2012年01月15日

ミッション完了。――[668]生誕19,237日

 観ました、映画『ミッション・インポッシブル』。我が劇団のベテランOがあまりに絶賛するので、ハリウッド映画嫌いのオッサンも、「さあ楽しませていただきましょう」と期待いっぱいで早々に席に着く。ところがすぐ後にやって来た左隣の人の手には大量のポテトフライが乗ったプレートが……。うわぁ、勘弁してくれよ。オイラは匂いが苦手なんだよ。いや、ポテトフライの匂いそのものが嫌いというわけではないが、映画を観るときは飲み物だけにしてほしい。でないと、我が記憶では「トム・クルーズ=ポテトフライ」になってしまうではないか。それに「くちゃくちゃくちゃ」と余計な効果音までミックスされてしまうではないか……と思っていたら、やって来た右隣の人の手にも同じように大量のポテトフライが……。オー・マーガー!やむなくオッサンはハンカチを取り出し、それを鼻にあてての鑑賞と相なりました。えーん、えーん(泣)。映画館経営者の皆様、どうか館内では「食」は禁止にしていただきたいと切に願います。
 映画は、あっという間の2時間。これでもかと見せ場が連続するので、遊園地のアトラクションのように、何も考えずに身を任せていれば存分に楽しめます。もちろん、「ンなわけねぇだろ」「不死身すぎるだろ」とかツッコミどころも満載ですが、何度も出てくるトム・クルーズのさわやかなドヤ顔がそのよこしまな気持ちを許しません。編集の勝利です。


 今日は午前中から夕方まで新国立劇場演劇研修所の1次試験。受験にやってきた若者たちは誰もが全身に緊張感をいっぱいにみなぎらせ、「ミッション」の遂行に一生懸命。そのがちがちになった声と体はかわいそうなほどだが、いいの、いいの、現実はトム・クルーズのようにはいかないんだから、もっともっと泥臭いんだから、と演出家は若きチャレンジャーたちに温かな眼差しを送りつつ、バッサバッサと非情に合否を決めていく。
 現実は厳しくもある。(自戒を込めて)
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夢の入り口?
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2012年01月14日

富士山はどっち?――[667]生誕19,236日

 午後から『友達』の稽古は、今日は初台。今日こそ、たったか急いで最後まで通るつもりが、「聞いてないでしょ?」「だって今、相手の反応、もらってないじゃん」「なんで、そんなふうに勝手にやれるの?それは独り芝居だよ」などと、次から次に演出家は引っかかってしまい、結局半分ちょっとしか進まない。ほとんど手をつけてない場面がまだまだ結構残っているというのに、果たして間に合うのか?今、目の前で起こっていることにちゃんと心動かされること。ただ、それだけだけが芝居だというのに、それができない(確かに難しいが)。ついにしびれを切らしたドS演出家は「今後、相手の反応を受けずにやったらK(演出助手・男子)を殴るから」という理不尽極まりないことを言い出し、実際に隣に座っている演出助手にドスドスとパンチを繰り出し始める。稽古場では『友達』以上に不条理な世界が展開されていく。

 8時に稽古を終えたものの、本日も稽古はダブルヘッダーなので、今度は『誰も見たことのない場所』の稽古のために、初台から西新宿へ急ぎ足で向かう。

 その移動中、しゃかしゃか歩道を歩いていたら、コンビニ袋を提げた20歳そこそこと思しき男が突然、「すみません」と声を掛けてくる。思わず足を止めると、「すみません、フジサンはどっちですか?」。フジサンって富士山、なのか……?と思いながら頭が「???」状態になっていると、「すみません、だいたいでいいんです」と食い下がってくる。そこで「あっちだと思います」と指で西の方角を示すと、「ありがとうございました、すいません」と、その20歳男子は風のように目の前から去って行った。……もちろん、既に辺りは真っ暗。あの若い男子は富士山の方角を知っていったい何をする気なのか。狐につままれたような出来事。もしや狐だったのか?

 『誰も見たことのない場所』は倍速稽古でいくつかの場面をやってみる。台詞を喋るスピードも倍、感情の起伏の幅も倍というこの稽古、めちゃくちゃ速いフットワークが要求されるので、気持ちの流れがはっきり体に落ちてないと対応できない。

 結果。……うーん、まだまだ。これで新鮮さが少しは取り戻せるのではないかと思ったのだが、先は富士山に歩いて行くより遠いのかもしれぬ。
街灯も寒さ対策?.JPG
街灯も寒さ対策?

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2012年01月13日

アングラに思いを馳せる。――[666]生誕19,235日

 連日の会議で今日も朝から西新宿。常務理事会。一つ一つの議題をあれこれ話しながら次々に進めていくものの、12時半まで、たっぷり2時間を費やす。おかげで昼食にありつく暇はなく、すぐさま別棟に移動して1時から『友達』の稽古。

 今日の稽古は5時で切り上げねばならなかったのに、なかなか深まっていかない芝居に苛つく演出家がいつのまにか「芝居ってのはね……」「相手を受けるっていうのはだね……」と自分の演技論をぶち上げ始めるので、さほど進展のないまま、あっという間に4時間が過ぎる。

 それから歩いて西新宿から初台へ移動し、6時半からはマンスリー・プロジェクトの演劇講座『否定のエネルギーが生み出したもの」を聞く。講師のふじたあさやさん、ゲストの流山児祥さんからはアングラ時代のエピソードがあれこれ飛び出し、取り留めはなかったものの話は面白かった。同時に、「確かにあの頃は演劇が事件になる時代だったんだなあ」と改めて思い、今や社会に与える影響がすっかり小さくなり、お行儀が良くなった現在の演劇状況をちょっぴり寂しく思う。

 ふと気がつけば、今日は13日の金曜日。そしてこのブログの連載回数が『オーメン』。ひえー。どうりで帰宅してみると全身が重くだるい。何もやる気が起こらない。すっかり生きる屍と化している。さては悪魔が取り憑いたか。(それは「老い」です)
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来月の演劇講座は、いよいよ小劇場時代に突入。
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2012年01月12日

韓国版『奇妙旅行』。――[665]生誕19,234日

 朝10時半から夜10時まで丸一日、西新宿。会議「演劇と教育委員会」→新国立演劇研修所『友達』の稽古→ワンツーワークス『誰も見たことのない場所』の稽古。一日が追われるように過ぎていく。気がつけば、24時間芝居のことばかりのような毎日が始まって、もう1週間が経過。新年も明けて、はや12日が過ぎている。こんな調子じゃ、やはり今年も追われ追われの1年になりそうだ、マズいマズいとは思うものの妙案はなく、ただ「がんばろー」と実体のない言葉でオノレを駆り立てるのみ。がんばろー、俺。

 ところで、この19日・20日に、一跡二跳が2002年に上演した『奇妙旅行』が韓国の劇団サンスユによって上演される。 字幕付きの韓国語上演。作者である我が身も本番はもちろん稽古も未だ見たことがないので、いったいどんな芝居に仕上がっているのか今から期待に胸が膨らんでいる。サンスユの演出家(女性)はこの『奇妙旅行』で韓国の東亜演劇新人演出家賞を受賞し(昨年、ソウルにて上演)、今や韓国でもっとも注目を集める演出家の一人らしい。
 しかし、韓国といえば映画でも血ィどばどばっの「これでもか流血映画」が多いので、この韓国版『奇妙旅行』も、もしかしたらとんでもない「バイオレンス&ホラー芝居」になってるやもしれぬと、いささか不安も少々(一跡二跳の初演でも珍しく血糊をけっこう使ったし)。
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劇団サンスユ『奇妙旅行』のフライヤー。
本公演は日本演出家協会主催「日韓演劇フェスティバル」の招聘公演。19日夜7時開演の回には不肖・古城もアフタートークに出ます。お時間ありましたら馬鹿面を見に来てやってください。劇場は東池袋「あうるすぽっと」です。
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2012年01月11日

2011年も3万人超え。――[664]生誕19,233日

 今日も午後から『友達』の稽古。遅々とした稽古に業を煮やした演出家は、よせばいいのに次第に前に出てやってみせる頻度が上がっている。「今、こうやってたじゃん」「どういう気持ちになったら、こなんふうに動けんの?」。悪意に満ちた物真似ならこの男、得意満面。あれ?もしかしたら、演出家がしつこくやってみせる回数の多さが稽古の遅さの原因なのか?
 
 7時半に稽古を切り上げ、急いで劇団事務所へ。昨日の打ち合わせを受けて、今日は劇団での制作会議。我が劇団の会議はいつも枝葉末節のことばかりに時間を取られて、気づけば誰もが「木」ばかりを見ているが、「達成したいことは何か」、その「森」をみんなで肝に銘じることが大事。芝居も会議も「自分で考える」事が何より重要なのだと改めて思う。ま、我が人生にも同じ事は言えるのだが。(泣)
 
 ワンツーワークスでは「自殺」をテーマにした芝居『誰も見たことのない場所』の稽古が断続的に続いているが、昨日、2011年の年間自殺者数を警視庁が発表、その数は3万513人にのぼった。これで14年連続の3万人超え。初めて3万人を超えた1998年以降では最も少なかったとはいえ、去年は1日当たり84人が自ら命を絶ったことになる。
 藤村官房長官はこの発表を受け、「非常に深刻な事態だ。一人でも多くの方の命を救うため、関係府省が連携して、地域の実情に応じたきめ細かな自殺対策を一層推進していきたい」と発言。しかし、2010年の自殺者の約6割、2万人近くは失業者。アメリカの右へならえから抜け出せない我が国でも「格差」はいよいよ鮮明になって現れている。ユーロ経済危機、東日本大震災など不況を煽ることばかりが目立ち、景気回復の兆しが見えない中で、自殺対策に本気で取り組む余裕が今の政府にあるとはとても思えない。この国はますます「弱者切り捨て」に突っ走っているのではないかと溜息が出る。
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14年連続3万人超えは異常にして悲しい。
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2012年01月10日

目から鱗。――[663]生誕19,232日

 午前中、打ち合わせのため新宿へ。劇団の票券をお願いしている会社のIさん&Kさん、我が劇団の制作F女史とで制作会議。さすがにチケットのプロのIさんからは目から鱗のような話がいくつも飛び出し、なるほどアンケートの活用にしても券売の目標設定にしても漫然とルーティン・ワークのようにやっていたのだなと我が劇団の至らなさを突かれて、その場しのぎ・付け焼き刃的な我らの制作実態を振り返るに、誠に片腹痛い。
 
 午後は『友達』の稽古。今日も進みは亀のようにのろい。このノロノロペースからいつになったら脱却できるのか。待っても海路の日和などない。そう我が身に言い聞かせつつ突っ走ろうとするが、演出家の言葉は空回り多し。若い俳優を見ながら、もしや奴らは言語の通じない異人種なのではないかと焦りと不安ばかりが募る。
 
 今日も稽古はダブルヘッダーで、8時になって既に始まっている『誰も見たことのない場所』の稽古に合流。ここでも稽古場には活気が乏しく、せめて笑いのある明るさをと思う演出家はダメ出しに笑いをまぶそうとするが、スベり多し。もっと真剣に、笑いの勉強をしなければ。(おいおい) 
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演出家の言葉の「選択」が悪いのか?
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2012年01月09日

既に黄色信号。――[662]生誕19,231日

 午後から『友達』の稽古。相変わらず進みがのろい。5時間かけて流れがつくれたのは台本12ページほど。このペースは既に黄色信号。性根を入れて稽古できるのは実質残り8日しかない。ひとまず形にしなければと思うのだが、若き俳優たちは慎重なのか、思い切りが悪い。一人一人がマイプランで周りはお構いなしにセリフを重ねていくので、これでは芝居もどき。芝居ではない。それでいちいち止まって、しつこいほどに同じ個所を繰り返すことになる。

 いかんいかん、多少のことは目をつむって先へ先へと進まなければ。我慢我慢と我が身に言い聞かせていた演出家も次第にダメ出しに毒をまぶし始めるが、効き目がまだ雀の涙。明日からは本気になって毒を吐かねばなるまい。(それしか能がないのか、この男)

 ずいぶん気になりながら観るチャンスがなかったショーン・ペン監督の映画『イントゥ・ザ・ワイルド』をようやくレンタルで観る。原作がノンフィクションだけあって2時間半の長さも気にならず見応えがあるが、予想外の結末にかなり驚く。でも、だからこそ「幸福とは誰かと分かち合うこと」という言葉が胸に刺さってくる。ショーン・ペンは雄大な自然の見せ方は今ひとつだが、人間の描き方はうまい。

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水面を滑る、あれは鴨?と思ってシャッターを切った直後に飛び立った。ちょっと、たまげた。

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2012年01月08日

今年は危ない。――[661]生誕19,230日

 今年はどうも危ない。マジで認知症が遠い出来事ではなくなりつつある。先月21日といい、今月5日といい、予定を把握できていないポカが続いたが、なんと今日もまた。
 去年は映画館に足を運んだ回数が過去最低だったので、夕方から出かけようと思っていたら、「遅刻します」のメールが届く。え?遅刻って何に? と一瞬頭が白くなって手帳を見ると、今日はワンツーワークスの稽古が入っているではないか。

 あちゃー。そうでしたか。さようなら、トム・クルーズ。すっかりスパイ大作戦気分でいたのを無理やりねじ曲げて、西新宿の稽古場へ向かう。

 その稽古、『誰も見たことのない場所』は早いもので初演から今年で6年目に突入。新作を短期間でがががががーっとつくっていくのはスリルもあって(おいおい)楽しいが、同じ作品を長年やり続けるのは「慣れ」との闘いなので、そうそう楽しくはない。言ってみれば、ラブラブな恋人同士と長年連れ添った夫婦のような違い(ホントか?)。倦怠期にあらがいつつ、どうにか安定した状態を保たなければならない。それほどにフレッシュで居続けることは難しい。
 今日も稽古は「感覚を取り戻す」ことに終始し、新たな発見や感動や感情の揺さぶりを見いだす稽古には至らず。それでも若手Sの押し出す言葉に少しではあるが圧力が増していて、オッサン演出家は成長する我が子を見守る好々爺のような気分になる。再演の稽古は我慢との闘いでもある。 
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川沿いを走るランナー。日曜日は集団で走るグループも多い。
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2012年01月07日

すぐに縮こまる。――[660]生誕19,229日

 午後から『友達』の稽古。ようやく稽古らしくなってきて細部に演出的なダメを出し始めるが、おかげで同じところを何回も繰り返す羽目になり、なかなか先へは進めない。それでもここは我慢我慢と我が身に言い聞かせ、若者たちの個性を見極めつつ、作品の方向性を少しずつ決めていく。ああ、骨が折れる。
 
 自宅に戻ると疲労感がすごい。年始に軽かった体が嘘のように固まっている。もう、この歳になるとアカンですね。若者と一緒にウォーミングアップをしようが、殊勝にランニングに精を出そうが、老いた体はすぐに縮こまる。おまけに夜の冷え込みがすごいので、まるで機動力がない。
 いやいや体を温めてバリバリ仕事に取りかからねばと、ひとまず熱い風呂にずぶずぶ浸かってみるものの、体がほぐれてくると優雅な気分になってDVDなんぞを見始める。どうやらこの男、精神力に欠陥がありそうだ。
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雨漏り? なんとも適当な応急処置。でもま、こんなもんか。
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2012年01月06日

ピリッとしない。――[659]生誕19,228日

 右目の、眼球の奥の上のあたりが時折、ズズンと痛くなる。最近、この症状に時々見舞われるので心配性のオジサンは、「これは何の悪い兆候だ?」と不安になっている。目にはこれまでもさんざん苦労させられているだけに、クモ膜下の兆候ではないか、もしや脳梗塞かと心配は募るばかり。大丈夫か、俺。

 今日こそ間違いなくダブルヘッダー。午後から『友達』の稽古で、今日も美術の検討をしつつ冒頭から少しずつ進める。研修所の俳優の卵たちは皆、一様に真面目でソツがないのだが、そのぶん面白みは薄い。きっとここから古田新太や阿部サダヲのような俳優は生まれないだろうなと思いつつ、全体のテンションを高めるためにオッサン演出家だけが独り、わーわー吠えまくる(それでもまだおとなしいもんではあるが)。
 夜6時すぎの休憩時に同じ敷地内のワンツーワークスの稽古場へ行き、立ち稽古に少し遅れると言いに行くと、「あけましておめでとうございます」と挨拶されて、おお、そうか、まだそんな時期であったかと、すっかり稽古モードの演出家はいささか戸惑う。
 結局、ワンツーの『誰も見たことのない場所』の稽古は8時近くからになり、全体の4分の1ほどの場面をとりあえず通ってみるが、みんなまだ正月気分が抜けていないのか、どうにもピリッとしない。(演出家、おまえもな)
 早く、身も心もチームワークも、全面的にどっぷり芝居モードに切り替わらなければ、展望が開けそうにない。このあと新作も控えてるんだよよいのよい。
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早く芽が出ろい! 「芝居の芽」もね。
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2012年01月05日

認知症に向かって前進。――[658]生誕19,227日

 芝居の稽古がスタート。今年は初日からダブルヘッダーだと気合いを入れて西新宿へ。
 まずは新国立演劇研修所の若者たちと『友達』のスタッフ会議。美術、音響、小道具と打ち合わせを済ませ、衣裳パレードに突入。その後、平台で実際のアクティングエリアを組んでみると、狭い狭い。こりゃ使い勝手も悪そうだ。そう勘が働いて、すぐさま変更を指示。ついさっきのスタッフ会議は何だったんだ?という怒りの声が飛んできそうだが、百聞は一見にしかず。アイデアを出してトライ。それでうまくいかなかったら、またアイデアをひねり出す。ものを生み出すとはそういうことだと独り、我が身に言い聞かせて、ばしばし変更していく。
 この美術の検証に時間がかかり、立ち稽古を始められたのは既に夕方近く。おっと、今日は6時からはワンツーワークスの稽古だったと、「15分休憩」と言い渡し、同じ敷地内の別の稽古場に走ると、あれれれ、誰もいない。稽古場使用状況の張り出しボードには何も記されていない。え、そんな、もしや稽古場を間違っていたか?と研修所に戻り手帳を見ると、ワンツーワークスの稽古は明日から……。確かに間違ってました、我が記憶。ほんとに今年は大きく認知症に向かって前進しそうだ。
 がっくりうなだれて『友達』の稽古で檄を飛ばしまくる。決して八つ当たりではない。
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『友達』。読めば読むほど、奇妙きてれつ。
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2012年01月04日

体が軽いぞ。――[657]生誕19,226日

 体の調子がすこぶるいい。気がする。昨年末からのランニングも快調をキープし、ついに今日はタイムを大幅に記録更新。出だし飛ばしすぎて、案の定、すぐに苦しくなったものの、安定したピッチに早めに戻すことに成功。30分過ぎる頃には余裕を持ってピッチを上げてみたりしつつ最後までヘバることなく走りきり、時計を見ると、おお新記録、と相成った。
 しかし、体が軽いと心も軽いね。今年はこのまま健康体でがんがん突っ走れるに違いない。気がする。気は大事。
 と、考えてみれば、この三が日、しっかり睡眠時間を確保していたことを思い出し、やっぱり体力保持には睡眠か、と今さらながら再確認。ということは、今後どんどん睡眠が取れなくなる日々に突入するのは目に見えてるわけで、そうなると健康体はみるみる崩れ、肩こり、膝の痛み、全身の倦怠感、ハゲ、癌……
 いやいや、今年こそ健康第一、睡眠第一で突っ走るぞと密かに誓いつつ、ちまちまと明日締め切りの原稿を書く。
 進まない……。
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「仕事がすんだら仕事だぜ!!」。番宣か?と思いつつ、よくよく見ればパチンコの広告。さすがにパチンコは不況に強い。
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2012年01月03日

正月なんですか?(2)――[656]生誕19,225日

 「お正月」という年中行事は我が人生から消滅しつつあることを確認する正月を過ごしている。
 帰れる実家はとうになくなっているので「里帰り」とは無縁。「雑煮」「おせち」「餅」を口にすることもなし。年末に石造りの臼と杵を引っ張り出して一日がかりで餅つきをしていた頃は今となっては夢のよう。今さらもらうことはないが、あげる相手のいない「お年玉」とも無縁。そういえば「凧揚げ」「はねつき」という光景もすっかり見なくなったなあ。
 辛うじて年中行事気分をとどめようと思って叶えられるのは「初日の出」「初詣」くらいか。といっても、霧島(高千穂)や堀切峠(太平洋)に初日を拝みに出かけていたのも大学時代の頃まで。それ以降の人生では高尾山に一度行ったくらいで、今や面倒くささのほうが勝つ。唯一残る「初詣」にしても、行かなきゃ行かないで何も困らない。
 こうして我が人生、「孤独死」に向かってひたひたと歩みを勧めているのだなと思いつつ、今日も一日、書き物仕事に明け暮れる。「お正月」というのは家族持ちで親が健在、この条件が揃って初めて成り立つのだなと今さらながら思い知る。
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このアイスがやめられない。「若い女性に大ヒット中!」と書かれているが、オッサンもハマってます。
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2012年01月02日

正月なんですか?――[655]生誕19,224日

 年賀状というものを書かなくなって久しい。若かりし頃は恐ろしいほどの手紙魔だった我が身が今や信じがたいほど、自筆で手紙類を書くことがまるでなくなった。
 もちろん、自筆で今なお書くことはいっぱいある。正月も関係なく山と積まれた書類仕事、雑誌の色校正……。なぜに新年早々、机にへばりつかなければならないのか。
 「明日できることを今日するな」。その名言を胸に刻み、正月気分を満喫したいところだが、残尿感たっぷりの生活が身に染みついているオッサンには遊びに突っ走る勇気もなく、ただのらくらと面白くもない書き物仕事にだらだらと向かう。
 今、実は正月なんですよ。懐かしい人たちからの年賀状だけがそのことを教えてくれる。
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謹賀新年。たぶん、今年も風のように過ぎ去っていく。
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2012年01月01日

謹賀新年。――[654]生誕19,223日

 2012年の未来予想図。
 3月の新作『ジレンマジレンマ』に追われまくる日々の中でストレスを山と溜め込み、二度目の癌になる。(今度は肺)
 なんとか5月に53歳には到達するが、続く7月の再演『蠅の王』で根を詰めすぎて、いよいよ頭が禿げあがる。スキンヘッドにするか「植える」か葛藤激しく、その精神的疲労で癌が悪化する。またその影響で、沈静化していた歯周病も悪化の一途をたどって歯茎がみるみる下がり続け、夏頃には入れ歯を本気で検討し始める。
 秋の新作ドキュメンタリーシアターは苦労ばかりが多くて困難な作業の連続。そのストレスが真夜中の一気食いを呼び覚まし、せっかく去年成功させた減量作戦を台無しにする。
 冬を迎える頃には膝の衰えが顕著になり、体重増加も相まってランニングはもちろん、運動は極力控えるように医者に厳命される。それで体重はますます増える。

 以上はもちろん、3本の劇団公演が上演できたという前提に立っているが、本が書けなくて公演中止、あるいは観客がさっぱり増えず、ついに赤字を支えきれなくなり公演中止、ひいては劇団空中分解ということも十分に考えられ、その際には演劇界から足を洗い、ひっそりと田舎に引っ越してカップラーメンをすすりつつ独り、紅白歌合戦をラジオで聞いている……。

 さて2012年。未来は努力次第でどうにでも変えられると信じて突き進みましょう。えいえいおー。
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いざ、2012年。かかってきなさい!
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2011年12月31日

紅白歌合戦にハマる。――[653]生誕19,222日

 あー、また一つ歳を取って「老い」の道を突き進む。
 去年は大晦日も『蠅の王』の稽古に明け暮れ、錦糸町の稽古場からハイエースで帰る車中で聞いた紅白歌合戦。今年は存分に堪能しました、これでもかというほどに。こんなに見たのは、もしかしたら初めてかも。
 改めて思うが、歌の力って凄い。ものの2、3分で世界をつくってしまう。そんな芸当、芝居にはできません。おまけに今年は東日本大震災を存分に反映した演出だったので、歌の力に引き込まれつつ、老人は何度も泣きそうになりました。
 実際、「猪苗代湖ズ」では涙、出ました。「ふくしま」を連呼する直球の歌詞がヤバいです。嫌いなはずの「長渕剛」でもウルウルしました。この人、こんなに子ども思いだったのかと、そこにウルウルしました。相変わらず体のキレが凄い「郷ひろみ」の「ジャパ〜ン!」にはゾクゾクしました。とても56歳とは思えない。4歳も年上。50代の誇りです。震災とはまったく関係ないけど、「少女時代」の美脚ダンスにもゾクゾクしました。あと「平原綾香」、歌がうますぎます。第一声を聞いただけで引き込まれ、鳥肌ものでした。
 あー、我が身も芝居ではなく音楽の世界の人であればよかったのに。そう思ってしまうほど、歌の力に圧倒されつつ頼もしく思う、そんな紅白歌合戦。今年は「家族」が見直された年だったから視聴率もアップしたんじゃなかろうか。
 
 それにしても今年は映画も芝居も観なかった。恐らく過去最低。留学していた2005年を別にすれば、中学時代に映画年間120本以上。一跡二跳を旗揚げした27歳の時に芝居年間100本以上。若い頃のその記録に到底及ばない。今後も老いていくばかりで、そんなパワーはたぶんないのだろう。いやいや、数多くインプットしなければ、固くなった頭では2012年はますます老いていくばかり。と、一応は肝に銘じておく。
 皆様、よい年越しを。
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我が故郷からも望める新燃岳、2011年最後の入り日。今日も噴煙がたなびく。Mさん、写メ送ってくれてありがとう。
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2011年12月30日

若返ったのか?――[652]生誕19,221日

 どうしたわけか、ランニングがすこぶる好調。約1時間、ほとんどペースが落ちることもなく、軽やかに駆け抜ける。タイムもここ数カ月で最も速い。びっくり。地道な努力が実を結んで、一気に若返りを果たしたのか?
 今日もピューピュー寒風が吹くというのに、たくさんのオッサンランナーが風に立ち向かって走っている。それほどストイックなのか、はたまた何か振り切りたいものがあるのか。オッサンたちの悩みは深いんだぞ。(たぶん)
 
 内容が気になっていた映画、『神々と男たち』をDVDで観る。アルジェリアで実際に起こったテロリストによる7人の修道士殺害事件。その殺害までに至るまでの修道士たちの苦悩を描く。つまり、「村を見捨ててとどまるべきか、立ち去って母国フランスに帰るべきか」。逃げてはならぬと苦悩の果てにとどまることを選んだ修道士たちは人質にされ、やがて殺される。なんともやりきれない事件だが、映像は荘厳な雰囲気を少しも崩さず、丹念に男たちの心理を追う。真面目にして、シリアス。見終わって、これ、絶対ヒットしなかっただろうなと思ったら、2010年カンヌ映画祭のグランプリ受賞作だった。おまけにフランスでは360万人も動員する大ヒットだったとか。お国柄の違いとはいえ、「笑えてナンボ」が幅を利かせる幼稚な日本ではまずもってこの手の映画は(芝居も)ヒットしないだろうなあ。
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ランニングウェア冬バージョン。形から入ってますけど、何か?
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2011年12月29日

忘年会をはしご。――[651]生誕19,220日

 忘年会の掛け持ちで、夕方から忙しなく動く。一つ目は演出家たちが一堂に会する日本D協会の忘年会。これまで1回も行ったことがなく、今回も関係ないと思っていたところ、一昨日、理事長のWさんからわざわざ電話がある。「日韓のことがあるから、ちょっとだけでも顔を出してほしいんだよね」
 出しました、ちょっとだけ。でもって、貸し切りの居酒屋に入ると、すぐに「日韓演劇フェスティバルに向けての挨拶を」とマイクを持たされる。まだ観たこともない芝居の話をするのもなんだかなぁと思いつつ、韓国版(劇団サンスユ)『奇妙旅行』、脚本は面白いので(と、一応自画自賛しつつ)、「周りに声を掛けてくださいね」と言っておく。
 
 さあ用件は済んだことだし、即座に退散と思っていたら、演出家・俳優のTさん(椿組)が寄ってきて、「今度、息子が『二十四の瞳』でお世話になります」と言う。「あ、そうなんですか」と答えると、その息子さん、貸し切っているその忘年会居酒屋でバイトしていて、すぐに紹介されて挨拶。初めまして、と言おうとしたら、なんでも先月23日の読み合わせに居たそうな。アブないアブない。
 その後も、久々に会う演出家Sさん(燐光群)、Rさん(流山児★事務所)らと、ちょこちょこと言葉を交わし、劇団ひまわりを辞めてカンフェティに行ったAさんからは名刺をもらう。初対面の、そのカンフェティ代表のYさんには「握手してください」と言われ、すこぶる恐縮。いえいえ、こちらこそいつもお世話になっております。Nさん(文学座)の顔を見えたが、遠くに座っていたので、そのまま失礼。
 
 新宿から阿佐谷に移動して、その後はワンツーワークスの忘年会。劇団メンバーとスタッフだけというアットホームな雰囲気で、だらだらとみんなで食べて、だらだらと飲む。太っ腹の演出家は、我が家に眠っていた「百年の孤独」も奮発しました。(ああ、もったいない。ああ、心が痛む)
 まだ若手や阿佐ヶ谷に泊まり込み態勢で来ていた制作F女史は残っていたが、終電の頃にぞろぞろとスタッフが帰り始め、我が身も12時半すぎには我が家に向かう。 皆様、今年1年間、お世話になりました。お疲れ様。
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広島DOCS公演でいただいた「クリスマス紅茶」と「ゆず緑茶」。Kのお母さん、ありがとう。
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2011年12月28日

片付けられない。――[650]生誕19,219日

 「腰もすごいことになってますね」。マッサージに出かけると、ニーチャンは呆れたように言う。はい、すごいんです。痛いです。だからもっと、やさしくして。という心の声は届かず、ふくらはぎをやってもらっているときには海老のようにビクン、ビクンと痛みで足が跳ね上がる。だから痛いんだってば。
 「ストレッチもしてるんですが、まったく凝りが軽くなる気配がないんですよね」と言うと、ニーチャンは「それ以上に使ってるんでしょうね」と、屁のような返事。いやいや、あなたもマッサージのプロなら、ほかに言うことあるでしょーが。
 
 夕方から仕事部屋の掃除に手を付け始めるが、これが少しも進まない。とにかく膨大な書類の山を「要・不要」に振り分けないと片づかないとわかっているのに、いちいち目を通していると、それだけで途方もなく時間だけが過ぎていく。空しい……。 只今、夜中の2時すぎ。空しい……。
門松いろいろ.JPG
商店街では小さい門松があちこちで販売。人生で門松を買ったことはまだない。
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2011年12月27日

ハメられた?――[649]生誕19,218日

 午前中、会議で新国立劇場。いつものようにパスを警備員に見せて楽屋口を入ると、いつもはない会議用の長テーブルが一つ。そこにオッサンが一人座っていて、雑な字で「レコード大賞受付」と書かれた紙が垂れ下がっている。ああ、そうだ、数年前から、ここが会場だったなと思い至り、年の瀬を実感。こんなことで年の瀬を実感する自分もどうかと思うが。
 会議は1時間ちょっとで終わる気配を見せたかと思いや、何の因果か、来年の講座の講師を任命される。えー、マジっすか?なんだか事前に根回しが行われていて、どうもハメられた気がしてならない。
 
 ワンツーワークスの基礎稽古は今日が稽古納め。
 昨日に引き続き、初心に戻って「外郎売り」を徹底的に意味を追求しながら、意味に応じた感情の流れと、それに基づく会話の技術の訓練。急成長を見せるNも、ほかの若手SもHもそれなりに上達が窺える。問題の天敵Oは外部出演の稽古のため休みだったので全員に効果があるのか定かではないが、この稽古にもっと早く手をつけておくべきだったと痛感。
 芝居ってホントに奥が深いです。
ジレンマ.jpg
次回公演『ジレンマジレンマ』のイラスト。古川タクさんの絵はいい。
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