってからなので、どうしても稽古時間が押せ押せになってくる。もうこのまま、時間を大幅に取られながら本番まで追い込み態勢で四苦八苦するしかないのかと腹をくくる。
 「ホテルでは時間があるだろうから、次の本、早く書いてよ。企画も考えてよ」。我が劇団のF女史にしつこいほど念を押されていたのだが、そんな余力はまったくなし。
「だって自分のとこの芝居がちゃんとやれなかったら、それは本末転倒だよ」。
 F女史の言葉に激しく同意しながらも、稽古が長時間、スタッフ打ち合わせは稽古後。この現状ではいかんともし難い。今日も帰りは午前0時過ぎ。本末転倒、まっしぐら。視界ゼロ。
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完璧城壁。熊本城はやはり石垣が見事。何でも土台がしっかりしているものは美しい。
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2010年09月16日

老い日記[182]――生誕18,750日/禁煙135日目

 午前中、担当Nさんの柔和な顔が脳裏にちらつきながら、共同通信の連載原稿をせこせこと書く。
 午後1時には県立劇場へ。このところめっきり少なくなった人数で「これは何の稽古だ?」と思いつつ稽古開始。そんな我が思いを、いかんいかん、人間、疑問を抱かないほうがいい場合もあると自ら戒める。
 ウォーミングアップ後、朝日新聞の取材。大した下調べもなしに乗り込んできて要領の得ない質問をダラダラと繰り出してくる駆け出し記者に、はるか昔の我が身を見るようで取材を受けながらも次第にイライラが充満。朝日新聞の未来は大丈夫なのか。余計なお世話ではあるが。

 夜は『メランコリーの予感』の通し稽古につく。通し、初見。まだまだ詰めの甘いところが随所に散見。これで残りの日数、毎日こちらの作品だけ取り組めるのなら完成度をぐいぐい上げる自信はあるが、いかんせん『上通物語』も同時進行。しかも役者がなんとか揃うのは2作品とも夜8時以降。地方で芝居をつくることの難しさを改めて思い知る。でも、これで「芸術監督」と言われてもなぁ。今さらながら肩書、外してほしいっす。
 おまけに『上通物語』の本番前日、場当たりの日さえ主役が夜しか来ないと聞いて呆れ果てる。マジっすか?それで舞台に上がれる度胸のほうにむしろ感心。「演出」の肩書も外してもらっていいっすか? 朝日新聞の未来より、この2作品の行く末のほうが気に掛かる。
 今日こそ早く帰ろうと思いながら、稽古後の打ち合わせは日に日に増えて、結局劇場を出たのは午前0時過ぎ。
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夕焼け空。カラスが鳴いてもまだまだ帰れません。
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2010年09月15日

老い日記[181]――生誕18,749日/禁煙134日目

 首から肩甲骨にかけての「張り」はいよいよ重く、痛みを伴い始める。ストレッチを毎日やっていても焼け石に水のような状態が続く。これはひとえに「老い」なのか?(老いです)
  ああ、こめかみも痛いと、かけてもいない眼鏡を一生懸命はずそうとする。これは紛れもなく「老い」なのか?(病気です)

 今日も一日、稽古稽古で明け暮れる。効率の悪さは相変わらず。俳優OSは腐ることなく稽古にいそしんでいるが、クソガキ演出家は、ぐちぐち不平不満をすぐにぶちまけ、こらえ性がない。(生まれつきです)
 ホテル→劇場→ホテルを毎日毎日繰り返し、肉体的にも精神的にも一日の疲れはまったく取れない。(老いです)

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熊本城エリアにある加藤神社。どことなく開けっぴろげな雰囲気。
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