2010年05月17日

老い日記[60]――生誕18,628日/禁煙13日目

 
 奇しくも退院は我が誕生日。
 Happy Birthday to Me!!
 体もリセットされて、ついでに人生もリセットするには抜群のタイミング。これからの人生、気分だけでも生まれ変わりましょう(老いには逆らえないが)。
 午前10時には病室に別れを告げ、入院費の支払いも済ませ、気持ちも財布もさっぱりとして、さようなら白い巨塔。
 世話になった。みんな、いい人だった。プロだった。感謝。

 帰り道、業平橋のほうに回って、今話題の「東京スカイツリー」を野次馬的に見に行く。まだ建設中とはいえ、高い高い。ぐんぐん伸びている。まるで前途有望な我が将来のよう。(と、気分だけは生まれ変わっている)
 病院からよく見えた建設途中の「東京港臨海大橋」も、とんでもなく巨大な橋で、東京の東側は日々リセット、リセット。どんどん見知らぬ風景へと生まれ変わり、変貌を遂げつつある。

 夕方から退院初日にして芝居の稽古へ。(いいのか?)
 行けば、生まれ変わったはずなのに、やはり以前のように見ているそばから、めらめらと心に火がつき、俳優たちをシバき倒してしまう。ダメダメ、そんなぬるーい芝居してちゃ。これでもかとダメを出し、毒を吐き、あっという間に稽古は終わる。
 人間、そうそう簡単に生まれ変われるもんではない。

17日朝食.jpg
朝食(潰瘍食):全粥、卵とじ煮、ほうれん草浸し、のり佃煮、みそ汁、牛乳。495kcal、蛋白質21.90g、脂質16.43g。
最後の病院食。

スカイツリー.jpg
東京スカイツリー。現在、368メートル。
クレーン車.jpg
ツリーの足下のほうではクレーン車がひしめき合う。奇妙な生物の群れのようにも見える。
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2010年05月16日

老い日記[59]――生誕18,627日/禁煙12日目

  朝、体重を測ってくださいと言われて測ったら、入院時の5日前より2kg減。5日で2kg? ただ、3食しっかり食べて、ぐだぐだしてただけなのに? ランニングもなしで? ……謎だ。
 考えられる理由としては、@間食を一切していない。A規則正しい時間に食べている。Bカロリーが1日1600kcal程度で安定している。……こんなところか? これを守り続ければ、あと2〜3kgは落ちるのか? もしかして10kg減も叶うのか?

 今日は退院前日にして初めて訪れる人もなく、日曜休診なので1・2階の外来フロアも人影まばらで、病院全体が安静日のような1日。
 せっかくなので5階の空中庭園にも足を運んでみると、「禁煙」の文字がやたら目に付く。ほとんど5メートルおきくらいに「禁煙」「禁煙」と掲示してある。これほど警告されてるってことは、間違いなく「こっそり喫煙者」が少なくないということで(お見舞いに来た人がヘビースモーカーということも考えられるが)、禁煙が徹底してると思い込んでいたので少々驚く。
 おまけに庭園入口のドアには、今流行りの「電子タバコも禁止」の貼り紙が。なんでも「誤解を招き、マナーの低下につながる恐れがある」云々と書いてある。要するに「紛らわしいからダメ」ってことなんだけど、これは少々厳しすぎないか?

 さてさて、ホテルの高層階のようなビューティフル・ビューも見納め。夜の東京タワー、かっこいいっす。2、3日前からライトアップが変わってたけど(下7割ほどがグリーン)、あれは何を表していたのか。そんなことは知ったこっちゃないが、かっこいいっす。なんだかんだで、丸6日間、この病院内から一歩も外に出ていない。外気を吸ったのも今日の空中庭園のみ。
 さぁさぁさぁ、また明日から世俗にまみれた、きったねぇ空気をこれでもかと吸いまくって、またここに戻ってくるぞ。
 ダメです、戻っちゃ。

16日朝食.jpg
朝食(潰瘍食):全粥、温泉卵、焼板野菜味噌炒、たいみそ、みそ汁、ジョア(プレーン)。520kcal、蛋白質22.11g、脂質11.93g。
こんなに味気ない食事でも結構なカロリー。

16日昼食.jpg
昼食(潰瘍食):全粥、鶏肉生姜焼、かぶ海老あん、ほうれん草浸し、清汁(庄内麩)、卵黄クリーム。635kcal、蛋白質31.68g、脂質22.60g。
プリンもどきの卵黄クリームが結構イケた。

16日夕食.jpg
夕食(潰瘍食):全粥、助宗鱈煮付け、卵どうふ、里芋のごまだれ、みそ汁、フルーツゼリー。541kcal、蛋白質28.90g、脂質7.38g。
魚が出ると食が進んで、完食。でも膨満感なし。
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2010年05月15日

老い日記[58]――生誕18,626日/禁煙11日目

 入院5日目、術後4日目。
 昨日熱が下がって以来、もうすっかり健康体の気分なのだが(どこも痛まないし、どこにも違和感はない)、まだまだ侮ることなかれ、本人の自覚のないところで我が体は「内視鏡的粘膜切除術」(EMR)で人為的にこしらえた潰瘍とせっせと闘っているのだろう。

 今日もY医師自ら、退院後の注意と次回の予定(組織検査の結果)について話に来る。
 退院後の注意点。細々と書いてあるが中でもいくつか気になったのは、「アルコール、タバコは退院後2週間は禁止です」(おお、3週目から煙草吸ってもOKなんだ)、「コーヒーは1日1〜2杯にしてください」(そうか、でかいカップで飲めばいいんだ)、「旅行は退院後2週間ほど避けてください」(出張は旅行じゃないよな?)。うん、これならなんとか乗り切れそうだ。
 Y医師は今日も「来週の熊本の仕事は延ばせないんですよね?」と念を押すように聞く。「もしあちらで下血・吐血ということになったら、あちらの病院に行っていただくしかありませんが、その場合でも今回どんな治療をしたのか、情報をお渡しすることはできますので」「はい、わかりました」「退院して1週間で栃木に戻られて出血なさってた方もいらっしゃいましたので」「ああ、実際にいらっしゃるんですね」「まぁ大抵の人は何もなく終了になるんですが、1〜2%は出血しますんで」「………」
 もちろん飽くなき親切心で言ってくれてるのだろうが、あまりに丁寧で念押しの多い説明に、もしやY先生、俺は出血間違いなしと踏んでいるのか?と不安になる。

 本日、二度目の「観便」。いやぁ、やっぱり自らの排泄物を便器に残したまま看護師を呼ぶのは、すごく勇気が要る。
 呼び出しで来てくれた看護師は、さっと便器内を見て、既にそしらぬ顔で雑誌を読んでた俺に、「ありがとうございます」。
 ……御礼まで言われるとは。これは、何プレイだ?(おいおい)

 体は闘っているのだとしても、自覚症状のない身としては読書三昧、昼寝三昧とリゾート気分で残る時間を過ごしたいのだが、我が劇団制作のF女史、これでもかと書きもの仕事を投げてくる。これって、ホテルにカンヅメ、「はよ原稿書け、ボケ」状態ではないのか? 原稿は確かに溜まっているのかもしれないが、同時にストレスも溜め込んでいいのか? いいのか?(泣)

15日朝食.jpg
朝食(潰瘍食):全粥、高野入煮びたし、オクラ入おろし和、ふりかけ(タラコ)、みそ汁、牛乳。424kcal、蛋白質16.94g、脂質10.98g。
なんか全体的に、「くたびれた朝食」。
15日昼食.jpg
昼食(潰瘍食):全粥、酒蒸魚タルタルソース、レバー照煮野菜添、フレンチサラダ、赤だしみそ汁。608kcal、蛋白質34.02g、脂質26.44g。
レバーに添えられていたのは「いんげん」だったが、なぜ「いんげん添え」と言わないのだろう?
15日夕食.jpg
夕食(潰瘍食):全粥、鶏肉しそ風味焼、馬鈴薯野菜煮付、果物(ペアー缶)、吉野汁。522kcal、蛋白質20.40g、脂質9.89g。
ペアー缶って何? 吉野汁って、どこの汁?
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2010年05月14日

老い日記[57]――生誕18,625日/禁煙10日目

  入院4日目、術後3日目。
 昨夜の高熱は、薬を飲んだ後、うんうん唸りつつ電気毛布で汗をかき、体の節々が痛い痛いと呻きながら睡眠と睡眠の手前を行ったり来たりし、その合間合間に少しずつ少しずつ熱が下がっていくのを実感、朝6時前に測ったら36.7℃、ようやく平熱に戻っていた。
 今年2月、急性胃腸炎で丸4日間続いた「しゃっくり」がようやく止まったときにも思ったのだが、本当に治まったときは「あ、治まった」となぜだか、はっきりわかる。2月のしゃっくりのときも、「あ、今度は間違いなく止まった」と思えたし、昨夜の発熱も、「あ、これでもう熱は上がらない」と確信があった。
 だから思うのだが、反対の場合でも、つまり体が体の異変との闘いの果てに敗れてしまったときも、「あ、これで俺はもう死ぬ。二度とこちら側に戻ることはない」と自覚できそうな気がする(まだ経験はないが)。
 もし、自覚できる・自覚できない、どちらか選べと言われたら、「自覚できる」を私は迷わず選びますが。
 
 熱が下がったので、朝食に続いて昼食も頑張って完食。
 午後、検温に来た看護師に、「具合はどうですか? お腹の痛みもありませんか?」と聞かれ、実は昨日から少し気になっていたのだが、気にしすぎじゃないのか?と自分で打ち消していた違和感を告白。
 「胃がどうも張った感じがして、押すと少し痛いんですよ」
 看護師は親身になって問診しながら胃の辺りに聴診器を当てたりしてくれ、「食事はどれくらい食べられました?」「(やや胸を張って)完食しましたよ」「食事、残してください」「え、残すんですか?」「はい、胃に食べ物がたくさん入ると、それだけで胃壁は圧迫されますから、あまりよくないんですよ。胃が張ってる感じになるのは食後じゃないですか?」
 ……はい、確かに食後です。
 しかし、出された食事も治療の一環、無理してでも全部食べねばと思っていたのに。残さないといけなかったとは……。
 「食にいじましいほうが治りが早い」と教えてくれたイラストレーターFさん、どうやらいじましくても治りは早まりません。むしろ、悪化します。何でも腹八分目がいいようです。

 看護師がらみでもう一つ。昨日書き忘れていたが、健康状態を見極めるバロメーターとして「観便」がある。
 かんべん? どんな字書くんですか?
 そう入院初日に担当K看護師に聞いたところ、「便を観察するんです。黒い便、赤い便が出てないかどうか。だから流してしまわないで、終わったらナースコールで呼んでくださいね。看護師が来て観便しますから」。
 ええー? 自分で観便じゃなくて看護師が?
 いやぁ、これはこっ恥ずかしいことだと思っていたのだが、火曜に手術、水曜に食事が始まっても便意はなく、おやおや?と思っていたら、昨日の木曜日、ありました、お通じ。
 で、用を足した後にナースコールで呼び出し。「はぁい、今行きまーす」と明るい返事に、かえって狼狽。やってきた看護師は「便ですね?」と言ってトイレのドアを開けて便器内を覗き込み、「茶色ですね。はい、OKでーす」と、言われなくても知ってることを報告してくれるが、「知ってますよ、さっき自分でも見ましたから」とは返せず、ただ、えへらえへら、と愛想笑い。
 恥ずかしい。ひたすら穴に入りたい。どうせなら素っ裸で踊っていいですか? そのほうがまだまし。
 なんだか、この羞恥むき出しの試練があるのかと思うと、先生、何が何でも便意を我慢したくなるんですけど、これってどうなんでしょうか?

 S生命のYさんに電話をしたら、日程を調整して今日来てくれることになり、5時半すぎにようやく初の、ご対面。
 Yさんは俺と前担当のMが高校の同級生だということに相当驚いていたが、「で今、あいつと全然連絡取れなくなってるんですよ」と言うと、「連絡先ですか?」と自分のケータイをチェックし始めるので、なんだ連絡つくんじゃん、と思っていたら、「ああ今、ちょっとわかんないですね、すいません」って、おい。
 Yさんの話によると、今も保険の仕事をしてるようだが、なぜか詳しいことは教えてもらえず。なぜ?
 でも肝心の保険のことはYさん、実に丁寧に簡潔に教えてくれて、必要書類もすべてもらう。
 「早ければ明後日の日曜には退院できるかもしれないんですけど」と話していたら、若き医者チームが回診に来て、「古城さん、日曜までは様子を見ましょう」と日曜退院説をあっさり一蹴。これで月曜退院は決定的に。まぁ、病院に書いてもらう書類も月曜にならないと提出できないので、よしとする。

 親切に応対してくれたS生命のYさんが帰ってほどなくして、今度は主任医師のYさんが部屋にやってきて、「退院して来週はずっと自宅で休めますか?」と聞く。
 「いえ、金曜日には飛行機に乗る予定なんですが」「それはお仕事で?」「はい」「どちらに?」「熊本に」「それは誰かに代われませんか?」「いやぁ、それはちょっと……」
 熊本での仕事はオーディションで、この日で広報されているから今から日程変更は難しいだろうし、演出する自分が行ってオーディションしないことには話にならない、といったことを訴えると、Y医師は「もし、あちらで体調が悪くなったときのことを考えるとですねぇ〜」と、さりげなく怖いことを言う。
 なんでも術後、5〜6%の人に出血が起こるんだそうな。で、出血の大半は術後1週間以内に起こるらしいが、2週目に出血する人も1〜2%はいるらしい。
 「まぁ大丈夫だとは思いますが」と言いつつも、Y医師はリスクのほうを何度も具体的な数字を挙げて言い聞かせてくれる。なので無理だとわかりつつも、「わかりました、オーディションの日程をズラせないか一応、先方に聞いてみます」と心にもないことを言う。
 出て行こうとするY医師を「あ、先生」と呼び止め、「あのプライベートなことですみませんが、先生、おいくつですか?」と聞くと、なぜ年齢を聞かれるのだろうという顔をしながら、「42歳ですが」と答えてくれる。「あ、若いですね」と素直に言ったつもりが、Y医師はどんな表情を浮かべたらいいのか考えあぐねている様子のまま、「そんなに上に見えます?」「あ、いえ、Y先生が内視鏡のナンバーワン・スペシャリストだと聞いてたんで、お若いのに」「いえいえ、全然そんなことありませんよ」と謙遜しつつ、ナンバーワンは部屋を出て行った。
 実は入院初日、担当のK看護師に、この病院の医師のレベルの高さを教授されて、「中でも内視鏡スペシャリストのナンバーワンは誰?」と聞いたところ、「Y先生」と即答された。「へー、そんな人に担当してもらって俺はラッキーですね」「ラッキーですよ」「Y先生、何歳なんですか?」「えー、っと、あれ、何歳だろう? 今度聞いてみてくださいよ」。
 とまぁ、こんなやり取りがあった次第。しかし、42歳とは。周りの人の接し方やキャリアから、もっと上、もしかしたら俺と同じくらいかなと思っていた(実は見た目も)。

 夜になって続きを読み始めた『1Q84』、朝方までかかって残り半分ほどを一気に読破。
 村上春樹って確かもう還暦じゃなかったか? そんな歳にもなってこんな物語が書けるのは、やはり作者が「万年青年」だからなのか?

14日朝食.jpg
朝食(潰瘍食):全粥、里芋ごまだれ、小松菜煮浸し、たいみそ、みそ汁、牛乳。515kcal、蛋白質20.46g、脂質13.07g。
たいみそを粥に載せると味つきに大変身。
14日昼食.jpg
昼食(潰瘍食):全粥、鶏肉ケッチャップ煮、卵入ポテトサラダ、海老といんげんソテー、オニオンスープ。581kcal、蛋白質23.27g、脂質21.50g。
何じゃこれは?と思ってしまったオニオンスープ。
14日夕食.jpg
夕食(潰瘍食):全粥、八宝菜風、華風豆腐(軟)、果物(もも缶)、中華スープ。520kcal、蛋白質23.10g、脂質15.23g。
中華はすべて薄味。お粥を3分の1ほど残す。
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2010年05月13日

老い日記[56]――生誕18,624日・禁煙9日目

  入院3日目、術後2日目。食事は重湯からお粥に進化。行動範囲も昨日までは病室のフロア内に制限されていたが、本日午前10時から院内フリーに(病院内なら自由に闊歩できる!)。加えて、待望のシャワーも解禁。早速、丸2日間ほとんど寝っぱなしのべたついた体を洗い流す。
 快調快調、あとはホテル住まい気分で悠々自適生活を送りながら退院を待つのみ。さっぱりした体で余裕綽綽、昼食も完食。優雅な気分で村上春樹の『1Q84』3巻を読み進めていたら、あれ? 寒気が。あれれ? 体がぶるぶる。あれれれれ。いかん、これは熱が出る。急いでベッドに潜り込んだものの検温のたびに、15時3分→37.3℃、15時36分→38.6℃、16時5分→39.5℃、あっという間に体温急上昇。
 ついに我慢できなくなってナースコールを押す。布団を1枚多めにもらい、それでも寒くて電気毛布を持ってきてもらい、若い医者までやってきて抗生物質(セフメタゾールナトリウム)を点滴投入、血液検査も行うことになり、たっぷり採血。
 1時間ほどして主任のY医師も回診にやってきて、「血液検査の結果も異常は認められませんでしたから心配しなくていいですよ」と断ったうえで、「土日に退院と言いましたが、熱が出ちゃったんで月曜まで様子を見ましょうか」。
 ああ、がらがらと一気に崩れる健康体への近道。さようなら悠々自適生活。

 その後、室温も上げ、電気毛布にくるまりながら、うんうん唸っていたら、夕方になって俳優T君、続いて新進衣装家Nが見舞いに来る。うんうん唸って汗をかいたからか、話してるうちに少し楽になり、夕食も二人と話しながら「食べねば」という義務感に押されて完食。18時半頃に測ったら37.6℃。おお、見事に下がりました。まだまだ若いです、我が体。捨てたもんじゃないです、我が自然治癒力。
 二人が帰ってからも、すっかり元気になったつもりで次回公演の制作雑務をメールと電話でやり取りしていたら、あれあれあれ? またまたぶるぶると寒気が。いかんいかん、自分を過信しすぎたと慌ててベッドに入るが、検温38.7℃。まるで動きの激しい日経株価平均のように数字が乱高下。全然、落ち着きを見せない。しかし高熱はいかんともしがたく、再びナースコールで助けを求め、水枕を用意してもらって、胃への負担が少ないという解熱剤「ピリナジン」(粉末状)を飲む。ああ、やはり自然治癒力は昔ほどはないのだと我が身の「老い」を思い知る。

13日朝食.jpg
朝食(潰瘍食):五分粥、親子とじ(朝)、二色浸花かつお、ふりかけ(たらこ)、みそ汁、牛乳。466kcal、蛋白質23.05g、脂質16.72g。
13日昼食.jpg
昼食(潰瘍食):うどん(葱)、蒸鶏和風ドレかけ、白菜浸刻みのり、りんごコンポート。566kcal、蛋白質23.79g、脂質15.56g。
13日夕食.jpg
夕食(潰瘍食):五分粥、あこう鯛粕漬魚、茄子のしぎ焼き、グリーンアスパラ浸し、清汁(豆腐)。328kcal、蛋白質20.09g、脂質9.11g。
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2010年05月12日

老い日記[55]――生誕18,623日・禁煙8日目

 
  起床6時はだいたいの目安ですから、みたいなことを昨日言っていたのに、6時過ぎにはその看護師が検温・血圧測定に来て目が覚める。とはいえ、1〜2分で終了。後は朝食もないので、再び惰眠をむさぼることに。

 9時から手術の経過観察のため、再び胃カメラ(内視鏡)。通算4回目ともなると鎮静剤を入れられた途端に意識が混濁。今回は何ひとつ記憶がないままに終了。しつこい質問攻めをしなかったご褒美か、結果は良好。出血も見られないとのことで、「今日のお昼から流動食を摂ってください」。
 よっしゃあ。これで手術の第一関門に続いて、第二関門も突破。楽勝だぞ、健康体への道。

 10日の夕方6時前に「サバの塩焼き定食」を食べたのを最後に、今日の昼まで絶食続き。昨日の手術前は空腹感がピークに達し、「このまま手術前に餓死だぁ」などとほざいていたのだが、点滴を入れ始めたら空腹感が潮が引くようになくなっていく。口から物を入れないで空腹感がなくなるのはなんとも不思議。
 でもようやく自力で物が食える! と勇んで臨んだ待望の食事は、正真正銘の流動食で大小の椀に入った汁ものがズラリ、「食事してる感」はまったくなし。やはり人間、噛み砕かないと達成感を味わえないのだと痛感。

 午後は治療も検査もなし。ひたすら「休むのが仕事」状態。だが、昼過ぎに駆け出し俳優K君が見舞いに来て、「なんだ、元気そうじゃないっすか」と残念そうな響きを漂わせながら、その後2時間も居座る。夕食後の6時過ぎには劇団の女優が3人連れでやってきて、あれこれ喋って、これまた休みにはならず。

 夜7時ごろに24時間以上続いた点滴が終了。これでトイレに点滴台をゴロゴロと引きずっていく必要がなくなり、それだけで解放感いっぱい。
 毎日、前夜に明日の予定表を看護師が持ってきてくれるのだが、明日は1日真っ白。食事も固形食に徐々に移行することだし、術後回復、快調快調。土曜日には退院だ。
 
流動食(昼食).jpg
昼食:重湯、南瓜ポタージュ、ペクシーパイン、煮りんごジュース、むら雲汁(流)。311kcal、蛋白質10.35g、脂質7.23g。見事にすべてが汁、汁、汁。
流動食(夕食).jpg
夕食:重湯、トマトジュース(流)、二色ゼリー、卵豆腐(流)、コーンクリームスープ(流)。280lcal、蛋白質11.77g、脂質8.61g。若干固形がかった、ゼリーと卵豆腐が登場。嬉し。
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2010年05月11日

老い日記[54]――生誕18,622日・禁煙7日目

  溜まっている仕事をなんとしても終わらせねばと夏休み最終日のような頑張りを見せて、あろうことか完全徹夜。こんな日に限ってわざと頑張るいやらしい性格の持ち主は、ついぞ一睡もしないまま病院へ。コンディションはもちろん最悪。いいのか、このまま手術を受けて。
 「きっと、そういう巡り合わせなんだ、巡り合わせ」と自分に言い聞かせつつ、後ろめたい気持ちは無視して、30年来の付き合いになる俳優Oにハイエースで送ってもらい10:20には到着。10:30になるのを待って再来手続き、入院の手続きを済ませて、11:00前には病室へ。
 手術は3時予定とのこと。そのほか担当看護師に入院・治療についてのオリエンテーションを受け、身長・体重を測定したら、「じゃ、それまで休んでてください」。
 個室からは東京タワーも見え、自覚症状は「眠さ」しかないので、ホテルに投宿したよな気分が一向に抜けない。でもせっかく時間ができたことだし、ふらふらで手術受けるのもどうよ?と思い直し、Oに別れを告げてベッドに横になる。
 2時半過ぎに看護師が迎えに来て、いよいよ内視鏡手術へ。
 内視鏡はこれで3度目なので、もうすっかり慣れていると思っていたら、看護師が足のほうで何やらもぞもぞ。ん?と思って見ると、「マッサージをつけますね」と言ってふくらはぎに何か巻く。え? 今マッサージって言わなかったか?
 「すいません、足に巻いたのは何ですか?」「ああ、これはね足がむくまないように空気圧で足のマッサージをするんです」という看護師の答えに、すかさず医者が付け加えて、「エコノミークラス症候群ってあるでしょ。あれと同じで、血流が悪くならないように足を揉んであげるんです」。
 なるほど、マッサージまでしてくれるのか、こりゃ快適だと思いながら内視鏡のカメラが捉えた映像が映し出されることになるモニターを見ていたら、「緊張してます?」とその若い医者が聞くので、「全然」とそっけなく答え、気の利いた返しができなかったオノレを少々恥じる。
 そこから先は鎮静剤(麻酔のようなもの)が効いて、よく覚えていないが、何度か喉の奥が苦しくて、おえおえ、と吐き気が込み上げてきたことは記憶にある。
 4時半頃に無事終了。とはいえ、終了後も鎮静剤でぼーっとしていて、今日一日は絶食なのですぐに点滴をつけられ、7時過ぎに医者がぞろぞろと回診にきたときもぼーっとしていて何も質問できず、ひたすら寝ては覚め寝ては覚めで時間が過ぎていった。

 生誕○○○日の数字が昨日と比べて一気に増加。劇作家Aさんが、計算できるサイトがあるとコメントしてくれたので早速やってみた。結果、プラス12日。閏年は4年に1回だから、50÷4=12.5。なので、プラス12日。それだけのことでした。面倒臭がって、ちゃんと考えようとしなかっただけですね。
 なんだか最初に「めんどくさっ」と思ってしまって逃したチャンスが、これまでたくさんあったんじゃないか。そんなことまで思った。

リストバンド.jpg
一番最初に腕に付けられた紙製のリストバンド(手では切れず、濡れても平気)。名前・性別・生年月日・ID番号に、バーコードが記されている。
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2010年05月10日

老い日記[53]――生誕18,609日/禁煙6日目

  入院前夜。励ましメールが続々届く。ありがたや、ありがたや。「手術の面白い話を楽しみにしてま〜す」だの、「(腹黒い)黒いとこを取りすぎて別人にならないことを祈ってます」だの、ホントありがたいこと、この上なし。
 あのー、みんなまとめて刺していいですか?

 入院に際して提出する書類に「家族歴」というものがある。家族全員の年齢、死亡している場合は死亡年齢と病名を記さなきゃいけないのだが、その家族の範囲が結構広い。
 両親・兄弟は言わずもがな、それに加えて、父方祖父母、母方祖父母はまだいいとしても、父の兄弟・母の兄弟(つまり叔父さん・叔母さんですね)全員についても出生順に書くように指示してある。だが、これってみんな、全員について知ってるものなんだろうか?
 我が父は確か8人兄弟だったが、そのうち何人が今なお生きているのかも定かではなく、母に兄弟がいたかどうかもはっきりしない。え? やっぱり知らないほうが変ですか?
 仕方がないので知ってる範囲で書いたのだが、祖父母も両親も誰一人生きていない我が身からすれば、ひたすら「父方祖父、死亡」「父方祖母、死亡」「母方祖父、死亡」「母方祖母、死亡」「父、死亡」「母、死亡」……と「死亡」の文字を書き連ねることとなる。あー、ほんとに兄弟以外は死亡のオンパレード。人は確実に老い、確実に死ぬ。「家族歴」のたった紙切れ1枚で、その事実がひしひしと胸に染みる。

 それにしても、明日は手術だというのに、今夜も普通に芝居の稽古。自覚症状、まるでなし。体調も極めて普通。なのに入院だなんて、なんだか不思議。シュールすぎて、事ここに至ってもなお他人事のよう。


隙間青空.jpg
「隙間青空」。まるで切り取られたように、ビルの間に見える四角い青空が妙に好き。

隙間看板.jpg

「隙間看板」。まるで計算されていたかのように、ビルの間に見える看板。人知れず存在していた癌細胞、のようでもある。 
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2010年05月09日

老い日記[52]――生誕18,608日/禁煙5日目

 夏だ夏だと薄着で浮かれてたら、午前中から背中に悪寒が。ひょっとして風邪ではないのか? 鼻水出てるし。いかんいかん、入院直前に体調を崩したら目も当てられん。慌てて着込んで、なんとか未然に防ぐ。

 そういえば一昨日、ようやく「PASMO」の再発行手続きに行ったのだが、ついでに、「あの、これでもう4、5枚目なんですけど、原因は何なんですか?」と質問してみた。応対に出たオジサン、そんなこと聞かれたこともない、というような困惑顔で、「曲げるとダメらしいよ」「曲げる?」「私ね、お尻のポケットに入れてて壊れたことあるから」「僕はお尻のポケットに入れたことは一度もないです」「あー、ないの?」「携帯電話は関係ないですか? 一緒にポケットに入れとくとダメになるとか」「それは関係ないんじゃないの。とにかく曲げるとダメだから」。……残尿感たっぷりの、むなしい取材に終わりました。

 ひょっこり時間の空いた新宿で書店などをうろうろしていて偶然、ルイス・ブニュエル監督の『皆殺しの天使』のDVDを発見。20代の頃からずーっと観たいと思いながら未だに願い果たせず、DVD化もされていなかったはずなのだが。
 単品ではなく、DVD−BOXだったので少々値は張ったが迷わず購入。ほとんど諦めていたことが突然にして願い叶って、かなり気分上々。
 

溶ける自転車.jpg
すっかり夏の太陽光線、自転車もぐにゃりと溶け出す。
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2010年05月08日

老い日記[51]――生誕18,607日/禁煙4日目

 悪性リンパ腫と闘っている美術家から、入院を前に励ましメールが届く。
 美術家は先日、つい、ビールを飲んでしまったらしい。そのうえ明日から現場仕事が続くようで、「毎日飲まないように気をつけねば」と、メールには自戒の言葉が記してあったが、おいおい、ダメっすよ飲んじゃ。まだまだ「社会復帰リハビリ中」の身なんですから。僕ら、演劇界の「チーム・癌」、ともに健康体になって最前線に復帰するんですよ。復帰先が病院じゃシャレになりませんから。

 入院を気にかけてくれる人がいるかと思えば一方で、「入院前のバタバタしてるときに悪いんだけど、入院の前日に打ち合わせできないかな」と、鬼の電話も届く。
 さすがです、Nさん(広島在住)。「立ってる者は親でも使え」ですよね。例えが変ですが、気にしないでください。入院前だろうが仕事ですもんね。ありがたいことです。感謝この上ないです。泣いていいですか?

 夜中になって、野郎3人で待ち合わせて公園へ。しかして、その目的は「ブランコに乗る!」。
 というのも、次の芝居で、「ブランコをびゅんびゅん漕いでそのまま空中からダイビング」という場面があるのだが、その役の候補のN君、かわいそうなくらいの無類の怖がり。果たして飛べるのか。その実験(?)に出かけた次第。
 だが、出かけた公園のブランコは幼児用といっていいほどの小ささで、立ち漕ぎもままならず(我が身には座面の幅が狭くて座れもせず)。それでもN君は、果敢に何度もチャレンジ。そこそこ成果あり。役者やるのも大変です。

影アート.jpg
こちらは昼下がりの公園。地面に樹々の影アートが。
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2010年05月07日

老い日記[50]――生誕18,606日/禁煙3日目

 病院から電話があり、11日手術・入院が確定。
 「前日は18時までに食事は済ませてください。以降は水分だけになります。水、お茶、スポーツドリンクですね。当日は何も摂らずに来てください」
 こういう念押しがされると、ぬおおおお、いよいよだぜぃ! と無用なファイトが湧く。要りませんから、ファイティング・スピリット。おとなしくじっと言われるがままに過ごしてください。病室が個室になったからって、つまらぬ悪だくみを考えないように。

 今年になって左の眉の上、左のこめかみの辺りに時折、ほんとに時折だが、ズキンと痛みが走る。もしや細い血管が切れたんじゃ? よもやクモ膜下出血? と気が気ではないが、何も打つ手がないので何事もなかったことにしている。

 午後から打ち合わせを新宿で二つ、夕方近くまで。
 それから一旦帰って稽古場へ。なんだか知らないが打ち合わせの帰り、無性にイライラして、よせばいいのにネオシーダーを購入。結局、稽古前と稽古後、計3本吸ってしまう。
 これで早くも完全禁煙から、ただの禁煙にレベルダウン。ま、そういう男だ。ダメダメだ。

誰も.jpg
『誰も見たことのない場所』初演の舞台美術プラン。
今回は青木ヶ原樹海のイメージを大きく方針チェンジする予定。
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2010年05月06日

老い日記[49]――生誕18,605日/完全禁煙2日目

 稽古が始まって、俳優と一緒に真面目にストレッチに精を出す。台本執筆の遅れから前回ずいぶんサボっていたせいもあり、一昨日からのストレッチが妙にきつい。きつい、というより、かつてないほどに「体が伸びない」。
 特に前屈の際、脚の裏側全体が著しく硬い。側筋が曲げにくいのは太って無駄な肉がダブついてるせいだとしても、脚の裏側が硬いのはなぜ? ランニングの後のストレッチをいい加減にやってるからか? あ、ダメ、これ以上伸びない、と早々に限界を感じてしまう。なんだか悔しくて、ぐいぐい意地になって伸ばそうとすると、かえって無理無理と体が悲鳴を上げるので、さらに「老い」を噛みしめる羽目になる。

 今日からドキュメンタリー・シアター『誰も見たことのない場所』の稽古開始。
 この芝居に向き合うと、特に身の引き締まる思いがする。すべてのセリフがインタビューで得た証言、つまり「他人の大事なものを預かっている」という気になるからだろうと思う。

夏のブランコ.jpg
陽射しは、すっかり真夏。ブランコに乗りたかったが、なかなか譲ってもらえず……。
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2010年05月05日

老い日記[48]――生誕18,604日/完全禁煙1日目

  左足に違和感があり、なんだなんだ?と見てみたら、左足の親指と人差し指の間の谷間に、ぷっくり水ぶくれのマメができてた。なぜ、こんなところに? 指裏でも指先でもなく、ほとんど指の付け根。 なぜ、こんなところが擦れたりする?
 走るときに靴下が指の間に挟まって擦れた? でも指の間に何かが挟まったら、それだけで気持ち悪くて気づくんじゃないか?(気づかないほど耄碌したのか?) もしや、走っていて指同士が擦れたのか?だが指同士なら今までも靴を履けばくっついていただろうに、それでもマメができたってことは今までより擦れが強くなった、つまり指が太ったってことか? 確かに体重は増えたが、指ってそんなに太るのか?
 足指付け根のマメの原因は、指の肥満。……いいのか、こんな結論で。老いるに従って、思い当たる理由のない異変が次々に体に起こっていく。

 オーディション2日目。旗揚げ公演でメインの役を演じた若手男優O&Sはいったい何を学んだのやら。変わり続けること。それが一番大事なのに、奴らは何を守って変われないでいるのか? 守るものなど何一つないはずなのに。

 さて、ネオシーダー、昨日の夕方に手持ちを吸い尽くし、以降、1本も吸っていない。もちろん煙草とも無縁。つまり今日は「煙もの」すべてひっくるめて、本!
 久々の完全禁煙日。さぁ、ゴールデンウイークも終了だし、新たなるチャレンジのスタートです。O君・S君、俺がイライラして煙草が吸いたくならないよう、目を見張るくらいトントントーンと一気に上達してくれ。
 
足指のマメ.jpg
左足の親指の付け根左側にぷっくりと原因不明のマメ。変な絵ヅラですみません。
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2010年05月04日

老い日記[47]――生誕18,603日

  コメントで教えてもらった「スロージョギング」、早速やってみました。結果、グッドです。びっくりするほど快適でした。
 コメント読んで、すぐにググって、「YouTube」で提唱者、田中宏暁先生本人の解説映像を見ました。なるほど、そういうふうに走るのか。こういうとき、映像は強いね。1回見ただけで理解できます。そして、すぐさま実践。

 何と言っても走り方が全然違いました。
 まず、@「つま先で地面につき、踵はつけない」。これには天と地がひっくり返る思いでしたね。今までは、「踵からついて、その踏み込む力をバネにして足を回転させる」と理解していたので、まさに180度の方針転換。
 それに加えて、A「背筋を伸ばし、顎は上げた上で、上体をやや前傾させる」。つま先で着地しながらこうすると、あらあら不思議、楽に足が前に出ます。言ってみれば、常に前につんのめってる状態。だから、ほうっておくと坂を下るようにスピードが上がってくるので、そこを「スロー、スロー」と自分に言い聞かせつつ、@Aを意識しながら走り続けます。ペースはあくまで、「息が上がらない速さで」。
 なんだかいつものランニングより、早めに体が温まってきて、呼吸も苦しくならないし、何より膝への負担が少ない。まさに「老いた人」のための走法のようでした。
 今日は時間がなくて40分で終了したけれど、1時間程度なら、たぶん楽勝。そのまま天国にまで行けちゃいそうです。(行ったらいかん、まだ早い)

 夕方から次回公演のオーディション。
 夏には別作品の地方公演も控えているので、今月から2本同時に芝居を動かさないといけない。
 たぶん、恐ろしく大変です。新たな癌ができなきゃいいけど。スロージョギングのように、前につんのめりつつも息が上がらないよう、狭い歩幅でも一歩一歩、前へ足を繰り出しましょう。

似顔絵.jpg
昨年9月に宮崎で芝居の演出をした際、劇場楽屋前のホワイトボードに若き女優によって描かれた我が似顔絵。今よりずいぶん痩せてる気がする。我がキャッチフレーズ、「LOVE&VIOLENCE」も書き添えてあった。
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2010年05月03日

老い日記[46]――生誕18,602日

  昼前から制作のF女史と打ち合わせ。
 F女史との会話は話があっちこっちに行くので気が抜けない。こちらが「A」の話を始めたのに、女史はその話を引き継いだかのように「B」の話を切りだしてくる。え、なんで?と思いつつ「B」に話を合わせると、平然と話が「A」に戻ったり、あろうことか「C」へ飛んだりする。単なる打ち合わせなのに、実にスリル満点である。
 そんなF女史、家では今年96歳になる義母の介護に明け暮れるしっかり者だが、少し認知症のみられるお義母さんともスムーズに話ができるのは、F女史があっちこっちに話が飛べる人だからだろう。と、そんなことを口走ったら、「そんなことないわよ、話を合わせるのは大変なのよ」と怒られた。
 ああ、F女史、あなたの口からそんな言葉を聞くとは。ああ、なんという不条理。

 気になっていた邦画『誰も守ってくれない』をDVDで観る。テーマは犯罪加害者家族の報道被害。以前、自分でも芝居にしたことがある題材だったので興味があったのだが、始まってすぐ違和感を覚え、それが最後まで消えなかった。素材の選び方はいいのに、調理の仕方を間違ってると言えばいいのか。マスコミの暴力性、「2ちゃんねる」を思わせるネット社会の暴走、警察の保護に疑問を投げかける新聞記者の視点……挙げたら切りがないが、どれもが誇張しすぎていて「そんなバカな」という気になる。そこまで誇張するならドタバタ喜劇にしてくれればいいものを、構えが社会派なので違和感は一層強まる。もっとフラットに描いたほうが、たぶん観客に迫る。

 さて、ネオシーダーは吸っているものの、煙草はやめて既に1カ月以上。もうニコチンは体から抜けているのか?
 でもやはり煙を吸っていてはダメっす。そろそろネオとも決別します。おまえのことは好きなんだよ。好きだけど別れなきゃいけないこともあるんだ。わかってくれよな。はいはい、撤収。

韓流ショップ.jpg
近所にある、わずか2坪ほどの韓流ショップ。ついこの間までは劇団の事務所だった。 ああ、栄枯盛衰。
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2010年05月02日

老い日記[45]――生誕18,601日

  近所に卓球用品の会社があって、そのビルの壁面に掲げられたでっかい看板にはいつも、福原愛選手がどーんと大写しになっている。ついこの間まで、スポ根丸出しの厳しい目つきでラケットを構える愛ちゃんが大写しだったのに、ふと気づけば看板が変わっていた。新しい看板は、「I LOVE」のでっかい文字の横に大人の女性へと変貌した愛様(愛ちゃんと言い難い雰囲気)がつつましやかに収まっている。「スポ根」から「しっとり路線」へ。いったい何を目論む、卓球業界。いえ、どう変わっていただいても文句はないんですが。
 しかしこの看板、いつ変わったんだろう? ほぼ毎日通る道なのに全然気づいてなくて、福原選手の取りあげ方の変化以上に、そのことに驚いた。まさか、今日変わったのか? いや、そんなはずはないよな。そうかそうか、目先の仕事にばかりに追われていると、身近な変化にも気づかない。そういうもんなんだなといっぱしの教訓を得たような気になって、看板から視線外し周りを見渡せば、あれ、あんなところに公衆電話BOXが。今どき公衆電話BOX?え、前からあった?
 どうやらワタクシ、ただの注意力散漫のようです。

 公演が終わったというのに、疲れは未だに取れない。いや、公演云々というより、そもそも睡眠の取り方がとても下手。
 ベッドに入って目を閉じて、眠りに落ちるまであれこれ考える(頭にいろんな事がよぎる)、あの時間がすごく苦手。考えるほどに頭が冴えてしまう。なので限界まで起きていて、休憩と思ってソファに移動し、雑誌を読んだりテレビを見たりで、いつのまにか眠りに落ちる。おかげで、ベッドは宝の持ち腐れ。その上、電気はつけっぱなし、パソコンもテレビもつけっぱなしで、電気の無駄遣いは甚だしい。もちろん、疲れは取れず。ついでに首を寝違えたりしている。
 みんな床に入って、あれこれ考える時間をどう過ごしているんだろう? いったい何を考えれば頭が冴えないのか? 真剣に羊を数えればいいのか?

卓球道場.jpg
大人になる愛ちゃんを見て思い知る我が身の老い。
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2010年05月01日

老い日記[44]――生誕18,600日

 今日のランニングで改めて実感したのだが、煙草を吸ってた頃よりネオシーダーを吸ってる今のほうが、走っていて喉がいがらっぽくなる。エヘン虫が後から後から現れて、だんだん呼吸しづらい、いやぁな感じになる。ネオシーダー、薬のはずなのになぜ?これじゃ煙草のほうがランニングの邪魔にならないんじゃないか?
 完全禁煙(煙はすべて悪魔!)にいつまでも踏み切れない軟弱50男はあれこれいちゃもんをつけるが、これ、煙草かネオシーダーかという問題ではなく、本質はたぶん本数の問題ですね。はい、そうです。何事も過剰に求めすぎてはいけません、ご飯も、愛情も、煙も。

 ところで、このブログの冒頭に毎回書いている「生誕○○日」の計算、たぶん間違ってる。昨日、はた、と気づいた。閏年を計算に入れてない。本当は何日かプラスされる。でも正しい計算ができない。大卒なのに。(泣)

 新婚パントマイマーO君がプレゼントしてくれた「ミニ・バランスボール」が、すっごく心地いい。体が少しずつニュートラルに戻されていく感じがする。ありがとね、O君。今日もランニング後に背中、肩、首、膝を、ぐりぐりボールに押しつけました。それだけで体が楽になるからホントに不思議。簡単だし、しんどくないし。これやってるだけで体が生まれ変わり、みるみる体重も落ちて……ってなわけにはいきませんよね。はい、いきません。

若草燃ゆ.jpg
善福寺川公園は匂い立つような、見事な葉桜。
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2010年04月30日

老い日記[43]――生誕18,599日

 公演が終わってみれば4月末、今年の3分の1が既に終わってる。時間は年を取るにつれて、びゅんびゅん速くなる。それだけ「老い」にもずんずん拍車が掛かる。
 もはや持病の首こり(特に左斜め後ろ)、左膝の痛み、目の奥の痛みが今日になって急激にひどくなった。……ような気がする。たぶん、張っていた気が抜けただけなのだが。
 いつも公演が終わると知らず知らず気が緩み、さぁて映画を観るぞ、本も読むぞ、と束の間の自由時間を満喫するはずが、時季外れの風邪引いて熱に浮かされながら部屋に引きこもる羽目になる。いかんいかん、抜くなよ、気。

 昨夜の打ち上げは珍しく終電前で終了(たぶん初めて)。おかげで疲労感も少なく(同時に燃え尽き感も少なく)、早速、今日から次回公演の制作雑務を粛々とこなす。
 明日から5月。我が誕生月。バースデイはたぶん入院中。いいさいいさ、それも人生。 

ツツジ.JPG
自宅前ではツツジが満開。我が日常の一喜一憂などお構いなしに季節はしっかりと移りゆく。
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2010年04月29日

老い日記[42]――生誕18,598日

  旗揚げ公演『死ぬのは私ではない』、全12ステージ、すべて終了。いつものことだが、ああ、間に合うのか? 大丈夫なのか? とじりじりした気持ちでつくっていた舞台も、終わってみれば風が吹き抜けるように、あっという間に過去のものになる。
 これぞ舞台の潔さ。これぞ舞台のはかなさ。老いるに従って、つくづく人生と同じと身に滲みて思う。

 さぁて。大きく体調を崩すことなく無事に終われたことだし、明日からはきっちり体調管理に努めましょう。今は心底そう思うが、明日は明日の風が吹く。天の邪鬼はそうも思う。

客席.JPG
「劇場HOPE」客席。期間中、ここに座ってくださった皆様、お一人お一人に心より感謝。ホントにありがとう。
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2010年04月28日

老い日記[41]――生誕18,597日

  煙草が値上がりする。マイルドセブンが410円だと。一気に110円もの大幅アップ。イギリスの1箱1000円以上にはまだ遠く及ばないとはいえ、デフレ時代に逆行するこの空前絶後の値上げ、喫煙者人口を大幅に減らすのは間違いない。
 歯止めをすっかり失った感のある喫煙バッシングもそうだが、今やなんでもかんでも「健康、健康、健康」「エコ、エコ、エコ」の大合唱。この「健康暴力」「エコ暴力」がなんだか怖い。健康、エコのためなら人さえ殺しかねない勢いを感じる。
 でもさ、とてつもなく巨大な消毒布巾で地球をすみずみまでゴシゴシ拭きまくって、ほらきれいになったでしょう?と磨き上げられた地球は、ホントに住みやすいのかね? 「水清ければ魚棲まず」という言葉が頭をよぎるのは俺だけ?

 「ネオシーダーもやめてください」
 今夜芝居を観に来てくれた大学時代の後輩で今は医者のN君から真顔で忠告される。「もし胃を切るようなことになったら、煙草を吸ってると術後がとんでもなく苦しいですよ」
 「え? ネオシーダーは煙草じゃないけどダメなの?」
 往生際の悪いダメ患者は一縷の望みをかけてすがってみるが、N君、きっぱりと「ダメです」。
 そりゃそうです。ダメに決まってます。(泣)

 本日、アフタートークのゲストは演出家のMさん(青年座)。
 そういえば以前、禁煙すると言ってネオシーダーに手を出したMさんに、「ネオシーダー吸うくらいなら、すっぱりやめたほうがいいんじゃないっすか」と言い放ったことがあった。
 人間、勝手なもんです。いや勝手なのは人間ではなく、俺っすね?(泣)

必勝.jpg
広島Oさんからの「必勝」差し入れ。お酒とかお花とか、至って普通の差し入れをもらえる体に早くなりたい。
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